サウナの代わりに虫取りはいかが
土曜日の朝。何もない日は、長男から予定が発表される。先月から『虫取り』以外は聞いていない。本日は晴天、洗濯物を干すだけで汗をかく暑さ。そんなことは彼には関係ない。無情にも『虫取り』が宣告された。
虫取りの相棒は私である。虫に触れられるのが家族で私だけだから、消去法的に選ばれる。ちなみに、長男もダンゴムシを除き、まだ触れるのを怖がる。
いつもの公園に到着し、いざ虫取り開始。まずは少しでも涼しい木陰の中を彷徨いながら、木に止まる虫たちを探す。だが、都合良くは見つからない。すると、標的は炎天下の原っぱを飛び回る蝶、飛び跳ねるバッタに変わる。
バッタを追いかける長男、華麗な網さばきで捕まえる長男、網から虫カゴに移す私、これを永遠に繰り返す。
この時の服装は長袖長ズボン、靴下にスニーカーだ。虫取りの基本とはいえ、猛暑日にこの服装は狂気の沙汰である。
当然、2人でシャワーを浴びたような汗をかく。1匹捕まえては、水分補給は欠かさない。水筒が空になる前に、ノルマを言い渡す。
「あと2匹捕まえたら、お家に帰るよ」
そこからは、私も全力で虫取りに臨む。早く家に帰りたい、その一心で長男から奪い取った網を振りかざす。
ようやくノルマをこなし、捕まえたバッタたちとお別れの儀式。連れて帰ると言わない長男は親孝行だ。…いや、そもそも長男は本当に虫が好きなのか。最近怪しい気がしている。
虫たちの解散を見届け次第、家まで一直線だ。帰宅するなり、そのまま風呂に直行。シャワーを浴び、さっとあがる。半袖半ズボンに着替え、キンキンに冷えた麦茶を一気に流し込む。そのまま、クーラーの効いたリビングのソファになだれ込むようにもたれる。
とても気持ちがいい。
窓から差し込む日差しも今は味方してくれる。眠たいわけではないか、頭はぼーっとし、身体はフワフワする感じ。これがサウナ好きの言う、『ととのう』というやつか。
私自身サウナの経験が乏しく、この感覚がそうか分からない。違っていても、この現象を『虫取りパパ界隈のととのう』としよう。
明日もされるであろう虫取り宣言に、前向きに応えられるよう、おさらいも兼ね、『ととのう』手順を以下にまとめる。
①炎天下で虫取り
②シャワーを浴びる
③冷えた麦茶を飲む
④クーラーの効いた部屋でくつろぐ
ひとつ注意点がある。サウナは何セットかするのが良いと聞く。虫取りで『ととのう』場合は複数セットは並々ならぬ覚悟を持って欲しい。下手をすると、翌日までととのい続けてしまう危険があるからだ。
