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終章|組み直される思考

ジェンガは、
積み上げるほどに
不安定になる。
高く、早く、
整って見えるほど、
抜かれたときの
揺れは大きい。
それでも人は、
積み上げてしまう。
三つ揃えば納得し、
形になれば安心する。
AIは、
その積み方を
とても上手に手伝う。


けれど、
ここまで考えてきて、
わたしは
少し違う像を
思い浮かべるようになった。
ジェンガの塔が
一度、崩れたあと。
残るのは、
積み上げた高さではない。
どの構造を
自分の中に
取り込めていたか。


AIと考えること。
委ねること。
そして、
どこまでを 自分の場所として 残すのか。
その線を
自分で引くこと。
それが、
責任の正体なのだと
わたしは感じている。


もしその線が、
自分の中に
きちんと残っていたなら。
思考は、
積み木ではなくなる。
日本の組み木のように、
一本一本が
噛み合い、
支え合い、
補強材を必要としない
構造になる。
釘も、
接着剤も、
外からの支えもない。
それでも、
簡単には崩れない。


AIがいない場所でも、
もう一度組み直せる。
形は変わっても、
構造は失われない。
高く積むことより、
強く噛み合うこと。
速く完成させることより、
抜かれたあとも
立ち上がれること。


この記録が
残したかったのは、
人工知能(AI)の進化が社会構造の中で
わたし自身がどう思考していきたいか
ただ、
思考を
どの構造で 自分の中に残すのか
その問いについて、考え残したい作品です。


                 fin

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