人の名前がつくレシピは、間違いなくおいしい―飛田和緒『常備菜2』から、漬物名人の「節ちゃん漬け」
小林さんの煮物、斎藤さんの混ぜごはん……料理上手の知人から口伝えで教えてもらう料理、こんなふうに名前つきで呼ぶことはありませんか。
わが家にも「かよちゃんのきんぴら」と呼んでいるおかずがあります。
会社の同僚「かよちゃん」から教わった、なすとピーマンを炒めて甘辛く味付けるきんぴら。家族みんなのお気に入りで、毎年なすの季節になると数え切れないほど作る、定番のおかずなんです。
そうした「人の名前がつくレシピ」は間違いなくおいしい。わたしはそう確信しています。
料理家の飛田和緒さんのレシピ本「常備菜2」にも、そんな名前付きのレシピが掲載されています。
『常備菜2』って、どんな本?

料理家の飛田和緒さんのベストセラー本「常備菜」シリーズの2冊目となる本書は、作り置きができて便利な、ご飯がすすむおかずのレシピを111品収録しています。
肉や魚のメインおかず、野菜で作る副菜、乾物を活用した箸休めなどのほか、たれやソース、甘いものまで網羅されていて、わたしは「家にある食材をすっきり使い切りたい」という時によく手に取ります。
わたしが特によく作るのは、ひじきの梅オイル炒めや切り干し大根のベーコン煮。定番の味付けではない味で食べる乾物がとてもおいしいんです。
きょうの「レシピのしおり」
今回作りたくなったのは、白菜と昆布を使った「節ちゃん漬け」です。
レシピの名前にもなっている「節ちゃん」は、本書のスタイリストさんのご親戚。信州のりんご農家の方で、漬け物や保存食作りの名人なのだそう。
飛田さんが節ちゃんのところに漬物修行に行って教わった漬物のレシピを、アレンジしたものが本書に収録されています。
ちなみに2020年には、飛田さんと節ちゃんの共著で、保存食レシピの本も出版されています。こちらの本は存在は知っていたものの、まだ読めていないので、近いうちに読みたいですね。

白菜は繊維に沿って縦に細長く切り、昆布もキッチンばさみで細く切っておきます。切り昆布を使うと楽でいいですね。

ポリ袋に白菜と昆布を入れ、小鍋で作っておいた漬け汁を注ぎます。
漬け汁は薄口しょうゆや砂糖、酢を煮立たせて作ります。わたしは一度レシピ通りに作って、ほんの少し甘いように感じたので、二回目以降は砂糖を控えめにして作っています。

袋の空気を抜き、口をしっかり縛ったら…

軽く重しをして、冷蔵庫で一晩漬けたら完成です。
漬け時間は少しかかりますが、手を動かす時間は10分もかからず簡単。材料さえそろっていれば、すきま時間にさっと作れる手軽さです。

一晩たって、袋から出しました。漬け汁の色が白菜に移り、乾燥していた昆布も水分を吸収してやわらかく戻っています。
お味のほうは、しょうゆと砂糖で甘辛い味。
ふだん「白菜の漬物」というと塩や酢で浅漬け風に作ることが多いので、初めて作った時は驚きましたが、甘辛味とご飯の相性は間違いないですよね。
冷蔵庫で5日ほど日持ちするので、あと1品おかずが欲しいという時に、あると便利な常備菜です。
信州の漬物名人の味が、本を通じてわが家に届いていると思うと、なんだか不思議な気分になります。
この漬け汁は、白菜以外にも、キャベツやきゅうり、水菜などの漬物作りにも使えるそうですよ。材料も比率も覚えやすいので、いろいろな野菜で試してみると楽しそう。
みなさんも、「◯◯さんの」と名前がついているレシピを見つけたら、まず一度作ってみることをおすすめします。驚きや発見のこもったおいしいひと皿が、きっとできあがるはずです。

📘 書籍情報
書名:常備菜2
著者:飛田和緒
出版社:主婦と生活社(発売日:2016年10月28日)
ページ数:128ページ
ISBN:978-4391148718
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