海外で学んだデザイン視点
〜香港駐在中の経験から〜
日本でデザインをしていると、「きれいに整える」「調和を大切にする」ことが当たり前のように感じます。けれど、香港でデザインの仕事に関わったとき、まったく違う価値観に出会いました。そこから得た学びは、今の自分のデザインの軸にも生きています。
1. 「一瞬で伝わる」ことが最優先
香港の街は看板やポスターであふれています。歩いていても、電車に乗っていても、目に入るのは色とりどりの広告。そんな中で埋もれないためには「パッと見て分かる」ことが絶対条件でした。
大きな文字
鮮やかな色
強いコントラスト
日本のように「余白を活かす」よりも、「どうすれば一瞬で伝わるか」が重視されているのです。情報が多い街だからこそ、短時間で視線をつかむ工夫が当たり前になっていました。
2. 「勢い」や「活気」もデザインの魅力
日本のデザインはシンプルで洗練されたものが好まれますが、香港では逆に「にぎやかさ」が価値になることも。
色が重なり、文字が多く、写真やアイコンがぎっしり並んでいる広告。最初は「ごちゃごちゃして見づらい」と感じたのですが、次第にそれが「活気」や「勢い」として受け取られていることに気づきました。
つまり、デザインは「整っているかどうか」だけではなく、雰囲気やエネルギーを伝える手段でもあるのです。
3. 広東語+英語の二言語デザイン
香港の広告やサインでは、広東語(繁体字)と英語の併記 が一般的です。観光客や外国人も多い街なので、言語が二重になるのは日常。
この環境でデザインするときに学んだのは、「どの言語でも理解できる情報の整理」でした。
一番伝えたい情報は大きく
補足は色や余白でまとめる
フォントやサイズを工夫して視線を迷わせない
二言語を並べても、情報の階層をしっかり作れば、見る人は自然に理解できます。これは日本語だけのデザインでも役立つ視点です。
4. 「本物感」を出す日本語の力
香港で驚いたのは、日本の文化やデザインがとても人気だということ。
雑貨やファッションはもちろん、広告やパッケージにも「日本語」がわざと入れられることがありました。
たとえば、現地のカフェのメニュー表に「おいしい」「まごころ」など日本語が書かれていたり、化粧品の広告に日本語のキャッチコピーが添えられていたり。意味が正確でなくても、「日本語=本物感・信頼感」というイメージがあるのです。
これは逆に、日本のデザインに「海外っぽさ」を取り入れるときのヒントにもなりました。言葉や文化の持つ“空気感”をデザインに生かすことで、メッセージの深みが増すと実感しました。
5. 「文化の違い」を受け入れる柔軟さ
日本では「きれいでシンプル」が好まれるけれど、香港では「派手でにぎやか」が好まれる。
どちらが正しいということではなく、「誰のためのデザインか?」によって答えは変わるのだと学びました。
この経験を経て、私は「固定観念にとらわれない柔軟さ」を意識するようになりました。お客様の背景や想いを大切にしながら、その人にとって一番伝わる形を探す。それが今の私のデザインの原点になっています。
まとめ
香港での経験は、私に「デザインには正解が一つではない」ということを教えてくれました。
日本のきめ細やかさ
香港の勢いと活気
広東語と英語の二言語デザインの工夫
そして文化の違いを楽しむ柔軟さ
これらを組み合わせて、伝わるデザインを届けたい。そんな想いで、今も制作に取り組んでいます。
「文化や想いを大切にしたデザインをしています。もしご興味があれば、ココナラのページからお気軽にご相談ください↓」
