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時計の歌 (辻由子)。

辻由子の歌う童謡「時計の歌」。服部嘉香作詞、須川政太郎作曲で、作曲者自らがピアノを担当して、バイオリンを上田友亀と云う人が弾いています。時計は童謡のテーマにもってこいだったのか、他にも「時計屋の時計」「ボンボン時計」などがあり、そして何よりもヘンリー・クレイワーク作曲の「大きな古時計」は今も歌われています。戦後も同名異曲の「とけいのうた」と云うのが書かれていて、いずれも良曲揃いです。此の「時計の歌」は長調のメロディであり、途中で台詞が入るなど工夫の感じられる出来。作詞者の服部嘉香は早稲田大学出身で、同期には北原白秋や若山牧水らがおり、自身も彼ら同様に詩の道へと進みました。その後は創作活動の傍ら、母校の教授に就任。その後は大阪の関西大学に移り、教授として活動しながら詩を書き続けて同校の校歌も担当しています📝。

「時計の歌」は針を下ろすとボーンと云う音からスタート、前奏をバイオリンがワンコーラス分だけリードしてバックでピアノがリズムを取って歌に入ります。上品でかしこまった感のある編曲ですが、これは当時のポリドールの童謡の特徴であり、カラーでもありました。歌手の辻由子はカップリングの「柿と烏」を歌っている辻正子の姉妹と思われ、ポリドールの他に傘下であったキングにも幾らか吹き込んでおります。ハキハキとした張りのある伸びやかな歌声ですが、歌の合間の台詞回しには関西弁のイントネーションが感じられるので、恐らくは向こうの出身なのでしょう。未記載ですが、此の台詞は二人分の声が聞こえるので、もう一人は正子なのでしょう。作曲の須川政太郎は東京音楽学校師範科卒で、校歌なども多く手掛けております。レコードは昭和5年初夏に発売されました😀。

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