NISA「つみたて投資枠」は廃止、あるいは大幅縮減すべきでは? 「降伏」したくない投資家の切なる願い
母さん、僕のあの帽子、どうしたんでせうね?
ええ、夏、碓氷から霧積へゆくみちで、
谷底へ落としたあの麦わら帽子ですよ。
母さん、あれは好きな帽子でしたよ、
僕はあのときずいぶんくやしかった、
だけど、いきなり風が吹いてきたもんだから。
結論を先に書いておきます。
NISA「つみたて投資枠」の役割はほぼ終わった
「つみたて投資枠」は廃止すべき。残したいなら大幅縮減してほしい
「降伏」したくない投資家にとって「つみたて投資」はちょっとした地獄
丸々と大きくなった
Yahoo!ファイナンスのスクショです。2025年2月21日時点のもの。

トップのファンドの純資産総額、この日は7兆円を割っていますが2月の営業日で2度、7兆円を超えています。
2位のファンドも5兆円。
ETFを除く公募投資信託で規模=純資産総額が最も大きいファンドになっています。
この二つのファンドの受益権総口数の推移を見てみたのがこのグラフです。なお、受益権総口数=純資産総額➗基準価額で計算しています。

+64%

+127%
ご覧の通り、2つのファンドとも、2024年のNISA制度変更以降、劇的に大きくなっています。
毎月の増加口数の推移はこんな感じです。


すごく興味深い結果が出ていますね。2024年も2025年も1月にドカンと増えています。年初に一括投資というのがよくみて取れます。
毎月の増加口数を指数化してみました。

設定翌月の月間増加口数を発車代にすると、2025年1月の月間増加口数は、1位のファンドで90倍以上、2位のファンドで400倍近くに達しています。
これだけの飛躍的な膨張を支えている一つがNISAの「つみたて投資枠」と考えられます。「つみたて投資枠」と「成長投資枠」の360万円をこれらのファンドで埋め尽くしている投資家も多そうです。
「つみたて投資枠」120万円ですが、そこで保有できるのは、「基準」を満たした投資信託のみです。
「つみたて投資枠」の選択肢が限られた中でこの2つのファンドが圧倒的な存在感を示していること。それが上記の状況を生み出している一つの理由だと、僕は考えています。
ここで僕自身の話をさせてください。
10年近く、毎月ずっと「つみたて投資」してきたファンドがあるのですが(ご興味あれば こちら をご覧ください)、このファンドを「つみたて投資」していても「つみたて投資枠」で保有することができません、不可能なんです。
別のファンドを選べばいいじゃないか、そういう考えも理解しますし、実際、昨年の「つみたて投資枠」は、他の2つのファンドで買い付けました。
でも、釈然としないので、枠を全て使い切らずに終わりました。
ご紹介した2つのファンド、これだけ大きくなったんだし、もうええでしょ。と思うんですよね。この仕組みが変わらなければ、ますます丸々と太るんじゃないでしょうか、この2つのファンドが。
この2つのファンドがこれだけの存在感、知名度を得ている様子を見ると「つみたて投資枠」って、その役割をほぼ終えたのではないか、と僕は感じています。
「日本枠」よりも「つみたて投資枠」廃止
NISAに「日本枠」を、そんな声、僕も耳にした記憶があります。
「日本枠」を設けるよりも、すごく恣意的につくられた基準で選ばれている投資信託しか選択できない「つみたて投資枠」を廃止しちゃえばいい、僕はそう思っています。
↑の2つのファンドが丸々と太っている理由の一つに、日本の上場企業に投資するファンドの選択肢が「つみたて投資枠」ではあまりに少ないというのが非常に大きいと感じます。
上述した僕が10年近く保有しているファンドは、今の基準である限り100年経っても「つみたて投資枠」対象商品には決して選ばれることはありません(信託報酬でアウトです)。
また、個別の企業をコツコツ「つみたて」で応援したい、そうした投資で取得した株式も「つみたて投資枠」で保有することはできません。
「つみたて投資枠」が、投資機会の幅を著しく制限している
もちろん、株式投資に不慣れな初心者のために、この種の仕組みが必要というのも理解できないわけではありません。しかし、そのために投資機会を著しく制限している「つみたて投資枠」に年間360万円のうち、120万円も必要なのでしょうか?
毎月1万円で年間12万円でもその目的は果たせるのではありませんか。
インデックスファンドのつみたて投資に関しては、あえて強めの表現を使うとすればある種の「降伏」であると今は考えています。それは二つの意味での「降伏」です。
「降伏」したくない投資家にとって「つみたて投資」はちょっとした”地獄”
僕自身、オルカン、S&P500に限らず、いわゆるインデックスファンドはこれ以上増やしたくありませんし、できれば時間をかけてゼロにしたい、と考えています。
ご紹介した↑の記事で、ろくすけさんが説かれていますが、僕は「降伏」したくないんですよね。
現状、僕が毎月コツコツつみたてしている投資信託は10本程度あるのですが、そのうち「つみたて投資枠」で保有することができるのは3本程度です。
オルカン、S&P500のインデックスファンドなら「つみたて投資枠」で保有できるのに、僕がつみたてしているファンドの多くはそれが許されません。
大袈裟かもしれませんが、ちょっとした地獄みたいな感じですよ。
記事の最初に紹介した西条八十の詩を知ったのがこの映画です。
「つみたて投資枠」のことを考えたらこの映画が思い出されました。映画のテーマの一つが思い起こさせたのでしょう。
そのテーマは?ここであえてそれは書きますまい。
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2020年2月に始めた定期購読マガジン「アクティブファンドを眺めてみよう」を改称。 新しいマガジンの名前は 企業価値を探究するファンドで企…
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