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noriyukikawanaka
あの頃の私たちは、未熟だったね #67
友達とまたご飯に行った。
少し前、10年ぶりに再会した
学生時代の友達と。
あれからまた、
止まっていた青春の続きをなぞるみたいに、
定期的にご飯へ行くようになった。
「ねえ、あの頃さ。
一回大喧嘩したの覚えてる?」
友達がふと思い出したように言った。
「覚えてるよ。
私、あんなにキツいこと言えたの、
〇〇にだけだったよ。」
「私も。アオだから言ってたかも。」
喧嘩の原因は、
もうお互い思い出せなかった。
それでも、
本音でぶつかり合えたことだけは、
ちゃんと覚えていた。
この子だけは、
私の悪いところを正面から言ってくれた。
私はそれが、
正直とても嬉しかった。
だから私も、
自然とこの子にだけは
本音で返すことができた。
きっと、
だからこそ起きた喧嘩だった。
友達が笑いながら言った。
「でもさ、今だったら
あんな言い方しないよね。
本当に、あの頃はお子ちゃまだったね〜。」
確かに、と思った。
今ならあんなふうに語気を強めて、
喧嘩にまでなることはないだろう。
やり方は、
たぶん間違っていた。
でも確かにそこには、
未熟な私たちなりの形をした、
友情があった。
あの喧嘩から、
10年以上が経った。
「10年も経ったのに、
今でもこうして繋がっていられるの、
本当に嬉しいよ。ありがとう。」
「アオこそ、
友達でいてくれてありがとう。」
私たちは次の約束をして、
それぞれの場所へ帰っていった。
あの頃には、
あの頃の形があった。
そして今も、
今の形でちゃんとそこにある。
それが、
何より嬉しかった。
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