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gifted_sage710
下壁梗塞で「Ⅲ誘導>Ⅱ誘導」のST上昇が意味すること

下壁梗塞(Ⅱ・Ⅲ・aVFでST上昇)を見たとき、
Ⅲ誘導のST上昇がⅡ誘導より強い場合、
それは 右冠動脈(RCA)責任病変を示唆します。
特に重要なのは、
👉 RCA近位部閉塞の可能性が高い という点。
なぜかというと、
RCA近位が閉塞すると
下壁虚血
+右室枝が巻き込まれ、右室虚血が加わる
結果として、
STベクトルが「右下方向」に強く向き、
右成分を強く見る Ⅲ誘導のST上昇が目立つためです。
臨床での思考ルート
下壁梗塞
Ⅲ > Ⅱ
→ RCA近位を疑う
→ 右室梗塞を想定
→ V4Rを追加記録
→ 硝酸薬は慎重に(前負荷依存)
「前負荷依存」って何?
前負荷=静脈還流量(右心に戻ってくる血液量)
右室梗塞では👇が起きている:
右室心筋が虚血で収縮できない
右室は
👉「たくさん血が入ってやっと拍出できる」状態つまり
前負荷が下がると、一気に心拍出量が落ちる
これを
👉 前負荷依存性 という。
硝酸薬は何をする薬?
硝酸薬(ニトロ)は:
静脈を拡張
→ 前負荷を下げる
→ 心臓に戻る血液量を減らす
ここで何が起きるか
右室梗塞 + 硝酸薬
もともと
👉 前負荷が必要な右室そこに
👉 前負荷を下げる薬を入れる
結果👇
右室拍出 ↓
左室への流入も ↓
急激な血圧低下・ショック
👉 「ニトロで血圧が落ちる」典型パターン
ひとことで
「下壁+Ⅲ>Ⅱ=右室を見に行け」
心電図は“確定診断”ではなく、
次に何を疑い、何を確認するかを決めるツール。
この一手が、治療選択を大きく左右します。
