キャンプは更けて (二葉あき子)。
今日は山の日だそうで。此の日の歴史は浅く、9年前の2016年に制定されましたが、お盆休みの入り口として今日から一週間程休むのが、現代人の定石となっている様に思えます。さて日本の流行歌には、古くからレクリエーションソングが存在していました。四季折々の自然に恵まれた我が国では、登山やスキーが明治以降広まり、また交通網の発達や観光地化によってPRの必要に迫られます。そうなりますと歌とレコードは持ってこいの媒体であり、昭和一桁の頃は夏となればキャンプや登山をテーマにした歌が月報を賑わせたのです。コロムビアは昭和4年に川崎豊の「山の凱歌」を出したのを皮切りに、藤山一郎の「キャンプ小唄」や、中野忠晴の「山は招く」などをヒットさせました。これらの曲は学生層に大ウケだったのです🎼。
二葉あき子の歌う「キャンプは更けて」は、西條八十作詞、古関裕而作曲。此の頃デビューした彼女は所謂清純派歌手であり、清らかな歌声で多くのファンの心を掴むのですが、これはその初期の一曲です。スローテンポのメロディ、スティール・ギターやバンジョーを交えた軽やかな音色が夏の野山の風景を奏で、二葉の歌声も宵の涼風の様。歌詞の🎵ジャズかけましょうか…はポータブル蓄音器の存在を示しており、キャンプや海水浴にレコードを持って行くのは既に若者らの間では、珍しくなかった事が伺えます。西條八十の詩がまた技巧に富んでおりますが、資料では過去大雪崩で人が亡くなる事故を目撃した事から、山の歌は苦手だったとか。登山家の体験記や記事を読んで歌詞を着想されたそうで、その想像力は流石と言わざるを得ません😀。
