発明家のウサギ、魔女のためにネックベルト型エアコンを作る【ぬいぐるみたちのやさしい物語】
あるとても暑かった日の深夜のこと。
発明家のウサギは、魔女に依頼されたネックベルト型エアコンの作成に追われていました。
予定していた納期はまだ先でしたが、 暦の季節は春なのに、最近急に暑い日が続いたため魔女が 「夏にあおられてる!」と言って納期を早くしてとあおるのです。
ウサギはテーブルの上の完成したネックベルト型エアコンを難しい顔をして眺めていました。

すでに魔女の注文通りの機能をつけ終えて完成しているはずなのに、発明家の血が改良の手を休ませないのでした。
ウサギは「あ~でもない。こ~でもない」と試行錯誤を続けて機能をどんどん追加していきます。
「マッサージ機能があったらきっと魔女はよろこぶぞ!」
ウサギはせっせと作ります。
「いつでもジュースが飲めるようにストローもつけて。そうだ、冷蔵庫もつければ冷たいものがいつでも飲めるぞ!」
つづけてウサギはせっせと作ります。
「音楽も聴けるといいな。音漏れ対策もしっかりして、映画を観られるモニターもつけちゃおう」
まだまだウサギはせっせと作ります。
どんどん機能を足していき、ついにネックベルト型エアコンはロボットスーツのようなものになってしまいました。
やっとウサギが納得したときには、もう朝日が昇っていました。

ウサギはできあがったネックベルト型エアコンだったものを、眠い目をこすりながらトゥクトゥクに乗せて魔女の家へ納品しに向かいました。

「できたよ。今日も暑くなると思ったから頑張ったよ」
ウサギを出迎えた魔女は、眠そうなウサギとロボットスーツを見てすぐに状況が呑み込めたので「ありがとう」とにっこり笑って注文のネックベルト型エアコンだったものを受け取りました。
魔女はさっそくウサギの説明を受けながら機能を一つずつ確かめていきますが、12個目の機能を使い始めた辺りから目をくるくる回して大変そうです。
それでもウサギが夜通しで作ってくれたことがうれしい魔女は、「最高!」と言い続けるのでした。
その様子を見ていた魔女の家に住むヒグマとシロクマが、ひそひそと話をしています。
「あとでウサギに作り直してもらおうね」


(※記事内のイラストはAIによって生成されたものを使用しています)
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