牛が跳ぶたび、見ているわたしの心も跳ねました|初めての牛越まつり
こんにちは、凸凹おばばです。
「いつか行ってみたい」
そう思いながら、何年もそのままになっている場所や行事はありませんか。
わたしにも、そんなお祭りがありました。
えびの市の西川北菅原神社で、毎年7月28日に行われる「牛越まつり」です。
牛が丸太を跳び越える――。
話には聞いていましたが、実際に見るまでは、牛が軽やかに「ひょいっ」と跳ぶ姿を想像していました。
ところが、牛にもそれぞれ事情があるようで……。
すんなり跳ぶ牛もいれば、丸太の前で立ち止まり、
「わたしは聞いていませんけど」
とでも言いたそうな顔をする牛もいました。
木立の中に響く、牛の鳴き声

会場となる西川北菅原神社は、木々に囲まれています。
真夏の暑い日でしたが、木陰に入ると少しほっとしました。
お祭りが始まるまでの間、聞こえてきたのは牛たちの鳴き声。
「モー」
「モーー」
まるで、この日のために用意されたBGMです。
ただし、牛たちにとっては音楽どころではなく、
「今日は何をさせられるのやら」
という心境だったかもしれません。
牛が跳ぶたび、境内に拍手

いよいよ牛越が始まりました。
牛が勢いよく丸太を跳び越えると、境内から大きな拍手が起こります。
わたしも思わず、
「おおー!」
と声を上げていました。
跳ぶ前には緊張し、跳んだ瞬間には拍手。
気がつけば、見ているこちらまで牛と一緒に力が入っています。
高さ約50センチの丸太。
人間なら「それくらいなら」と思うかもしれませんが、大きな牛を目の前にすると、ものすごい迫力です。
写真で見るのと、その場で見るのとでは大違いでした。
進行役の言葉にも、地域の温かさ
印象に残ったのは、牛の迫力だけではありません。
諸県弁を交えた進行役の語りが、なんとも温かく、会場を和ませていました。
牛がなかなか跳ばなくても、それを笑いに変えながら見守る。
うまく跳べば、みんなで拍手する。
そこには、牛とともに暮らしてきた地域ならではの空気がありました。
お祭りというより、地域の大切な家族行事を見せてもらっているような気持ちになりました。
いつまで、この光景を見られるのだろう

楽しく見物する一方で、ふと考えたことがあります。
この伝統は、これから先も続いていくのだろうか、と。
牛を育てる農家の方々、準備や運営をする地域の皆さん、そして伝統を受け継ぐ次の世代。
長く続いてきた行事も、ただ待っていれば自然に残るわけではありません。
年を重ねたからでしょうか。
最近は、お祭りの華やかさだけでなく、その後ろにある人々の苦労や思いにも目が向くようになりました。
牛が丸太を跳び越える姿に拍手を送りながら、伝統を守る皆さんにも心の中で拍手を送りました。
牛越まつりについて、二つの記事にまとめました
牛越まつりの歴史や神社、行事の詳しい内容については、こちらの記事で紹介しています。
そして、初めて会場を訪れたわたしが感じた迫力や、常連さんとの会話、木立の涼しさなどは、こちらにまとめました。
同じ牛越まつりでも、一つは「どんなお祭りなのか」、もう一つは「実際に行って何を感じたのか」という違った角度から書いています。
どちらか一方でも、できれば二つとも(笑)、読んでいただけたらうれしいです。
初めて見た牛越まつり。
牛が跳ぶたびに、見ているわたしの心まで跳ねました。
ただし、帰り道で跳ねたのは心だけ。
足元はしっかり確かめながら、ゆっくり帰りました。
