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銀座松屋特盛り盛w

松屋特盛

 松屋銀座に松屋が出店した。

 ニュースで見た瞬間、私は少しだけ考え込んだ。

 松屋に松屋。

 日本語としては成立している。

 しかし脳が追い付かない。

 百貨店の松屋に牛めしの松屋が入ったのである。

 例えるなら、

「銀座に銀座ができました」

 と言われるようなものである。

 意味は分かる。

 だが理解はできない。

 もちろん私はまだ行っていない。

 現地も見ていない。

 だから店舗の感想を書くつもりはない。

 今日は純粋に名前の話である。

 松屋という名前には不思議な力がある。

 銀座の松屋と言われれば百貨店を思い浮かべる。

 松屋で昼飯と言われれば牛めしを思い浮かべる。

 同じ名前なのに全く別の景色が見える。

 人間も似たようなものかもしれない。

 会社では真面目な社員。

 組合では役員。

 家では旦那。

 noteでは作家気取り。

 全部同じ人間なのに中身は全然違う。

 だから松屋が松屋になったところで不思議ではないのかもしれない。

 むしろ自然ですらある。

 百貨店の松屋で買い物をして、地下で松屋を食べる。

 ついに松屋が自己完結したのである。

 私はニュースを見ながら思った。

 世の中にはDXだのAIだの効率化だの難しい言葉が溢れている。

 だが本当に人の心を動かすのは、

「松屋に松屋ができた」

 みたいな話なのではないか。

 少なくとも私は笑った。

 そして少しだけ腹が減った。

 もし銀座へ行く機会があれば寄ってみようと思う。

 注文は決まっている。

 せっかく松屋の特盛を見に行くのだから。

 牛めしも特盛である。

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