見出し画像

【プレビュー】第30節 RB大宮アルディージャ VS FC今治



今治の主なデータ


9位 11勝10分8敗
35得点 30失点

得点数:10位
ゴール期待値:4位
チャンスクリエイト数:3位
シュート数:3位
シュート決定率:16位
ボール支配率:11位
パス数:15位
ドリブル数:5位
スルーパス数:4位
1VS1勝利数:3位

失点数:6位
被ゴール期待値:6位
被シュート数:6位
被枠内シュート数:8位
クリア数:1位
ファウル数:4位
インターセプト数:19位
空中戦勝利数:3位
こぼれ球奪取数:5位
*順位はいい方から

現在PO圏手前に位置する今治。

ゴール期待値チャンスクリエイト数シュート数の値がすこぶるよく、これはチームとしての攻撃の構築が成功している証左。
勿論シュート数リーグ1位のMヴィニシウスの個の貢献も大きいことは特記事項。
ただ、シュート決定率は16位と悪く、得点数は若干下振れしまっている。

では攻撃のチームかというとそういうわけでなく、被ゴール期待値と被シュート数等の守備データもよく、失点数も少ない。

攻守共にバランスの取れたチーム作りに成功した、倉石監督の手腕はさすがっすね。


前回の対戦

2025/4/20
第10節
今治VS大宮 0-0
@アシックス里山スタジアム
*現地観戦*


健勇、シルバ、ラッソが不在の中、吏音もスタメンを外れた試合。

2トップのタンキとMヴィニシウスにボールを送り、その落としをシャドーが回収して前進し、左からは近藤の突破で攻めてくる今治に苦戦する大宮。
後半から吏音を左CBに入れて、吏音SB化作戦を敢行も、中央CBの濱田が負傷離脱 (未だ復帰できてない…)で、中山を緊急投入。
互いに五分五分で攻撃を繰り出すも、両チームのDF陣が耐えきって0-0のドローで終了。

スコアレスであったが非常に面白い試合であり、今治の3人の外国人、Mヴィニシウス、タンキ、ダニーロの高い能力を、臨場感のあるスタジアムで間近に見られて、アウェイまで行ったかいのあった試合であった。


前節の今治のやり方 (VSジュビロ磐田)

今治 基本陣形


アンカーにディニスを入れた3-1-4-2布陣。
2トップはエースのMヴィニシウスと、U-20代表の横山が組む。
またジェフ千葉から夏加入した安井がIHに入り、山田と共に2トップといい縦関係を形成する。
CBの真ん中には前回対戦時にサンデーを完封したダニーロが入り、右CBには元大宮の大森が君臨。大森は前所属のいわきFCに引き続き、今治でもスタメン確保しているようで何より何より。

一方の磐田は4-2-1-3の布陣。
噛み合わせ的に中盤は同数になるが、サイドでは磐田が数的優位を作りやすい構造のため、今治が強力な磐田のサイドアタッカーを、如何にチームとして抑えるかに注目しながらの試合観戦。



今治 可変プレス

そしてこの試合で見せた今治の磐田対策の一つは、守備時の4-4-2可変
クルークスがいなくなった磐田の大きな武器は、なんといっても左WG倍井の突破。そこで今治は、本職はCBである市原を右WBに起用し、対面する倍井にぶつけてきた。

ブロック時はその市原が最終ラインに入って4バックを形成。左WBの弓場は最終ラインに加わらず、結果4-4-2で磐田を迎え撃つ形に。右サイドでは市原VS倍井、山田VS松原、左サイドでは加藤VS角、弓場VS為田の構図。

今治はフォーメーションの噛み合わせが悪くなるサイドを、しっかり考えてケアしてきた。
*弓場が落ちて5バックになることも勿論あった


ただ今治は前半37分という中途半端な時間で、この右WB市原を梅木(U-20代表)に交代。
そこまでサイドをWG倍井とSB松原にやられまくっていたわけでない中、個人的には代える必要まではないんじゃない?・・・とは思った交代。
4-4-2だと、噛み合わせ的に右IHの山田が、磐田のDMF上原とSB松原の二人を見ざるをえない事が多くなってたってのを嫌って、運動量のある梅木にSB松原のケアするようにしてきたんだとは思うけど (*倍井ケアは大森に)。

*後半は梅木を最終ラインに入れこんだ、5-3-2ブロックも多くなっていた



そしてもう一つの磐田対策は、ハイプレス

細かいパスで後ろから繋ぎたい磐田に対して、果敢にハイプレスで応酬。
磐田の2CB+2DMFに対し、今治は2FW+2IHを中心に積極的に前からプレスに行く。
特にMヴィニシウスのプレスは中々に迫力があり、この試合でも高い位置で何度も相手からボールを刈り取り、素早くショートカウンターに繋げていた。

この高い位置で強度高く奪ってからのカウンターは、今治の攻撃面での生命線でもあり、強く磨いていた印象。この試合でも平均奪取位置40.2 mと、非常に高い位置でボールを奪えていた。

