【ちょっとわき道】僕のショートショート|夏休みの日
夏が来ると思い出す。
毎日が楽しかったあの夏の日々を。
その日は公園で、ラジオ体操が終わると、近くにある市民プールに行く日だった。
お弁当と水筒をリュックに入れ自転車に乗る。
市民プールまでは自転車で20分程度。真夏なので汗だくになるけど、それは入った時の爽快感のため。
市民プールに着くと、まず目に入るのは、子ども用の小さなプールが2つ。
奥には小学生くらいが入る50mプールがあり、反対側に大人用の大きなプールが1つある。
準備体操を適当にした僕らは、子ども用のプールを走り去り、50mプールに飛び込む。
炎天下の中、何が楽しいのか果てしなく泳いで遊び、休憩時間の10分間ですらフライングする。
そしてお昼になると、持ってきたレジャーシートを敷き、日陰でお弁当を食べる。
アルミホイルに包んであるオニギリが2つ。梅干のオニギリはちょっぴりしょっぱい。
水筒の麦茶の氷はもう溶けていた。
遊び疲れて時計を見るともう15時。
プールから出る帰り道には、アイスを売ってるおじさん。でも家に帰るまでは誘惑に負けない。
家に着いておやつを食べたら、ふと、和室の畳の上に寝転びたくなった。
少し開いた窓からは気持ちのいい風が入る。
大の字で目一杯広げると、疲れがスーッと足の先に流れていく感じ。
目を閉じると、何故だかまだプールにいるような感じがする。
なんだろう、水の上に浮かんでいるような不思議な感覚。
気がついた時には、真っ赤な夕日が和室に入り込み、日焼けした背中が少しヒリヒリした。
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