2 バーンズ邸 (2)
2階の主人ーセル氏のプライベート空間へとその階段を上がっていって、まず目に飛び込んでくるのは仕事部屋である。
広くとったその空間の奥、丁度1階のサルーンの真上の半分が書庫となっている。
この連なった部屋を出ると小さくとられた廊下がある。
その廊下を挟んで右手、つまり書庫の横になる場所にシャワールーム、バス・トイレ、そして洗面台の水回りが集結している。
またここはその奥にあるゲストルームへと繋がっている。
主人ーセル氏の寝室はパーラーの真上にあたり、庭園が一望できる一番見晴らしの良い場所となっている。
寝室内のウォークインクローゼットの横にも扉があるが、そこを開けると廊下があり使用人専用の階段の踊り場も兼ねている。
この階段こそが、地下の厨房のある使用人エリアから、屋根裏にあるロダン達使用人の寝起きをしている3階へと、一気に駆け昇り、駆け降りることが出来る場所。屋敷内を唯一貫く一本の、いわゆるバーンズ邸の生命線となっている。
屋根裏は至ってわかりやすい間取りとなっている。
庭に向かって3部屋、主人ーセル氏の寝室の真上3分の2が執事―ロダン、その隣が調理師―ポルカ、更にその横が主人ーセル氏の仕事部屋の真上の3分の2にあたり、そこには付き人ーイーリッヒの自室がある。
3部屋の前に廊下があり、その向かい側に階段横から洗面台、シャワールーム、そしてバス・トイレという水回りが整っている。
そしてその横に1部屋、空き部屋がある。
一気に降りることが出来る裏階段を地下まで行くと、真巧みに造られた使用人スペースが広がることとなる。
階段を降りて、目の前に現れる使用人専用出入口を背にし右手にシューズボックス、階段下が掃除道具置き場、その奥が水洗い場更にその奥がトイレと続く。
その並びを背に木製で作られた温かみのある少し洒落た使用人専用ロッカーがズラッと並んでいる。これは運転手―ネルのお手製だ。
出入口を背にし左手を見ると調理人―ポルカが腕を振るう厨房がコの字型に鎮座する。
その向こう、つまりロッカーの前には楕円テーブルの周りに背もたれ付きの回転椅子が点在している。
この場所は《使用人ホール》と呼ばれている。
コの字型の厨房とこの使用人ホールの間を更に左へ真っすぐ進むと、右手に家政婦―ミズリの戦場となる家政婦室がある。
2台の洗濯乾燥機と2台のアイロン台が出番を今か今かと待っている。ここはリネン室も兼ねている。
中階段が使用人ホールと家政婦室の間にあるが、その下は業務用掃除機2台が収められている。
左手は貯蔵庫があり、その一番奥にはワインセラーがある。
厨房と貯蔵庫の間には厨房の温度を遮断する役目も果たすため、小さな部屋がある。
そこが執事―ロダンの執務室である。
(3 セル氏の朝食(1)へ続く)
※次週より週3回(月・水・金)の更新とさせていただきます
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