理学療法士が解説!フレイルになりやすい生活習慣の人
「最近、疲れやすい」「歩くのがちょっと億劫」「なんとなく気力がわかない」
そんな声を耳にすることが増えてきました。
年齢を重ねれば、体力や筋力が落ちるのは自然なこと。
でも、その陰にひそんでいるのが「フレイル(虚弱)」という状態です。
フレイルは“要介護の一歩手前”ともいわれます。
しかし大事なのは、フレイルは年齢のせいだけでなく、生活習慣によって大きく左右されるという点です。
この記事では、フレイルになりやすい生活習慣を具体的に紹介しながら、あなた自身や大切な人が「ちょっと気をつけてみよう」と思えるようなお話をしていきます。
フレイルとは何か?
まず簡単にフレイルを整理しましょう。
フレイルとは、体力や筋力が落ちて「ちょっとしたことでも疲れる」「病気にかかりやすい」「外に出るのが面倒」といった状態を指します。
そのまま放置すると転倒や寝たきりにつながりますが、早めに気づいて生活習慣を整えれば改善できるという点が特徴です。

「まだ自分は若いから大丈夫」と思っている人も要注意。
実際には40代・50代から少しずつサインが現れているケースもあります。
フレイルになりやすい生活習慣 6つの特徴
① 運動不足で筋肉が減っている
人は20代をピークに筋肉量が減っていきます。
特に運動をしない人は衰えが早く、歩くスピードや握力が低下し、転倒リスクが一気に上がります。
• エスカレーターばかり使う
• 一日中座りっぱなし
• 運動の習慣がゼロ

こうした積み重ねが「サルコペニア(筋肉減少症)」を招き、フレイルへの第一歩になります。
② 栄養不足・偏った食事

「食が細くなってきた」「簡単に済ませてしまう」
そんな食習慣もフレイルのリスクです。
特に不足しやすいのは たんぱく質。
筋肉を作る材料がなければ、どれだけ歩いても筋肉は減っていきます。
また、一人暮らしの高齢者や忙しい世代はインスタント食品やパンだけで済ませることも多く、ビタミン・ミネラル不足も深刻です。
③ 人との交流が減っている

「最近は誰とも会話していない」
「出かけるのが面倒で家にこもりがち」
社会的なつながりの減少も、フレイルの大きな要因です。
会話が減ると脳への刺激が少なくなり、気力や認知機能まで低下してしまいます。
フレイルは身体だけでなく、心や社会とのつながりも含めた“総合的な虚弱”なんです。
④ 喫煙・アルコール・座りすぎ

タバコや過度の飲酒、そして長時間の座位。
どれも血管や内臓に負担をかけ、結果的にフレイルを加速させます。
特に「座りすぎ」は現代人の落とし穴。
デスクワークやスマホの長時間利用は「新しい不健康習慣」とまで呼ばれています。
⑤ 慢性疾患をそのままにしている

糖尿病や高血圧、心臓病などの生活習慣病は、体力を奪い、疲れやすさや活動量の低下につながります。
薬を飲んでいても「まあ大丈夫だろう」と自己判断で放置していると、じわじわとフレイルの進行を早めてしまいます。
⑥ 孤立や生活環境の問題
「一人暮らしで話し相手がいない」
「経済的に余裕がなく、食事も不規則」
こうした社会的な背景もフレイルを後押しします。
特に孤立は、心身の健康を一気に脅かす要因。
「会話のない生活」が、筋力低下と同じくらい危険視されています。
事例でイメージしてみよう
• ケース1:運動不足のAさん
退職後、外出が減り、気づけば1日の歩数は2000歩以下。
階段を上がるだけで息切れし、最近は転びそうになることも増えてきました。
• ケース2:食が細いBさん
「面倒だから」とおにぎりやパンだけの食事が続き、体重が半年で3kg減少。
以前より疲れやすく、外出も控えがちに。
• ケース3:孤立気味のCさん
コロナ禍以降、人と会うことが激減。
会話も減り、テレビだけが話し相手。気持ちが沈んで動くのも億劫になってしまいました。
これらはいずれも「フレイル予備軍」の典型的な姿です。
フレイルを防ぐためにできること
怖いのは「気づかないうちに進行する」こと。
でも逆に言えば、小さな工夫で予防することもできます。
• 毎日の運動を意識する(散歩、スクワット、ラジオ体操でもOK)
• たんぱく質をしっかりとる(肉・魚・卵・豆製品)
• 人と話す時間をつくる(電話でも、短時間の会話でも効果あり)
• 長時間座りっぱなしを避ける(1時間に一度は立ち上がる)
• 病気の管理を怠らない(定期的に受診する)
難しいことを一気にやる必要はありません。
「今日からできることを一つだけ取り入れる」ことが、未来を大きく変える第一歩です。
まとめ:小さな見直しが未来を守る
フレイルになりやすい生活習慣は、意外と誰にでも心当たりがあるものです。
• 運動不足
• 栄養の偏り
• 孤立や交流の減少
• 喫煙や座りすぎ
• 慢性疾患の放置
これらが積み重なると、心身ともに弱りやすくなってしまいます。
でも安心してください。
フレイルは「気づいたときから改善できる」状態です。
今日の一歩が、5年後・10年後のあなたを支えます。
大切な人と笑顔で過ごす未来のために、まずは「小さな習慣の見直し」から始めてみませんか?
✍️この記事が「ちょっとやってみようかな」と思えるきっかけになれば嬉しいです。
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