カレーそば探訪〜東京編・伍〜
理性が情緒に完全敗北した、
知性が反知性に完全敗北した、
ファクトがフィクションに完全敗北した、
そんな一夜が明けた。

それでも世界は終わらない。
そんな地獄を今日も生きていかなければならない。
①元長
それはそうと、今日もカレーそばを食べる。

かけそばにカレーが乗ったタイプ。
最初にツユを吸ってからカレーと混ぜて食べる。
ツユが美味しい。
カレーはカレーライス用のビーフカレーだろうか。
混ぜるとちゃんとツユと調和した美味しいカレーそばになる。

うん。美味い。
美味いメシは最高だ。
一瞬でも嫌な現実を忘れさせてくれる。
考えてみれば、なにも悪いことばかりではない。
幸いにして食べる金に困っているわけではない。
職場も安定していて多分潰れることはない。
自分の好きなことに好きなだけ金と時間を費やして生きていくことが出来る。
家庭を持たないという選択をしたことは正解だった。
その選択肢しかなかった人生を昔は呪ったが今は感謝している。
子どもを戦争にとられるなんてことを心配する必要もない。
死にたくなったらひとりで勝手に死ねばいいだけ。
そう、今度の政府だってもしかしたら案外いい政治をしてくれるかも知れない。
全ては他人事。政治家でもない自分がこの国の行く末など心配する必要はない。
考えないこと。これが上手く生きていく秘訣だ。
深く考えるのはやめよう。
そう考えると気持ちが楽になってきた。
軽い足取りで次なる目的地へ。
やって来たのは新大久保。

ホームに降り立った瞬間からカレーの匂いがする。
これは期待しかない。
ところで、不思議に思ったことはないだろうか。
そばはチベットから大陸を通じて日本に伝わった。
カレーはインドから世界に伝播し、イギリスを通じて日本に伝わった。
では世界に「カレーそば」に相当する料理はあるか?
AIに尋ねてみたところ、
「そんなのないよ( ᐢωᐢ )」
とのこと。本当だろうか。
②ベトガト
やってきたのはネパール料理店。

注文したのはディドセット。
ディドとはネパールでよく食べられる主食で、そば粉などを練った「そばがき」のような食べ物。
これに添えてあるカレーやスパイス料理を絡めて食べる。つまりカレーそば。

カレーはマトンをチョイス。もうひとつあるのはダルスープ。あとの添え物はよく分からない。
食べ方がよく分からんのでネットで調べてみた。
ディドの真ん中に窪みを作って、そこにギー(油)をかけるらしい。

こんな感じだろうか?
あとはカレーや添え物をひとつずつ絡め、最後は全部混ぜて食べる。
ちょうどそばの薬味をひとつずつ合わせて食べるのに似ている。

食後のネパールティー。大満足。
満腹になった後は甘いものが食べたくなる。

やってきたのは渋谷。

なんと、渋谷の献血ルームでは献血をするとアイスが貰えるのである。

「社会貢献」などアホらしいという気分ではあるが、タダでアイスが食べられるならお得である。
ビル6回の献血ルームから眺める渋谷の景色は格別。


…やることもないのでそろそろ帰ろうか。
何となく遊ぶ気にもならんので早々と空港へ。

③蕎麦酒処つきじ庵
今回の旅の最後の店。

羽田空港内のそば屋。

王道のカレー南蛮。
ブタ肉、長ネギ、シメジ、タマネギ。ご飯つき。
最後の晩餐に相応しい。
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
旅は終わり。

つかの間の現実逃避は終了した。
明日からまた地獄のような現実が待っている。
希望なんてものは最初から無かった。
そう思えばなんてことは無い。
ただそれだけのこと。
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