桜の木の精霊が目覚める時
昨日書いた記事の反動で
今日はどうしても桜の木に纏わる
明るい話を書きたくなりました🌸
それは今から20年ほど前、日本に
来ていたヤン・リーピンを観た
後のお話です。
ヤン・リーピンとは
中国雲南省の少数民族の生活の中に
根付いて来た風習や感情を
「ありのまま」体現する演出家であり
踊り手。
自身は“鳥”や“月”などの自然物を
体で表現することを得意とした
「踊りの精霊」とも呼ばれる人物。

生で観てしまったが故の興奮が
冷めないまま迎えた翌日、
私もあんな風に自由に踊ってみたいぞ?と
町外れのCDショップへ出向いた帰り道でした。
見覚えのある猫背にロンゲ。
よく見るとそのロンゲは一部が
縮れて揺れている。
「あっYouさんだ!」
駆け寄った
彼の名はYou Kobayashi。
YouさんはDJなのでありました。
彼は寡黙で穏やか、だけど内側に燃え上がるような何かを秘めているお方。
彼は自分の番が終わると
カウンターで音を聴きながら、
周りの空気をつまみに
静かにお酒を飲んでいるような人でした。
途中から酔っ払って顔を突っ伏しながらも
「みんな武器じゃなくて楽器持ったら
いいのにね。。」
などとボソッと呟く、呟き系でもありました。
(私はそのお店で働かせて貰っていたので、
彼の呟きは聞き漏らすまいと
いつもこっそり耳をそばだてておりました。)
ある日、やはり途中から突っ伏し出した
彼の髪の束がほんのりと
ロウソクの火にかかっているのに
気付きました。
髪に火がついたのは一瞬でした。
燃えているのです。髪の毛が😱
それでも尚気付かずおられる彼に
声をかけ!
周りも彼も燃えている火に髪にパニック!!
店長が頭に水をかけて消沈に至りましたが
縮れた彼のロンゲを目にした瞬間
その場に居た人たちには
突っ込みと爆笑の渦が待っていたのでした。
そしてそこで困ったように
照れながら笑うYouさんは
まるで子供のようなのでありました。
そのYouさんを道端で捉えた私は
嬉しくなり、あいさつもそこそこに
昨日観たヤン・リーピンの衝撃を
語りました。
Youさんは、
「見て見て!かっこいいでしょオレ?」
でも、
好きな曲をただ垂れ流す、でもなく、
踊ってもらって何かを出させる。
そんな人だからです。
「…踊ることってやっぱり、喋るのと
同じ位に自然なことなんですね」
ここまで黙ってうんうん、と
聞いていてくれた彼ですが、
「こないだ俺さ。。」
ここからは彼の語りになります🌙* :゚⤵⤵⤵
こないだ俺さ、お寺の土地を貸してもらって
パーティをやったんだよ。
もちろん許可をもらってね。
みんな盛り上がって、
気付いたらけっこう音出しちゃっててさ。
終わった後に住職さんが出てきちゃったんだよ。
やり過ぎたかな、、と思ってたらその住職さん、
「ずっと眠っていた桜の木の精が目を覚ました」
って言うんだよ。。
大きな桜の木なんだけど、
石を置かれちゃってから
何百年も眠っていたんだってさ。
ご霊木だから起きて貰わなくちゃ、
って色々やったけど
何をやっても起きなかったんだって。
だけどその日、
「みんなが楽しそうに地面を踏み鳴らす音で
目を覚ましてくれました。ありがとう。」
って言われたんだよね。。
…とこのようなことを真顔で語るYouさん。
私は幾重にも重なる驚きと衝撃で
言葉が出ませんでしたが
Youさんの目が熱を帯びて
おまけに密やかに潤んでいるのを
見てしまったら
今は余計なことは言わないでおこう。
と小さな胸にこの出来事を
大事にしまい込みました。
ええっ!!?
それで終わり!?
桜の木の精!?
ホントにいるってこと???
そんで踏み鳴らして起きたって何🙀✨️
…というかその住職さん。
なんで「起きた」って分かるの…?????
そう思われたあなた、
もちろん私も一緒の気持ちです🤭💓
