お仕事小説における恋愛要素の話
お仕事小説を読んでいると、多かれ少なかれオフィスラブ的な展開がある。これ、好き・嫌いとか、いる・いらないとか、結構意見が分かれる話だと思うんだけど、どうだろうか。
筆者はどうかと言うと、結論から言えば「好きだけど、いらない派」である。
筆者の現実な友人たちなら「だろうな」って言うだろうし、筆者を“彩野リィ”として知ってくださっている方からすると「え?」と思うかもしれない。
一つずつ紐解いていこう。
お前の思考を公に紐解かなくていいだろというツッコミは受け付けません。
ご存じの方はご存じの通り、筆者は根っからの社畜体質である。仕事をしている自分が好きというのもあるし、推しを推すには稼がなければならない。推しを享受するためには、オタ活を続けるには、どうしたって働かなければならないのである。今頑張れば推しに会える。そう思えば多少の忙しさは乗り越えられるのだ。
そういうわけだから、現実の筆者はオフィスにラブは1ミリも求めていないのである。だってオフィスでラブをしている暇なんてないのだから。そんな暇があったらとにかく仕事をして、(できるだけ)定時(に近い時間)で帰りたい。
で、あるからして。お仕事小説(あるいはドラマ)でも、バリバリ仕事をする登場人物に対する憧れや共感の気持ちが前に出がちである。
こうやって部下を従えてるのカッコイイな~、こんな風に上司に啖呵切ってみたいな~と憧れてみたり、随所のあるあるネタにうなずいたり、時にイライラしたり(?!)するのが楽しい。
筆者はとくに、バディもの(男女の組み合わせは問わない)で、最初は犬猿だった2人がぶつかったり協力したりしながら壁を乗り越えていく姿がたまらなく好きだ。
終わりの方になって序盤を振り返った時に「最初はこんなにケンカしていたのにねぇ~…」と感慨深く微笑ましく思う瞬間は何度味わっても良い。さながら保護者の気分である。
で、だ。
こうしたフィクションにおけるバディだったり、先輩後輩、上司部下、取引先の誰か……何でも良いのだけれど、お仕事で関わった人との間には、「恋愛要素」が絡められることが往々にしてある。果たしてこれが必要かどうか。彼らの間で起きていることを、我々読者に見せてもらう必要があるのかどうか。
筆者の考えは、先に述べた通り基本的には「いらない」。これは昔からずっと変わらない。お仕事小説ならばやはり「お仕事」のことを知りたいし、お仕事に対する想いに共感したいと思うからだ。
加えて、恋愛一歩手前な関係性が一番おいしいと思っている節もある。
あと一歩、何かきっかけがあれば関係が進展しそうだけど……?…ないか~~~!と、勝手にもだもだするのが最高に楽しい。
では恋愛要素が押し出されている物語は嫌いなのか?と言われれば、答えはNOである。
まぁ多すぎると「いやいやお前ら仕事は??」とツッコミを入れたくもなるけれど、やはり恋愛が絡むと登場人物の解像度がグッと上がるのである。
人当たりが良くてみんなの人気者の成績No.1営業マンが好きな子にだけ一歩踏み出せないのとか、誰にでもハッキリとものを言う勝ち気なキャラクターが恋人の前でだけ見せる弱った姿とか、「仕事一筋」みたいなキャラクターが、恋に落ちた瞬間様子がおかしくなるのとかとかとか、たまらなく愛おしくないか?!
筆者がギャップ好きなだけとも言う。
以前にもご紹介した筆者の大好きな小説『図書館戦争』に登場する堂上教官はその最たるところで。
主人公・郁は、高校生の頃に書店で助けてもらった図書隊員のことを「王子様」と呼んで慕っているのだが、その正体は鬼教官の堂上さん。
郁は「王子様」の正体に気づいていないが、堂上は郁の「王子様」に対する思いを知っているという状況で郁を意識しないわけがなく。でも、あくまでも教官として厳しく郁を指導する堂上。最高だよ。コレなんだよ。
それでもって、普段は仕事の鬼なのに、とっさに感情が飛び出してしまうのが堂上教官。
図書館にマスコミが殺到して郁が身動き取れなくなるシーンで「郁!」と叫んで手を伸ばすシーンが本当に好きで。
下の名前で呼んだことを郁に指摘されて「マスコミに名前(苗字)が割れるのはマズいだろ…」みたいなことを言う。
読みながら筆者は「言い訳が苦しいぜ教官~~~!とっさに言っちゃったんだよね~!カワイイかよ~~~!照れんなや~~~!」と悶えた。私が同僚ならめっちゃ肘で小突いてる。小突き倒してる。めっちゃツンツンして怒られたい。
ちなみにこのシーンは実写映画化の際まるっとカットされていて泣いた。
……なんのはなしだったっけ。
あぁ、そうそう。
つまりですね、スパイス的に恋愛要素が入っているのが超大好物だという話。できれば長期的にもだもだ悶々する展開を見せてもらえたらありがたい。
供給がなければないほど、「彼と彼女が恋仲になったら、こういうデートをしてほしいな…こんな会話で笑い合ってほしいな…時にはちょっとケンカもするかな……会社の人には見せない表情を見せたりするのかな~~~~???」と、勝手に妄想を拡げられる。筆者はお仕事小説におけるこの「妄想想像の余地」が大好物なのだ。
それはそれとして、登場人物たちの恋愛模様を「はい、どうぞ」と供給されたらそれはもうありがたく頂戴する。
あ~…なるほどね、彼らはこんな風に……なるほどね……はぁー………
と、幸せの溜め息をつくほかない。
先の図書館戦争で言うなら『別冊』がそれにあたる。別冊の堂上教官は、それはもう郁に激甘なのである。
鬼教官、オフになったらこうなるの?そんなの聞いてないんですけど。
自然と一句(字余り)できちゃったよ。どういうことだよ。
お仕事に一生懸命な様子が描かれていればいるほど、スッと差し込まれる恋愛要素にぐわっと込み上げるものがある。
だから、あえてしがない一読者のエゴを申し上げるとするならば、恋愛要素を入れるなら、充分すぎるくらいお仕事の部分を描いてほしい…!その落差が、読者―というか筆者―には効きます……!!!
ここまで述べたことはすべてあくまでも私見です。異論は多いに認めます故、何卒、何卒…。
「お仕事小説はやっぱりこうでなきゃ!」「こういうシチュエーションも良くない?」「あなたこの小説好きそうよ」などなど、コメント欄で教えていただけたら筆者が大変喜びます!!!
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最後までお読みいただきありがとうございました!「面白ぇ女」と思っていただけたらスキ❤️やコメント、シェアのほど、よろしくお願いします。チップは私の執筆のおとも・マウントレーニア カフェラッテにさせていただきます!🙇♀️