ゆめみ、生成AI時代で業界をリードしていきます!
本日、5月8日に、ゆめみは以下のようなリリースを出させていただきました。この決断に至った背景などについては今後まとめていきたいと思いますが、一旦は以前に書いた本記事が目指したい姿であり、この夢を実現するために今回の決断に至ったことを書き記しておきます。
創業から25年目を迎えるゆめみの2025年の組織テーマは『解体→新章』です。
生成AI時代のパラダイムシフトを踏まえて、会社の在り方を一旦見直し、既存の枠組みを「解体」した上で、「新章」として新しい展開を大胆に行なっていきます。
ここではソフトウェアエンジニアリングや組織のあり方として新しい展開について記述をしています。
エンジニア置き換え時代の危機感
近年、生成AIは“単純作業を超えて”、コードそのものを書く領域にまで踏み込んできました。GitHubには1億以上の開発者アカウントが存在し、生成AI時代には、あらゆる人類が開発者となってGitHubのアカウントも10億を超えることもあり得ると思っています。
公開リポジトリは数千万件を超えており、膨大なソースコードがAIの学習データとして、今後AIがコードの大部分を作成するとも言われています。
Metaのザッカーバーグ氏は「2025年にはAIはコードを書くことの出来る中堅エンジニアのレベルに達する」と2025年1月に発言しています。
また、Anthropic創業者のDario Amodei氏は、「今後3~6ヵ月でAIがコーディングの90%を担い、12カ月後にはほぼすべてのコードを生成するようになる」と2025年3月の時点で発言しています。
これは単なる技術トレンドではなく、開発現場の構造を根底から覆す可能性をはらんでいます。手動コーディングが主流だった数年前の常識が、文字どおり一夜にして変わるかもしれません。
問いかけ
もし“あなた”が、今後「AI生成コードの最終品質保証」と「ミッションクリティカル課題の解決」だけを任される存在へ変わらねばならないとしたら——
新しく何を学び、どこに注力しますか?
個人的に、高度な知的作業であるソフトウェアエンジニアリングは生成AIによっても直ぐには置き換わらないだろうと思っていました。
しかしながら、オープンソースで発展してきたソフトウェアは、それが故に学習データも多く、結果としてあらゆる職業の中で、エンジニアの仕事が最も早く置き換えられる可能性が目の前に迫ってきたのです。
冒頭で、ゆめみのようなエンジニアやデザイナーといった専門性がある職種の人が今後直面し得る「専門家の置き換え」の危機感を共有しました。
以降では、この危機をチャンスに変えるための市場動向、ゆめみの戦略、具体策をお伝えしたいと思います。
新しいSaaS時代の足音
モジュール化がもたらす「自社専用SaaS」の常態化
従来、SaaSは「機能を限界まで汎用化し、複数企業でシェアする」ものでした。しかしGartnerのVPアナリスト、Gregor Petri氏は「次世代SaaSは『業界固有のビジネス能力をモジュールとして提供し、一社ごとに最適化されたサービスを組み立てられる』プラットフォームへ進化する」と定義します。
これを“Composable SaaS”と呼び、まさに「自社の業務に合わせたSaaS」を一社一社プロダクト化できる時代が目前に迫っています。
つまり、「既存SaaSに業務を合わせる」のではなく、「業務フローを深く理解し、必要な機能を選んでSaaSを即組み立てる」アプローチとなります。
これまで日本企業では、SaaSに業務を合わせるのが苦手と言われており、業務に合わせた個別にカスタマイズしたシステムを構築することでレガシーとなってしまう指摘がされていました。
一方で、Composable SaaSの時代になると日本のような業務に合わせてSaaSを構築する志向性にあったアプローチが実現できる可能性があります。
SaaS(Service as a Software)、AIがサービスを飲み込む時代へ
Foundation Capitalのレポートによれば、AIがソフトウェアを飲み込むだけではなく、今後はAIエージェントによって、AIがあらゆるサービスを飲み込み、ビジネスプロセス全体がAIによってソフトウェア化していくことが予想されています。これは、Service as a Softwareと呼ばれており不可逆な流れとなっています。
このように、SaaSは新たな局面を迎えています。
ユニコーン級投資の潮流とリスク
日本では「評価額10億ドル超の未上場企業」を指すユニコーン企業がわずかしか存在せず、残念ながら米中に比べて圧倒的に少ない状況が続いています
一方で、大企業によるDX・生成AIへの投資額は「ユニコーン企業が生み出すインパクト」に匹敵する、あるいはそれを超えるものも出てくると予想されています。
明治安田生命×アクセンチュア:300億円の包括提携