*磐田も今治のハイプレスには試合を通じて苦労していたが、CBの間にGKを入れてビルドアップさせたり、プレス回避の工夫も見せていた。

今治のビルドアップ時はダニーロと加藤の2CBが幅を広く取り、右CBの大森がやや高めを取るやり方が一番多かった。ただ大森が上がったスペースをカウンターで使われてしまう場面(23分)などもあった。

あと、4-2-1-3の磐田と中盤で陣形が噛み合って、強いマークにつかれていたアンカーのディニスだったが、大宮相手(4-4-2でも3-4-2-1でも)では、陣形のミスマッチ的に今治のビルドアップの鍵になりそう。




前節の今治の試合展開 (VSジュビロ磐田)

さて、試合展開。

いつもの通りショートパスで後ろから繋いで前進していく磐田に対し、ハイプレスで対抗する今治。そして今治は、そのプレスで高い位置で奪ってからのカウンターを虎視眈々と狙う。
前半は両者の特色が出た、ポゼッションチーム対カウンターチームの試合様相。

試合序盤は後ろからの繋ぎで、相手陣地まで進めていた磐田であったが、徐々に今治のプレスに負け始めたのか、ゴール前へ運べなくなっていった。
困った磐田は、倍井などを狙った裏抜けのロングパスを使うようになっていたが、ロングパスからはチャンスをあまり作れてなかった印象。

一方、カウンターを中心に得点を狙う今治。
20分のショートカウンターからの横山のシュートと、35分のディニスの裏抜けパスからのMヴィニシウスのGKとの1対1が前半の決定機 (前半のシュートはこの2本のみ)だったが、得点は奪えず、前半は0-0で終了。

後半はハイプレス主体の今治のペースで試合が進む。48分のMヴィニシウスからのカウンターや、49分の横山のポスト直撃シュートなど、立ち上がりにチャンスを連続で構築。
磐田は中々に今治のハイプレスを厄介がっていた印象。特にMヴィニシウスのプレスは、相手からしたらやっぱり嫌だよなー。

しかし先取点は磐田。
CBダニーロの不用意なバックパスをFW渡邉がかっさらい、GKとの1対1を難なく決めた。

1点を追う今治は1トップにタンキを入れた3-4-2-1に変更し、逆転を狙う。
タンキを入れてからは、そのタンキ目がけたロングボールを多く使ってくるようになる。また、右CBの大森も上げて4バック気味にし、リスクを負って攻め上がる。

最後は怪我で離脱していたサイドアタッカーの近藤も投入して、なんとかゴールをこじ開けようとするが、願い叶わず、今治は大事な上位対決を1-0で落としてしまった。

ゴール期待値は磐田:1.29 VS 今治:0.92と、磐田が上回った試合であったが、感覚でいうと試合全体を通して  (特に後半)今治の方がチャンスを多く作れていた印象の試合であった。

*磐田の期待値が高いのは、渡邉のゴールが無人のゴールに自ら持ち込んでった形だったから、値が上振れしたんだと思われる


大宮 展望

前節長崎に負けたことで、PO圏外の7位に後退した大宮。

怪我人続出で手薄になってしまったCB陣。U-20 W杯は9/28からだから、今治戦は吏音は出られるのかな?
もし今治戦で吏音が不在の場合は非常に痛いんだけど、今治も横山と梅木の二人が抜けるんで、そこはお互い様かなー。

ともあれ大宮がCB不足の緊急事態であることには変わりなく、守備の安定のためにも、今治戦は長崎戦と同じく3-4-2-1で入ってくるんじゃあないかなと予想。
守備重視で下口SB化による4バック可変をあまりしないとなると、今治も3-1-4-2のままでプレスに来るのかな。噛み合わせ的には中盤で数的優位を作られやすいため、1トップによるディニスのケアが必要になる。

前回対戦時はタンキ、Mヴィニシウスの2トップにロングボールを当てて、IHが回収ってのを結構やってきてたけど、タンキが先発でない場合はそこまでやってこないと思われる。

ただ横山とMヴィニシウスの2トップは強力。
横山はゴール前でのプレーが落ち着いていて、シュート精度も◯。磐田戦も惜しいシュートを2本ほど放っていた。

一方のMヴィニシウスは、もはや言及するまでもない気はするんだけど、身長はあまりない(176 cm)ながらも体は強靭だわ、相手DFを平気で吹き飛ばせるわ、ジャンプ力があるから空中戦で競り勝つこともできるわ、左足のシュートは強烈だわ・・・と、J2の舞台でもその破壊力を見せつけている。
あとこんなにプレスしてくれてたっけ?ってぐらい、磐田戦ではハイプレスをしまくっていて、前線でボールを刈り取って今治のチャンスに繋げていた。
おぉ、怖い怖い

ともあれ残り10試合を切り、上に離されないためにもここは大事な踏ん張りどころ!


いいなと思ったら応援しよう!