見出し画像

プーケットからパチュアップ

2009年12月25日
プーケット ⇒ パチュアップキリカン 584Km

ラク・ムアンとワット・プラナンサン、そしてパンガーへ
プーケットを出発してパンガーの先、バチュアップキリカンまで584キロを走る一日になった。走り出してすぐは町なかの渋滞で、対向車線にはピックアップがぎっしり詰まっている。クリスマスの朝らしく、道はどこかそわそわしていた。

最初に立ち寄ったのはラク・ムアン、市の柱を祀る祠だ。お堂の前には、花輪をまとった精霊像が置かれていて、地元の人たちの信仰の厚さが伝わってくる。祠のまわりには白い小花が咲いていて、南国らしい強い日差しの中でも清らかな印象を残した。

ラク・ムアン

そこから向かったのがワット・プラナンサン。ここは思っていたよりずっと広く、見どころが尽きなかった。入口には赤い顔の仁王像が両脇を固め、境内のあちこちに派手な看板が立つ。「WAT PRANANG SUANG」の文字が刻まれた石碑もあり、由緒ある寺だとわかる。奥へ進むと、寝そべった白い虎の像や、横たわる金色の涅槃仏、そして本堂の屋根瓦が朱色に輝く姿が次々と現れた。

Wat Phra Nang Sang

驚いたのはミイラ化した僧侶が安置されたお堂と、壁一面に描かれた地獄絵だ。極彩色で描かれた責め苦の情景は、生々しくもどこか教訓めいていて、しばらく足を止めて見入ってしまった。境内の白い仏塔のまわりにはオレンジ色の花が咲き乱れ、明るい参道の雰囲気とのコントラストが印象的だった。

Wat Phra Nang Sang

境内を歩いていると、日陰で丸くなって眠る犬たちに何度も出会った。暑さのせいか、微動だにせず眠りこけている。金色の仏像が並ぶお堂、極彩色の天井画が広がる礼拝堂、そして池に映る黄金の象の像――どこを切り取っても絵になる寺だった。花柄でラッピングされたかわいいバンも停まっていて、思わずカメラを向けた。

寺をあとにして再び車を走らせる。橋を渡り、まっすぐな道路標識やパンガー県への案内看板を横目に見ながら北上した。途中、フロントガラス越しに見える曇り空の下、道はどこまでも続いていた。

パンガー

パンガーの町に入ると、まず目についたのは象の像が守る白い塔の建物。続いて訪れたのがワット・ケオ・マニー・シー・マハタート。こちらは修復中の一角があり、崩れた壁や資材が積まれた場所もあったが、それもまた寺の生きた歴史の一部のように感じられた。金色の大きな法螺貝の像や、赤と金でまとめられた礼拝堂の内部は華やかで、修復中の姿とのギャップがかえって印象に残った。

Wat Kaeo Manee Si Mahathat

パンガーからバチュアップキリカンへ向かう道中では、これまで見てきたのと同じような立派な門構えの寺や、道端の案内看板を何度も見かけた。同じ「WAT PRANANG SUANG KAEO」という文字を再び目にしたのも面白い偶然だった。最後は緑の茂る丘陵地帯を抜け、584キロの道のりの終着点へと向かった。

仁王像、涅槃仏、地獄絵、そして眠る犬たち――クリスマスの日にタイの信仰の厚さと生活の匂いを、まとめて味わったような一日だった。

いいなと思ったら応援しよう!