【図解】2030年に16兆ドル市場へ。リアルワールドアセット(RWA)トークン化のサプライチェーンを日米企業で読み解く
この記事でわかること
リアルワールドアセット(RWA)トークン化の基礎知識と注目される理由
RWAトークン化を支えるサプライチェーンの全体像と各層の役割
市場を牽引する米国企業と、日本での取り組みを進める主要企業
最近、金融市場のニュースを追っていると「RWAトークン化」という言葉をよく耳にするようになりました。最初は少し難しく感じたのですが、その背景にある“つながり”を整理してみると、伝統金融とWeb3技術が融合することで、非常に大きな変化の波が来ていることに気づきました。今日は、このRWAトークン化のサプライチェーンを自分なりに読み解いてみました。
今日のテーマ:なぜ今RWAトークン化が注目なのか
いま、金融業界で「リアルワールドアセット(RWA)トークン化」という動きが急速に広まっています。これは、不動産や債券、コモディティ(商品)といった現実世界の資産をブロックチェーン上でデジタル化し、トークンとして発行することなんですよね。
特に注目度が高まっているのは、世界最大級の資産運用会社であるBlackRockが、米国債に裏付けられたトークン化ファンド「BUIDL」を立ち上げたことがきっかけです(出典:rootdata.com)。
機関投資家からの関心が高まり、規制の整備も進む中で、RWAトークン化市場は2030年までに数兆ドル規模に達すると予測されています(出典:参照元)。金融市場の新たなフロンティアとして、見逃せないテーマだと感じています。
「RWAトークン化」サプライチェーン徹底解説
RWAトークン化のサプライチェーンは、大きく「川上」「中流」「川下」の3つの層に分けられます。それぞれが異なる役割を担いながら、現実資産のデジタル化と流通を可能にしているんです。

トークン化されたRWA市場は、2026年7月時点でステーブルコインを除くオンチェーン価値が約335億ドルに達し、2025年初頭から約4倍に成長しています(出典:参照元)。
BCGとADDXの共同予測では、この市場規模は2030年までに16.1兆ドルに達する可能性もあるというから驚きですよね(出典:blog.tokenizer.estate)。
川上:資産のトークン化を主導するプレイヤー
この層は、トークン化する「資産」を保有したり、ファンドを組成したりして、RWAトークン化の最初のきっかけを作る役割を担っています。
🇺🇸 代表的な米国企業
BlackRock(BLK)
世界最大級の資産運用会社であるBlackRock(BLK)は、RWA市場における機関投資家の参入を牽引しています。2024年3月にはSecuritizeと提携し、米国債に裏付けられたマネーマーケットファンド「BUIDL」を開始しました。2026年6月5日時点で約30億ドルの市場規模に達しており、RWA市場の主要な牽引役になっているのは間違いありません(出典:rootdata.com)。
🇯🇵 代表的な日本企業
三菱UFJフィナンシャル・グループ(8306.T)
日本の大手金融グループである三菱UFJフィナンシャル・グループ(8306.T)は、RWAトークン化プラットフォーム「Progmat」の主要な支援者として、国内のデジタル証券市場を主導しています。Progmatは三菱UFJ信託銀行が開発し、現在は独立した企業として、日本のセキュリティトークン市場の53%〜64.6%のシェアを占めているとのことです(出典:参照元)。
中流:トークン化プラットフォームとプロトコル
この層は、現実資産をブロックチェーン上のトークンに変換するための技術やサービスを提供する役割を担っています。規制遵守やセキュリティが特に重要になってきます。
🇺🇸 代表的な米国企業
Securitize(N/A (SPAC上場予定))
Securitize(N/A (SPAC上場予定)))は、RWAトークン化のためのエンドツーエンドのプラットフォームを提供しています。発行から投資家オンボーディング、コンプライアンス、セカンダリー取引までを一貫してサポートするのが強みです。BlackRockのBUIDLファンドのトークン化を支援しており、2026年5月時点で40億ドル以上の資産を管理。SEC登録の証券代行業者、ブローカーディーラー、ATSを運営するなど、規制準拠を非常に重視している企業です(出典:rootdata.com)。
Ondo Finance(ONDO)
Ondo Finance(ONDO)は、米国債などの機関投資家向け実物資産をオンチェーンでトークン化し、利回りを提供するRWAプロトコルです。2026年初頭時点で、オンチェーンでトークン化された米国債プラットフォームとしては最大級の一つであり、TVL(Total Value Locked)は35億ドルを超えています(出典:参照元)。
Polymath(POLY)
Polymath(POLY)は、規制された資産に特化したレイヤー1ブロックチェーン「Polymesh」を開発しています。KYC/AML(顧客確認/アンチマネーロンダリング)、コンプライアンス、機密性などをプロトコルレベルで組み込むことで、機関投資家向けのRWAトークン化に特化したソリューションを提供しています。tZEROとの提携も注目されますね(出典:web3.bitget.com)。
🇯🇵 代表的な日本企業
Progmat(N/A (非上場))
Progmat(N/A (非上場)).T)は、日本のセキュリティトークン市場で圧倒的なシェアを持つデジタル証券発行・管理プラットフォームです。三菱UFJ信託銀行発の企業で、2026年7月には4520億円(約27億ドル)以上のトークン化資産をAvalancheブロックチェーンに移行し、国内でのRWAトークン化の機関投資家による採用を加速させています(出典:参照元)。
