#36 求人票の「必須条件」を全部満たしていない……それでも応募していい?~採用担当が通す境界線~
求人票を見ていて、
「めちゃくちゃ興味ある。でも必須条件を1つ満たしていない……」
ここで応募を諦めた経験、ありませんか?
たとえば、
実務経験3年以上 → 自分は2年
TOEIC○点以上 → 少し届かない
○○業界経験必須 → 業界は違う
マネジメント経験 → リーダー経験しかない
「必須」と書かれている以上、
全部満たしていないと書類で落とされるのでは?
と思いますよね。
人事として5,000件以上の応募書類を見てきた立場から言うと、
結論は、
必須条件を100%満たしていなくても、応募する価値がある求人はあります。
ただし、
何が足りないのかによって、通る可能性は大きく変わります。
そもそも「必須条件」なのに、なぜ通ることがある?
求人票を作る企業側としては、
「できれば、これくらいの経験を持つ人が欲しい」
という採用ターゲットを設定します。
ただ、採用は必ずしも理想通りには進みません。
たとえば、
経験3年以上の人を募集したけれど、
応募してきた2年経験の人が非常に優秀だった。
そんな場合、
「1年足りないから問答無用で不採用」
とは限りません。
企業が最終的に考えるのは、
「この人を採用したら活躍できそうか?」
だからです。
応募していいケース①「年数」が少し足りない
これは比較的チャレンジしやすいです。
たとえば、
必須:法人営業経験3年以上
自分:法人営業経験2年6か月
この程度なら、私は応募を検討していいと思います。
なぜなら採用担当者が本当に見たいのは、
「3年という数字」そのものではなく、
その期間で何を経験したか
だからです。
2年間でも、
多くの顧客を担当した
新規開拓を経験した
大型案件を任された
高い成果を出した
のであれば、3年間経験した人より評価されることもあります。
応募していいケース②「近い経験」がある
たとえば求人票に、
IT業界での法人営業経験必須
と書かれている。
あなたはIT経験はないけれど、
無形商材の法人営業を5年間経験している。
この場合も、応募余地はあります。
採用側は、
IT業界経験はないけれど、法人営業の基本は分かっている。
商材知識を覚えれば活躍できるかもしれない。
と考える可能性があるからです。
大切なのは、
「持っていない経験」だけを見るのではなく、
「何で代替できるのか」を考えること。
です。
応募していいケース③「他の強み」がかなり大きい
必須条件を一つ満たしていなくても、
別の部分が企業にとって非常に魅力的なら、評価されることがあります。
たとえば、
マネジメント経験必須
に対して正式な管理職経験はない。
でも、
10名のプロジェクトリーダーとして進捗管理や新人育成を担当していた。
なら、
「肩書きは違うけれど、近い経験はある」
と判断できます。
求人票の言葉だけに縛られず、
自分の経験を企業側の言葉へ翻訳すること
が重要です。
逆に、応募しても厳しいケースもある
何でも応募すればいいわけではありません。
たとえば、
資格がなければ法律上その仕事ができない。
こうした条件は別です。
また、
経理経験必須
なのに、
経理経験ゼロ・簿記知識もない
など、仕事内容の中心となる経験が完全に欠けている場合も、
通過ハードルは高くなります。
つまり見るべきなのは、
「その条件が、仕事をするうえで本当に不可欠なのか?」
です。
採用担当なら「足りない1つ」だけを見ているわけではない
書類選考では、
必須条件だけでなく、
これまでの経験
スキル
実績
キャリアの一貫性
応募職種との近さ
入社後の成長可能性
などを総合して見ます。
だから、
10個の条件のうち9個を満たしているのに、
1個足りないから自分で不採用を決める。
これは、かなりもったいないです。
採否を決めるのは企業です。
応募する前から、
自分で自分を落とす必要はありません。
「必須条件を満たしていない人」ほど、書類でここを書く
ただ応募するだけでは弱いです。
足りない部分があるなら、
「その代わりに何を持っているか」
を明確にしましょう。
例えば、
求人上では法人営業経験3年以上とありますが、
私は2年間の経験となります。
一方で、その期間に新規顧客○社を開拓し、
年間目標○%を達成しました。
というように、
不足 → 代替できる経験 → 成果
まで示す。
採用担当者が、
「条件は少し足りないけど、一度会ってみよう」
と思える材料を渡すことが大切です。
「歓迎条件」まで全部満たそうとしなくていい
さらによくあるのが、
必須条件だけでなく歓迎条件まで全部見て落ち込む
パターンです。
たとえば、
必須条件3個。
歓迎条件5個。
その8個全部を満たす人が、本当に何人いるでしょうか。
歓迎条件は基本的に、
「あったらより望ましい」
というものです。
全部揃っていないからといって、応募を諦める必要はありません。
求人票は、
「完璧な人しか応募できないチェックリスト」
ではないのです。
迷ったら、この3つで判断する
必須条件を満たしていないときは、次の3つを考えてみてください。
① 足りないのは「少し」なのか「完全にゼロ」なのか
② その条件を別の経験で代替できないか
③ その条件は仕事をするうえで本当に不可欠なのか
この3つを考えて、
「仕事自体はできそう」
と思えるのであれば、私は応募していいと思います。
「求人票の条件を100%満たしてから応募する必要はありません。
採用側が知りたいのは、“全部持っているか”より
“この人なら活躍できそうか”です。」
求人票を見て、
「自分にはこれがない」
と考えると、応募するのが怖くなります。
でも、その条件だけであなたのキャリアすべてが
決まるわけではありません。
足りない経験はあっても、これまで積み上げてきた経験があります。
応募するかどうかを決めるのはあなた。
採用するかどうかを決めるのは企業です。
だから、
興味がある求人なら、自分で自分を不採用にする前に、
一度可能性を考えてみてください。
条件が少し足りないことより、
応募しなかったことで可能性がゼロになる方が、
私はもったいないと思います。
次回は
面接後のお礼メールは必要?送らないと不利になる?~採用担当は本当に評価しているのか~
について取り上げます!!
この記事が参考になった方は、
スキやフォローをしていただけるとうれしいです!!
求人票の「必須条件」を満たしていなかったら、あなたはどうしますか?
①1つでも足りなければ応募しない
②少し足りない程度なら応募する
③仕事内容ができそうなら積極的に応募する
④そもそも必須条件と歓迎条件の違いがよく分からない
数字だけでも、コメントで教えてください!!
あわせて読みたい
第9弾:求人票は企業からの“自己紹介”~人事歴11年が教える「本音」の読み取り方~

第29弾:求人票の「未経験歓迎」は本当?~企業が採りたい未経験者の特徴~

今回もご視聴ありがとうございました!!
