Photo by
m_mitsuko_
紅の吐息 赤いつつじ🌺
鮮やかな赤色が目に飛び込んでくる、つつじの情景を詩にしました。
紅の吐息
街角の熱を閉じ込めたように
低い生垣が、いま
一斉に燃えはじめる
情熱というには、あまりに静かで
ため息というには、あまりに鮮やか
五つの花弁がひらくたび
春の背中が、少しずつ遠のいていく
通り過ぎる風さえも
その赤に染まりそうな午後
つつじの迷路に迷い込めば
子供の頃の、甘い蜜の記憶が
そっと喉を潤す
燃え尽きることを恐れぬまま
今日という光を、その紅に注ぎ込み
ただ、そこに咲き誇る
散りゆく時さえ
地面に赤い火を灯すように
季節の境界線を
鮮烈に描き出している