2025年1月16日、明治安田生命保険相互会社はアクセンチュアと2030年3月までの生成AI・DX推進パートナーシップを締結し、約300億円を投資。300人超の専任組織を立ち上げ、営業支援AI・顧客対応AI・新商品シミュレーションAIなどを全社展開します。
金融業界でこれほど大規模な先端投資は国内初の試みといえ、ユニコーン級投資であり、他企業の動向にも影響を与えるものと思われます。
このようなDX投資は「一過性プロジェクト」ではなく、継続的に「競争優位を生む戦略資産」と位置づけられますが、今後数社レベルではなく、数十社あるいは数百社と日本の大企業がユニコーン級投資を行なっていく可能性もあります。
これは、スタートアップからユニコーン企業が生まれにくい日本の現状において、注目すべき潮流だと思います。
大規模投資を形にする難しさ
一方で、要件定義のずれ、現場とのコミュニケーション不足、データ整備の遅れなどが原因で、プロジェクトの半数以上が目標未達に終わるという調査もあります。
巨額投資をリスクに変えず、迅速に成果を出し続けるには、投資前のPoC設計から運用フェーズまでを一貫して支援できる“イネーブラー”の存在が不可欠です。
ゆめみのイネーブルメント戦略
シニア人材のキャリアシフトの業界潮流
ソーシャルゲーム全盛期(Gree、DeNA)から、メルカリ・スマートニュース・クックパッドなどBtoC企業、そしてBtoB SaaSを代表するスタートアップへ。その時々の業界の潮流を代表する企業は、優秀なシニア人材をブラックホールのように集めてきました。
さらに近年はデジタル庁をはじめとする巨大企業のDX支援へとエンジニア・デザイナーのキャリアシフトが注目されています。より日本の産業にインパクトを与えたい、大きな社会課題を解決したいという目的意識からスタートアップ以外の選択肢も注目されています。
支援事業者の本質:技術×ビジネスコミット
イネーブラーとは、単に技術を導入するだけでなく、クライアントのビジネスモデル再設計や組織変革を伴走し、DX投資を継続的な成果に結びつける存在です。
ゆめみも特に内製化支援というコンセプトも大切にしながら、支援事業者、イネーブラーとして業界をリードしていくつもりです。
一方で、支援事業者としては弱小な存在であり、我々ならではの差別化が大切だと思ってきました。
メガサービス企業時代の競争戦略 「アジリティあるディリバリー力」
そこで、ゆめみは個々のメンバーの自律性や情報の透明性ある組織運営を強みとして持ち、アジリティあるディリバリー力を以下のような強みとして高めてきました。
小回りの利くチーム編成で、短期間にプロトタイプを回しながら早期に事業価値を検証
フィードバックをリアルタイムで反映し、リスクを抑えつつ高速に推進
これは、今後の生成AI時代によっては少数のプロダクトクリエーターが密に連携して素早く動くものを作っていくことになるので強みは益々活かされると確信しています。
一方でユニコーン級投資が今後数々と行われる潮流においては、ゆめみに不足する強みや資源も無限にあるため、戦略的な提携を実施していきます。
例えば、コンサルティング機能や、業務系・基幹系システム開発に強みを持つ組織と提携し、補完関係を築きながら連携性を高め、従来にはない価値を提供していきます。
大手SIer、大手広告代理店、大手商社、大手コンサルティング企業などあらゆる法人向けの支援事業を行う会社が、ITを活用したサービス企業になり競争の垣根がなくなる時代です。
AIが全てのサービスを飲み込む時代において、競争力を確保するには各企業が連合していく必要があります。
将来的には数社のメガサービス企業のみしか生き残れない時代になる可能性もありますし、もしかしたら図体が大きく機動力に欠ける組織は、AIネイティブな小規模な組織に駆逐される可能性もあるエキサイティングな時代になってきました。
ゆめみは、メガサービス企業時代でも、反骨精神やJIKKEN文化に磨きをかえて、常に尖った存在として輝き続けます。
生成AI時代における組織と技術の再構築
職位ガイドラインの大胆刷新
ゆめみでは「アプリケーションエンジニア」という従来職種を2024年9月に廃止し、「プロダクトエンジニア」という職種に変更しました。
技術スキルだけでなく、ビジネスドメイン理解、体験設計、UIデザインまでを横断的に理解し、エンジニア自ら仕様レベルから改善提案できる“越境力”を必須要件としました。
これはどちらかと言えば、テック志向が多く技術力が高いゆめみのエンジニアからすれば大きな方向展開でしたが、生成AI時代における開発のパラダイムシフトの危機感から私が主導して行いました。
DocDDによる自然言語ソーシャルプログラミング時代へ
また、社内ではドキュメント駆動開発(DocDD)と呼び、要件定義書や仕様書を最初に作成した上で、そこから自動でコードを生成する手法です。
