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写真は上手くはならないが人生が豊かになった話

相変わらず耳から鼻血を出しながら暑い夏と創作祭りのダブルパンチと闘っている日常を送っている。

定期利用している貸しスタジオの予約が3カ月前の一日(ついたち)の午前0時から開始になるのだが人気過ぎて争奪戦が白熱し続けていてサイトがシャットダウンされてしまう現象がどんどん酷くなっている。先日も0時ジャストにログインしたにも関わらず予約が完了したのが午前4時。固まる画面にFワードを連発しながら罵っているだけでは無駄な人生だわと思い直し振付を考案しながら強張る身体をマッサージガンで解しながら瞑想まで試みるというマルチタスクだか何だかよく分からないことをやっていて、ふと考えていた。

「カメラやり始めて良かったな…」

モノづくり日本の代名詞の一つとも言えるカメラに触れてみてその性能やら奥深さやらに感動しない日は無かったほどinspiringな訳なのだが、何よりも良かったと思うことが自分の視点が変わったなということ。

まるでSONYの技術の粋が結集されたAIプロセシングユニットが自分の目にも装填されたかのように感じるのだ。

AIプロセッシングユニットとは、ソニーのデジタルカメラ「αシリーズ」などに搭載されている、ディープラーニングを含むAI処理専用のチップです。被写体の骨格や姿勢のデータを高精度に認識し、オートフォーカス(AF)の性能を飛躍的に向上させます。被写体の形状や動きを高精度に認識し、瞳だけではなく人間の胴体、頭部の位置をより高精度に認識できます。これにより、たとえばカメラに背を向けた人物を捉えたり、ヘルメットやサングラスで顔の一部が隠れている場合でも被写体を追尾し続けることができます。

SONY

これは別に普段の生活ではまるで役に立たないが、本業時には本当に有り難い。以前から受講者の皆さんの身体の使い方をしっかり分析しているとは自負していたつもりだったが、最近では特に動きが覚束ない方に鷹の目のように認識が向かうようになりこれは捕食すべきか今は見逃すべきかの判断を瞬時に行えるようになった気がする。

僕の指定した動きについてこれないケースの多くが振り子電車(車体傾斜式車両)のように重心を程良く傾けられないが故なことが多く、これはステップの運び方だけを注視していては踊っている本人も指導するこちら側も気付けないことであり、どんなに傾こうが骨格全体のバランスを識別してその頭部にガチピンを当て続けられるAIプロセシングユニットのような性能が人間にも必要になる。

まさかこんなことをカメラを通して学んだり実感することになろうとはミーハーな気分で一号機を手にした時には考えもしなかった。

素敵な写真が撮りたい。
あわよくばカッコいい映像が撮りたい。

と望んで始めたカメラはいつの間にかそれを通して別視点で見えてくる世の中が面白くて仕方がない、といった変化を遂げた。この世界では善き事も悪しき事も同じ土俵の上で観察できているのでどちらかに熱狂的に振り切って心酔することは無い。あんなに世の中をSmooth CriminalのMJレベルで斜めに観ていたこの自分が今ではファインダーの水準器が傾いていると気持ち悪くて仕方がないほど真っ直ぐで俯瞰的に見るようになった。

ん?こんなに身体を傾けて不安定さから生まれる美学を追求している身とは真逆の事を言っている。

それもまた趣深い。

Wikipediaより


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