東映版「ゲッターロボ」無印Gおすすめ話数リスト
漫画版読んでくれた友人向け。
25年11月:スパロボから入る人向け主要敵メカなど追記
「ゲッターロボ」の基盤にあるものはなんだったのかとか漫画版含めて理解を深めたいなら見といた方が良いけど、全話見るには長いから取り敢えずこの辺見れば東映版ゲッターロボの方向性と人物像は大筋わかるんじゃない?みたいなリスト。
とりあえず無印Gで26話くらいに納めた。さらに短縮して13話で概要だけ知りたいなら太字の回。
劇場版以外はアマプラとかバンチャとか視聴の選択肢は割りと多い。
*タイトル画像はYouTubeで常時公開中の無印G1話OPから
漫画版と東映版は原案を同じくしてるだけでなく、制作時にはやり取りがあったというインタビューが残っていたり、作中双方に要素を拾っているなど関わりがあり、漫画版の根底イメージにも関わっている。というか石川先生は読者の多くはこれを見てる前提で、見てなくても大丈夫だけど見ていれば余計イメージが伝わりやすいような感じで描いていたと思われる。
(流竜馬の本質部分、真っ当で確固たる意思を持つゆえの理不尽に踏みにじられるもの達の怒りの代弁者である部分などを映像化できているのは映像化作品でも東映版のみ。また具体的に言うと、漫画版ゲッターロボという作品は大筋がチェンゲより前に終了している=石川先生の脳内で声や色のついたイメージがあったなら東映版のはずでもある╱アークを除く)
「1974~76年の作品」
「変形合体ロボットはこれで始めて描かれた」
「複数主人公題材も当時珍しく、キャラのパーソナルカラーテンプレは存在しない。むしろゲッターロボがその雛形のため、現代のテンプレのつもりで見ない方がいい」
などを念頭に時代を感じる演出はそういうもんなんだなと思って見て欲しい。
私は詳しくないが、後に大御所と呼ばれるようなクリエイターの参加も多いので詳しければそういう面でも面白いのかもしれない。
【無印】
相手が恐竜人類、ムサシを始めとしたコミカル要員が確保されているなどの要因で軽くはなっているがちょいちょい悲劇や重い話をぶっこんでくる。メイン脚本家が上原氏と考えると全然大人しいが。
途中から入れ込まれるコメディリリーフの大枯など低年齢層を意識していたらしい部分も多々あり、まだ学童向けの雰囲気。
1〜2話「無敵!ゲッターロボ発進」「決戦!三大メカザウルス」
連続した導入。メカザウルス・サキ、ザイ、ズー、バド
12話「吠える!不死身のウル」
リョウの頑固さとハヤトへの妙な信頼が既に見える回。メカザウルス・ウル
13話「一本勝負!大雪山おろし」
ムサシ回。フォロワーさんおすすめ。メカザウルス・メサ
登場人物全般、漫画版と東映版では人物の核は同じだが性格が微妙に違うのだが、ムサシは特にわかりやすい方かも。
14話「紅の空に命を賭けろ!!」
みんな違ってみんな良いの話。メカザウルス・ギイ
この12~14話辺りはキャラが固まった頃でもあると思う。
19話「リョウ最後の出撃!」
東映版リョウの家庭環境について。メカザウルス・ドド
33話「果てしなき大空に誓う」
唯一リョウハヤトが殴り合いの喧嘩した話。スパロボでもこのタイトルごと使われてたりしたはず。メカザウルス・ガル
39話「悲しみは流れ星の彼方に」
ハヤト回は悲劇的かつスタッフがリミッター外しがちになる典型例。さおりという少女との話。メカザウルス・ドゲ
この当時の綺麗で丁寧な作画見たいならおすすめ。そうでないなら優先度は低いかも。
45話「脱出!宇宙の墓場」
神家の話。完全な解消はGとなるハヤトと父の確執。メカザウルス・ゴア
47話「帝王ゴール地上に現わる」
ムサシ回であり戦う理由の話。メカザウルス・ゾン、バン
50~51話「帝王ゴール必死の猛反撃」「恐竜帝国のほろびる日」
連続したラスト。無敵戦艦ダイ、メカザウルス・ガイ、ゴダ、ザロ、モバ
印象に残ると言われるのは9話ラドラ回。
21話テキサスマック、22話ゲッターQ(悲劇的)、などはスパロボにたまに出たりする機体。テキサスマックはOVAネオゲにも出ている(デザインとか色々違うし、スパロボ設定逆輸入で変な訛りがついたが)。
漫画にも言及されている「目をつぶっていても合体できる」には元ネタが複数あるが、無印では15話が該当する。
なお1話は東映のYoutube公式で常時公開されている。
【G】
Gの特に後半は作画が良かったり脚本が良くて個人的には面白い物が多い。が、全体的なトーンは無印より重くコミカル要素は少なめ。元は人間である鬼の設定をフル活用するかのように人の心、倫理や道徳を問い、悲劇的、反戦的な側面も加速する。
1話~2話「甦れゲッターロボ!!」「恐るべき百鬼帝国の謎」
ムサシの葬式とベンケイ初登場からの切り替わり導入。メカ一角鬼、独眼鬼
4話「ベンケイ!涙の勝利」
リョウとハヤトの仲良しっぷりが知りたいなら。無印15話同様、リョウハヤトの目が一時的に見えなくなる回でもある。メカ針千本鬼、白髪鬼
