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私が寝ている間に、会社のブログが毎朝1本増えている話

毎朝6時半。

私がまだ布団の中にいる時間に、会社のブログ記事が1本、静かに出来上がっています。

正確に言うと「公開されている」のではありません。

「公開してよいですか?」という確認が、私のスマホに届いているのです。

記事の本文も、表紙の画像も、完成した状態で。

私がやることは、内容にざっと目を通して、問題なければボタンを1つ押すこと。

それだけです。

今日は、この「私が寝ている間に会社のブログが増えていく仕組み」の全体像を、経営者の目線で正直にお話しします。

仕組みそのものは自社サイトで毎日動いていて、この記事を書いている今も止まっていません。


■ はじめまして

  • 株式会社RENOY/代表の西古(さいこ)です

  • 中小企業の「バックオフィス自動化」が専門です

  • AI・生成AIを使った業務の自動化を、まず自社で実験してから実務に投入しています

  • このnoteとThreadsでは「自分の会社で実際に試したAI活用」を、成功も失敗も含めて発信しています

肩書きだけ聞くと難しそうですが、やっていることはシンプルです。

「面倒で続かない仕事を、AIに任せられないか」を、毎日いろいろ試している——それだけの会社です。


🤔 なぜ、こんなことをやろうと思ったのか

きっかけは、よくある悩みでした。

「発信は大事だと分かっている。でも時間がない」。

会社を経営していると、情報発信の重要性は嫌というほど耳に入ってきます。

ブログを書けば検索から見つけてもらえる。専門性が伝わる。信頼につながる。

理屈は分かります。

でも、いざ自分でやろうとすると、2つの壁にぶつかりました。

  • 書く時間がない:日々の開発や打ち合わせに追われて、ブログはいつも後回しになる

  • ネタが尽きる:何本か書くと、次に何を書けばいいのか分からなくなる

多くの会社のブログが数本で止まってしまうのは、担当者の気合が足りないからではありません。

この2つの壁が、構造的に効いてくるからです。

私は、この壁を根性ではなく仕組みで越えられないかと考えました。


⚙️ 仕組みの全体像

やっていることを、順番に並べるとこうなります。

専門用語は使わず、流れだけをお伝えします。

  • ネタ帳に種がたまる:日々の仕事で出てくる「詰まったこと」「解決したこと」「気づき」を、AIが自動でネタ帳に書き足していく。普段どおり働くだけで、記事の種が増えていきます