川下:取引・管理・流通を担うインフラ
この層は、トークン化された資産の保管、取引、決済、そして伝統的な金融システムとの橋渡しを行う役割を担っています。
🇺🇸 代表的な米国企業
tZERO(TZROP)
tZERO(TZROP)は、ブロックチェーンを活用したマルチアセットインフラプロバイダーであり、SEC規制下の代替取引システム(ATS)を運営しています。これにより、トークン化された証券のセカンダリー取引を可能にしています。Polymathとの提携により、Polymesh上で発行されたトークン化資産の一次募集と、適格な場合の二次取引へのアクセスを提供しているんですよね(出典:参照元)。
BNY Mellon(BK)
BNY Mellon(BK)は、BlackRockのBUIDLファンドの基盤となる米国債などのカストディ(資産管理)を担っています。デジタル市場と伝統市場間の相互運用性を可能にし、RWAエコシステムにおける信頼と安定性を提供している重要な存在です(出典:eco.com)。
🇯🇵 代表的な日本企業
三井物産デジタル・アセットマネジメント(N/A (非上場))
三井物産デジタル・アセットマネジメント(N/A (非上場)).T)は、日本の不動産RWA市場において、土地権利に裏付けられたセキュリティトークンを発行するなど、革新的なRWA商品の組成と流通を推進しています。2026年5月には、日本初の土地権利に裏付けられたRWAセキュリティトークンをALTERNAプラットフォームを通じて発行しました(出典:news.tokenizer.estate)。
市場全体から読む
RWAトークン化市場は、現在急速に拡大していることがデータからも分かります。トークン化されたRWA市場は、2026年7月時点でステーブルコインを除くオンチェーン価値が約335億ドルに達し、2025年初頭から約4倍に成長しています(出典:参照元)。
さらに、BCGとADDXの共同予測によると、トークン化された資産の市場規模は2030年までに16.1兆ドルに達する可能性があり、これは世界のGDPの約10%に相当するとのことです(出典:blog.tokenizer.estate)。JPMorganも、RWAトークン化市場が2030年までに13兆ドルに成長する可能性があると予測しています(出典:thedefiant.io)。
ここから先は私の推測ですが、大手金融機関がこの分野に本格的に参入していること、そして日本でも具体的な動きが出ていることを見ると、RWAトークン化は一時的なブームではなく、金融市場の構造そのものを変える可能性を秘めているように感じます。特に、ブロックチェーン技術がもたらす取引の効率化や流動性の向上は、伝統的な金融システムが抱えていた課題を解決する鍵になるかもしれません。
まとめ
事実の整理
RWAトークン化は、現実世界の資産をブロックチェーン上でデジタル化する取り組みです。
BlackRockなどの大手機関投資家の参入により、市場の注目度が急速に高まっています。
2030年までに数兆ドル規模に成長するという予測が複数存在します。
サプライチェーンは、資産組成(川上)、トークン化プラットフォーム(中流)、取引・管理インフラ(川下)で構成されます。
米国ではBlackRock、Securitize、Ondo Financeなどが、日本では三菱UFJフィナンシャル・グループ、Progmat、三井物産デジタル・アセットマネジメントなどが主要な役割を担っています。
私の見方
RWAトークン化は、伝統金融とWeb3技術の融合を象徴する動きであり、金融市場に構造的な変化をもたらす可能性を秘めていると感じます。
取引の効率化や新たな投資機会の創出が期待される一方で、規制の整備やセキュリティの確保が引き続き重要な課題となるでしょう。
日米の主要企業がそれぞれの役割で連携し、エコシステム全体を構築していくことが、今後の市場成長のカギを握ると考えています。
参考:今回登場した注目企業(日米)
※市場の注目度・話題性の観点で挙げた参考情報であり、売買推奨や順位ではありません。
BlackRock(BLK) ― 世界最大級の資産運用会社。RWAトークン化ファンド「BUIDL」を立ち上げ、機関投資家の参入を牽引。
三菱UFJフィナンシャル・グループ(8306.T) ― 日本の大手金融グループ。「Progmat」プラットフォームの主要支援者として国内デジタル証券市場を主導。
Securitize(N/A (SPAC上場予定))) ― RWAトークン化のエンドツーエンドプラットフォームを提供。BlackRockのBUIDLファンドのトークン化を支援。
Ondo Finance(ONDO) ― 米国債などの実物資産をオンチェーンでトークン化し、利回りを提供するRWAプロトコル。
Polymath(POLY) ― 規制された資産に特化したレイヤー1ブロックチェーン「Polymesh」を開発。機関投資家向けソリューションを提供。
Progmat(N/A (非上場)).T) ― 日本のセキュリティトークン市場で圧倒的シェアを持つデジタル証券発行・管理プラットフォーム。
tZERO(TZROP) ― ブロックチェーンを活用したマルチアセットインフラプロバイダー。トークン化された証券のセカンダリー取引を可能に。
BNY Mellon(BK) ― BlackRockのBUIDLファンドの基盤となる米国債などのカストディを担う。
三井物産デジタル・アセットマネジメント(N/A (非上場)).T) ― 日本の不動産RWA市場で革新的なRWA商品の組成と流通を推進。
未来の金融市場の姿を想像すると、ワクワクしますよね。予測ではなく、変化の兆しを読み解き、準備を進めることが大切だと改めて感じます。
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