7話「追跡!黒いジェット機」
ベンケイと父の話。メカ三頭鬼
14話「友達は風になった」
元気くん中心上原脚本回。これ単体でも見れる良作だが抉られる。メカ地虫鬼
15話「赤い蝶のバラード」
胡蝶鬼の話。真正面から正論でぶん殴るリョウその1
20~21話「大攻撃!メカ要塞鬼」「大決戦!シャインスパーク」
連続した新たな必殺技シャインスパーク登場回。空母・メカ要塞鬼、メカ大輪鬼、半月鬼
26話「鬼になったあいつ!」
漫画版G魔王鬼エピを拾ったらしい回。暴竜鬼イサム。ハヤト好きならおすすめ。ラスト五分が秀逸。
29話「涙のあとに口笛を」
ハヤトと父親の和解話。メカ天魔鬼
31話「燃えろ!リョウの剣」
リョウと父親の話。ハヤトの父親の呼び方や関係性と比較すると少し面白い。メカ大剣鬼
35話「百鬼老兵は死なず」
牛剣鬼。真正面から正論でぶん殴るリョウその2。
37~39話「危機迫る日本近海!」「ブライ大帝決死の大反撃!」「大決戦!日本上空」
三話連続したラスト。メカ雷電鬼、甲角鬼、闇虫鬼、輪魔鬼、雷獣鬼、十方鬼(この6体で合体百鬼ロボット)、科学要塞島
8話白骨鬼、16話鉄甲鬼などもスパロボなどで出てくる事がある印象的な敵。Gになると悲劇的な話が増えるため、印象に残るのもその系統のものになりやすい。
映像もミチルさんの一人称で進む28話(蛇王鬼)などは実験的な回。
まったく個人的な趣味で言うなら24話(百足鬼)のミサイル島潜入辺りの描写や作画も好き。
やはり1話なら常時公開されている。
ここで上げたのは大筋とメイン四人の背景や人物像に絞って個人的に26話程度選んだもので、ミチルさんや早乙女博士、大枯の回は入れてない。
東映版は通してみるとミチルさんをひとりの人間として尊重し、他と対等に描くなど現代的な部分が結構ある。(いきなりのスパルタ教育や昭和の根性論が浮いていて笑ってしまうくらいに)
「自立した女性像」「ひとりの人間として描かれる女性像」が好きならミチルさん中心回も楽しいと思う。
個人的には全体的にスマートで知的な印象のある作品というか、品のある雰囲気だなとも感じた。
一部台詞の書き出しや、東映版に散見される1970年代当時の流行りものなどについては以前メモしたので、興味あるならこちらもどうぞ。
以下よもやま話。
初期案では無印からGへの移行時にリョウとムサシを、G終了時にはハヤトを犠牲として終わりにしようとしたのを上層部からのストップなどで現在の形になったという話があるそうな。(東映版Gラストの展開はその名残という噂もある)(Gラスト初期案をそのまま拾ったコミカライズもあった様子)
リョウが真面目すぎるから主人公交代させようとしたとか(表向き言っている)理由が割と酷いが、ダイナミック側は本当にやりたかったらしいとは大全など複数のインタビューから読み取れる。死ななくてよかったね!(石川漫画版無印の展開はその名残らしいがこれも噂の域をでない)
東映版ハヤトはアニメスタッフからも好まれていたようだが当時の女子視聴者からも大層人気があったらしく、グレンダイザー放映までダイナミック系作品では一番女性人気があった作品がゲッターロボだ、という話もあるらしい。
その真偽のほどはわからないが、複数の方から当時話を伺った限りでは、確かにハヤトは女児の初恋キラーだった疑いがある。
事象さえ捻じ曲げる概念美形にマザコンと王子様と弟とお兄さん属性その他諸々までついておきながら人物像が成立しているキャラクターでもあり、不思議ではないというか多分私も学童期に見てたら普通にハヤト好きだったと思う。
そもそも原典における「ゲッターロボ」という作品や、石川先生の漫画全般に言えるのだが例えそれが意地悪やいたずら、セクハラだろうと「なにもしていない他者への加害」に当たる行為には厳しく、ほとんど無いかあっても叱責がきちんとある。
見ていて私がストレスフリーだったところの一因だし、女性への加害が極端に無く、一人の人間として尊重されているという点からしても女性人気があるのは頷ける。
東映版ゲッターロボのプロデューサー勝田氏は97年に発売されたサウンドドラマでも演出を務めた。この方は「早乙女達人」の筆名で挿入歌の歌詞なども担当し、後にも引き継いでその名を使用している。
(一話で死ぬので名前を残したかったという理由らしい/「不滅のスーパーロボット大全」)
東映版ゲッターロボ無印Gについては「ゲッターロボ大全」(現在は絶版だが比較的入手しやすい/私が大全と書いた場合これを指す)に詳しい。
設定画は小さいが企画書、放映リスト、スタッフインタビュー、全話あらすじなど様々な情報が掲載されている。漫画版についてや刊行当時までのグッズ類などもかなり掲載されているため純粋な資料としてとても便利。(ただし主編集者の文章、特に漫画版に関しては読み飛ばしていい。あと誤情報も結構あるので注意)