これにより、設計書の更新と連動してコードが再生成されるため、仕様管理者のボトルネックが解消され、従来100人規模で開発していた成果物も「ワンチーム」で開発できる可能性を引き出すものとして開発手法への投資に力をいれています。
DocDDは片岡自身が推進をしており、AI駆動開発と呼ばれる領域では業界をリードしていく存在に必ずなりますので、ご期待ください。
AI上司で組織革新、開発者体験No.1企業へ
また、ゆめみの給与自己決定制度では、社員各自が給与案を提出し、同僚レビューを経て93%の承認率を達成しています。一方で70%の社員しか自ら給与自己決定をできていないなどの課題もありました。
次のフェーズでは、AIが「上司役」として給与金額を提示して給与決定を支援するだけではなく、プロジェクトアサイン、ローテーション計画、キャリア面談などあらゆるピープルマネジメントを行う仕組みを開発予定です。
これにより組織の人事判断を合理化し、透明性と公平性を同時に高めて、AIフレンドリーとして代表的な組織を創ります。
これらの具体策を速やかに実現して、以下で宣言したように開発者体験が良い会社としてランキングでも1位を目指していきます。
人類総ソフトウェアエンジニア時代の未来像
開発者人口1億→10億時代の展望
生成AIにより、ソフトウェアエンジニアは10億人時代が現実味を帯びてくると思っています。
現代においては多くの人が自動車にのって「物理的な移動の制約から解放」されているのと同様に、これからの時代はAIを使って、あらゆるサービスをソフトウェア化できるようになり、「物理的な労働から解放」されることになると考えています。
品質保証や魅力品質を高める重要な役割
この大量生成時代に求められるのは、「書く人」ではなく「書かれたものを見極める人」です。
セキュリティ脆弱性、パフォーマンス、運用性など多面的に検証し、AI生成コードをビジネス要件に適合させる“品質保証”の役割が新たに重要になります。
特にミッションクリティカルなビジネスにおいては、これまで同様に見極めができるエンジニアの役割は重要になります。
これは、自動車が普及する現代においても、人の命を預かるドライバーが重要なことと同じです
一方で、当たり前の品質を保証するだけではなく、顧客に魅力的な品質を届けることも重要です。
狩野モデルにもあるように「魅力品質」として顧客も気づいていない潜在的なニーズに対応していく役割が益々大切になります。これは、自動車で言えば、F1レーサーのように命をかけてでも人を魅了する役割がなくならないのと近いかもしれません。
プロダクトクリエーター組織モデル
ゆめみはエンジニア・デザイナーにとどまらず、営業・企画・管理部門まで全職種を「プロダクトクリエーター」という専門職群として定義づけています。
我々が得意としている領域は、B and B to Cのビジネスモデルに代表するような、多くの人に使われる魅力的なプロダクトを創ることです。
その意味では、人を魅力するようなF1ドライバーのような存在になれればと思っています。(ちなみに、片岡は自動車免許をまだ持っていないので、そこからですね)
最後に
AI時代の幕が開き、手動コーディングは一気に自動化されつつあります。しかし、AIが生成したコードに“魂”を吹き込み、ビジネスインパクトを最大化するのはいつの時代も人間の役目です。
ゆめみは「アジリティあるディリバリー」を軸に、提携パートナーとともに知見を補完しながら、メガサービス企業時代においても、魅力価値を提供続けるイネーブラーとして輝き続けます。
特に、世界中で多くの人に使われる革新的なサービスを生み出していくことは熱量持って取り組んでいきます。
2000年に起業をして、個人でもサービスを作っていた自分としては、生成AIによって、個人でも優れたサービスを生み出せた時代に回帰している感覚があり、とてもワクワクしています。
起業前の学生時代には、72時間連続でパソコンの前に張り付いて夢中になりながら、個人でサービスを立ち上げた時代もありました。
起業2年目には、私の思い付きで自社サービスを2週間で3人の仲間で徹夜しながら立ち上げ、そこから大きな事業に繋がった記憶も失せません。
デジタル分野において専門性がある方にとっては、2025年という歴史的瞬間を、どうか毎日が寝不足になるほど夢中で楽しんでください。時代がかわる瞬間に生きていることを楽しんでもらいたいと思っています。
私自身も毎日が睡眠不足の中でも、夢中で楽しんでいます。そして、次の25年を新章として、創業当時と同じかそれ以上の熱量と野望をもって取り組む気持ちでいっぱいです。
以下、夢実(夢を必ず実現する)リスト
世界中で多くの人に使われる革新的なサービスを生み出す
「Developer eXperience AWARD」ランキング1位
AI駆動開発領域では業界をリード
AIフレンドリーなティール組織として世界を代表する組織を創る
自動車免許をとる
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