  • AIが記事を書く:毎朝6時半、AIがネタ帳から1本を選び、本文を書き上げます

  • 表紙の画像も作る:記事に合わせた表紙の画像も、AIが自動で生成します

  • 公開前のプレビューを用意する:完成した記事は、まだ誰にも見えない「下書きページ」として、本番と同じ見た目で準備されます

  • スマホに承認の通知が届く:「今日のブログができました」という通知が届く。中身を確認し、よければボタンを1つ押す

  • 数分後に公開:私が承認すると、数分でサイトに記事が公開されます

これが、毎朝の実際の通知画面です。

ポイントは、人間の仕事が「最後の確認」だけに集約されていることです。

書くのも、画像を作るのも、公開の準備も、すべてAIが先回りしてくれます。

そして肝心の「公開するかどうか」という判断だけは、必ず人間が握る。

世の中に出る文章の責任は、最後まで人が持つべきだと考えているからです。


🌅 ある朝の、私のスマホ

言葉だけだと分かりにくいので、実際の「ある朝」を再現してみます。

朝6時半。

私のスマホにも、会社のチャットにも、まだ何も届いていません。

でも裏側では、この時間にプログラムが静かに動き出しています。

AIがネタ帳から今日の1本を選び、記事を書き、表紙の画像を作り、下書きページを用意する。

ここまでを、私が何もしなくても、数分のあいだに進めてくれます。

そして準備が整うと、会社のチャットにカードが1枚、ぽんと投稿されます。

「本日のブログドラフトができました」。

やることは、いつも同じ3つだけ。

  • カードを開いて、記事にざっと目を通す

  • 「今日はこのテーマか」「この言い回しは会社の雰囲気に合っているな」と確かめる

  • 問題がなければ、公開のボタンを押す

これで、数分後にはサイトに記事が並びます。

かかる時間は、長くても3分ほど。

コーヒーを淹れているあいだ、あるいは信号待ちのあいだに終わってしまいます。

「毎朝ブログを書く」と聞くと、机に向かって唸っている姿を思い浮かべるかもしれません。

でも私の毎朝は、届いたものを確認して、うなずいて、ボタンを押す。それだけになりました。


📱 承認カードには、何が書いてあるのか

「カードを確認する」と言っても、複雑なものではありません。

チャットに届くカードには、だいたい次のことが載っています。

  • 見出し:「本日のブログドラフトができました」と、その日の日付

  • 記事のタイトル:今日AIが選んで書いた記事の題名が、太字で1行

  • プレビューを見る入り口:押すと、まだ誰にも見えていない下書きページが、公開後とまったく同じ見た目で開きます

  • 公開の合図:内容がよければ「これで公開してよい」と合図するリンク

私がやるのは、プレビューを開いて中身を読み、よければ公開の合図を返すことだけです。

このカードは、あえて押せるボタンを1つに絞っています。

理由は単純で、朝のぼんやりした頭でも、誤って変な操作をしないようにするためです。

「確認する」入り口と「公開する」合図。

必要なのはこの2つだけで、それ以外の余計なものは載せていません。

ちなみに、もし表紙の画像づくりに失敗した朝は、カードに「画像は後で付けてください」と警告が出ます。

完璧に仕上がった朝も、少しつまずいた朝も、どちらも「私が気づける」状態でカードが届く。これが、安心して任せられる肝だと思っています。


📊 実際の数字

やってみて驚いたのは、数字の桁が変わることでした。

以下はすべて自社での実測です。

  • ネタは一晩で32本たまった:過去の仕事の記録をさかのぼってAIに拾わせたら、一晩で32本ぶんの種が集まりました。しばらくネタ切れの心配がありません

  • 記事1本あたりの生成コストは数十円:AIに1本書かせる費用は数十円。外注ライターなら1本で数千円から数万円、社員が書けば数時間の人件費がかかります

  • 私の作業は1日3分ほど:毎朝の確認はだいたい3分。ボタンを押すだけなので、移動中のスマホでも終わります

  • 立ち上げから3日で3本、以降は毎日1本:走り出して3日で記事3本を公開でき、そのあとは毎日1本のペースで自動的に続いています

特に驚いたのは、1本あたりのコストです。

「AIで効率化」と言葉で聞いてもピンと来ないかもしれません。

でも、この桁の変化は、私自身が一番びっくりした部分でした。


💴 「数十円」の中身

「1本数十円」と言うと、逆に安すぎて怪しく聞こえるかもしれません。

なので、内訳の考え方も正直にお話しします。

1本の記事を作るときにお金がかかるのは、大きく2か所だけです。

  • 記事の本文を書かせるAIへの依頼

  • 表紙の画像を描かせるAIへの依頼

やっているのは、朝の1回の実行の中で「文章を書いて」「画像を描いて」とAIに頼むこと。

この2回ぶんの利用料を足しても、1本あたり数十円の世界に収まっています。

正確な金額はその日の記事の長さで多少前後しますが、桁が変わるほどではありません。

一方で、外注ライターに頼めば1本で数千円から数万円。

社員が書けば、調べて書いて直してで数時間の人件費がかかります。

つまり比べているのは「数十円」と「数千〜数万円」。

同じ1本のブログでも、コストの桁が2つ違うのです。

もちろん、AIが書いたものをそのまま出しているわけではなく、最後に私が目を通す時間はかかります。

でもその時間も1日3分。

「お金」も「時間」も、どちらも桁を落とせた——これが正直な実感です。


😅 やってみて分かったこと

良いことばかり書くと嘘くさくなるので、正直なところもお伝えします。

うまくいったのは、何より「続くようになった」ことです。

あれだけ後回しにしていたブログが、毎日更新されている。

書く時間もネタ切れも、もう悩みではなくなりました。

しかも、私が全体に目を通すので、会社として言いたいことからズレた記事が世に出ることはありません。

一方で、つまずいたところも、正直いくつもありました。

きれいに動くまでには、地味な失敗と対策の積み重ねがあります。

代表的な3つを、恥ずかしながらお話しします。

つまずき① 画像の中の日本語が崩れる

これは、いまも完全には解決していない、AIの弱点です。

AIは記事の本文はとても安定して書けるのですが、画像の中に日本語の文字を入れるのが苦手でした。

表紙に載せたキャッチコピーの文字が、微妙に崩れたり、へんな形になったりする。

打った対策は2つです。

  • AIに「文字は一字一句、正確に、崩さず描いて」としつこく指示する

