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メモに残されたヒクソンを追ってみた

仕事で飛行機に乗る機会があった。持ち込んだ本を早々に読み終えてしまったため、スマホ内の整理をすることにした。ホーム画面を整え、恐らく息子が撮ったであろう見覚えのない地面の写真を削除し、メモ帳の整備にとりかかった。

普段はgoogle keepを使うのだが、それ以前は標準のメモアプリを使っていた。メモを遡ってみると、何かしらの管理番号や買い物リストがほとんどである。そんな中、ひときわ目を惹くメモがあった。

『ヒクソン』

何だこれは。なぜメモをしたか全く覚えていない。ヒクソンといえば、あのブラジルの柔術一家グレイシー一族のヒクソングレイシーしか知らない。400戦無敗の男だ。

では、ヒクソン・グレイシーのことなのか?その可能性は薄い。何故なら私はヒクソン・グレイシーのことを大昔から存じ上げている。仮に買い物メモだとしても、ヒクソン・グレイシーグッズを買おうとした記憶もなければ、当然、我が家にそれらしいグッズもない。

当時の頭の中へ何とか辿り着きたく、着陸と同時にヒクソンをググってみた。画面1面のヒクソングレイシーである。やはり、ヒクソンはグレイシーなのだ。記憶へのヒントは得られず、そっと画面を閉じ、機内から降り立った。

帰路は足が軽かった。
仕事の悩みがグレイシーで満たされたこと。
そして何より、スマホのアルバムから見知らぬ地面を100枚近くゴミ箱へ葬ったこと。

そういえば、撮影者であろう彼も、戦いごっこ無敗の男だった。



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