巨大トカゲ
空はどこまでも高く、乾いた風が吹き抜けるヤソートン県。この地を象徴する巨大なトカゲの像「イェーヤイ(แย้ใหญ่)」の前に立つと、かつてこの村が歩んできた独特な歴史に思いを馳せずにはいられません。

巨大トカゲの像「イェーヤイ」
この巨大な像が置かれているバーンソンイェー(Ban Song Yae)は、タイ語で「トカゲ(イェー)が住む穴」を意味する村名に由来しています。かつてこの一帯には無数のイェー(バタフライアガマ)が生息しており、村人たちはこのトカゲと共生してきました。
この像は、単なる観光オブジェではありません。村のアイデンティティを象徴する守護神のような存在であり、首には信仰の証である花数珠(プアンマライ)が捧げられています。背中の斑点や鋭い眼光は、まるで村の平和を静かに見守っているかのようです。

また、すぐ近くにはタイ最大級の木造教会として知られる「バーンソンイェー教会(ソンイェー大天使ミカエル教会)」があります。100年以上前、迷信や偏見によって周囲から追われた人々をカトリックの神父が受け入れたことから始まったこの村の歴史は、異なる文化や信仰が共存してきたタイの懐の深さを物語っています。

行き方
ヤソートンの市街地からは車で北東へ約1時間。のどかな田園風景を抜けた先にあります。
車でのアクセス: ヤソートン市街から国道2169号線をクッチュム(Kut Chum)方面へ。その後、国道2116号線に入りタイチャルーン(Thai Charoen)方面へ進みます。バーンソンイェー教会のすぐそば、大きなトカゲの姿が目印です。
公共交通機関: ヤソートン・バスターミナルからタイチャルーン方面行きのソンテウやローカルバスを利用し、村の入り口で下車。本数が限られているため、チャーター車やレンタカーの利用が現実的です。
この地を訪れると、トカゲを慈しみ、木造の聖堂を守り続けてきた人々の、素朴で力強い祈りの気配が、今も風の中に混じっているのを感じるはずです。