  • 表紙のレイアウトを毎回バラバラにせず、あらかじめ用意した5つの型のどれかを選ばせる

型を決めておくと、仕上がりが安定します。

それでも数字や手順をきっちり見せたい図は、AIの手描きに頼らず、崩れない別の描き方(プログラムで描く方法)に切り替えました。

「苦手なことは無理にやらせない」も、立派な対策だと学びました。

つまずき② 「できました」の通知を開いても、ページが見られない

これは地味にこたえた失敗です。

「本日のドラフトができました」と通知が来て、いざプレビューを開くと「表示できません」。

朝から肩透かしを食らう日が、しばらく続きました。

原因を追っていくと、下書きページを用意する仕組みの側に、細かい引っかかりがいくつもありました。

たとえば、機械(プログラム)名義で作った下書きを、公開システムが安全のためにいったん拒否してしまう、といった具合です。

名義を私自身のものに変えたり、下書きページの住所(URL)の付け方を作り直したり。

1つずつ、地道に潰していきました。

派手な機能ではなく、こういう「地味な詰まり」を消していく作業が、実は一番時間がかかります。

つまずき③ 記事が途中でぷつっと切れる

まれに、AIが書いた記事が途中で切れて、半分だけのまま公開されかけたこともありました。

いまは、公開の前に機械が自動でチェックします。

  • 文章がちゃんと最後まで書けているか

  • 短すぎないか

あやしければ、止めて私に知らせる。

失敗しても、必ず私の目の前で止まる。

そういう「安全に転ぶ」形を、後から少しずつ足していきました。

そして、あえて全自動にはしない

技術的には、AIに丸投げして公開まで自動で回すこともできます。

でも、あえてそれはしませんでした。

最後の確認を人間に残しているのは、便利さより信頼を優先した判断です。

1日3分の手間は、そのための保険だと思っています。

この仕組みの本質は「AIが人の仕事を奪う」ことではなく、「面倒で続かない部分をAIに任せ、人は判断に集中する」という役割分担なのだと感じています。


🔁 この考え方は、ブログ以外にも効く

面白いのは、この「面倒な作業はAIに、最後の判断は人間に」という考え方が、ブログだけの話ではないことです。

私の会社では、同じ発想を実際の業務にも広げています。

3つほど、具体的にお話しします。

経理:いきなり任せず、「裏で答え合わせ」から

一番慎重にやっているのが経理です。

銀行やカードの明細を見て、「これは何の費用か」を判断し、仕訳として登録する。

繰り返しが多く、AIが得意そうに見えます。

でも、お金の処理は間違いが許されません。

1つの科目を間違えれば、決算にも税金にも響きます。

なので、いきなり全自動にはしませんでした。

まずやったのは、AIの判断を「裏で」動かすことです。

AIに「自分ならこう仕訳する」という答えを出させておき、人間がつけた実際の仕訳とこっそり突き合わせる。

これを続けると、「どの種類の取引ならAIの判断が信用できるか」がデータで見えてきます。

一致率の高いところから少しずつ任せ、あやしいところは人間が握ったまま残す。

こうして「安全に任せられる範囲」を、実測しながら広げています。

動画(YouTube):ブログと同じ「前の晩に仕込み、朝に承認」

発信のための動画も、ブログとまったく同じ骨組みで回しています。

  • 前の晩のうちに、公開の準備をAIに進めてもらう

  • そして朝、「これで出してよいか」を私が確認して公開する

媒体はブログから動画に変わっても、やっていることは同じです。

「作る」の面倒な部分はAIに、「出す」の判断は人間に。

一度この形を作ってしまえば、対象を差し替えるだけで横に広げられる、というのが実感です。

請求書:毎月の定型作業を、確認だけに

毎月必ず発生するのが、請求書づくりです。

金額を計算し、書類の形に整え、宛先に送る。

内容こそ毎月違いますが、やる手順はほとんど同じ「定型作業」です。

ここは自動化と相性がよく、請求書を組み立てるところまでを仕組みに任せ、人は内容を確認して送るだけにしています。

毎月の地味な手間が、ぐっと軽くなりました。

やっていることは全部違うのに、骨組みはどれも同じです。

「繰り返しの作業はAIに任せ、責任の伴う最後の判断は人間が握る」。この一本の考え方で、会社の中のいろいろな業務を少しずつ軽くしています。


❓ よくいただく質問

この話をすると、だいたい同じことを聞かれます。

3つだけ、先にお答えしておきます。

Q. 結局、AIに丸投げして大丈夫なんですか?

いいえ、丸投げにはしていません。

書く・作る・準備するといった「手間の部分」はAIに任せますが、世に出す最後の判断は、必ず人間が押す形にしています。

むしろ、丸投げにしないからこそ、安心して毎日回せているのだと思います。

Q. うちみたいな会社でも、同じことができますか?

特別な設備や、大きな投資は要りません。

必要なのは、「繰り返しの作業」と「最後に判断する人」を分けて考えることだけです。

ブログでなくても、経理でも、請求書でも、考え方はそのまま使えます。

大きく始める必要はなく、1つの業務から小さく試せます。

Q. 何から始めればいいですか?

まずは、社内で一番「面倒で、続かなくて、後回しにしがちな作業」を1つだけ選んでみてください。

いきなり全部を自動化しようとすると、たいてい息切れします。

「最後の確認だけは人が持つ」形にして、その1つをAIに任せてみる。

うまくいったら、次の1つへ。

私自身、ブログという地味な1つから始めました。


✍️ おわりに

毎朝6時半、私が寝ている間に会社のブログが1本増えている——。

最初は自分でも半信半疑でしたが、いまではすっかり日常になりました。

派手なAI活用ではありません。

地味だけれど確実に効く、そんな仕組みです。

実際に動いているブログは、会社のサイトで公開しています。

「AIが書いた記事ってどんなものだろう」と気になった方は、のぞいてみてください。

なお、この記事では「何が起きているか」「いくらかかるか」といった全体像をお話ししました。

一方で、実際にこの仕組みをどう組んだのか(具体的な設定や手順の完全版)は、今後あらためて有料記事として公開する予定です。

「自分の会社でも同じことをやってみたい」という方は、そちらもお待ちいただければと思います。

ここまでお読みいただき、ありがとうございました。


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