クソアプリの到達点。何一つ思い通りにならないWebサイトを作ってしまった。
映画を倍速で観て、YouTubeは10秒スキップを連打する。
情報のシャワーを浴び続け、いかに短い時間で最大の成果(あるいは快楽)を得るか。
そんな「タイパ(タイムパフォーマンス)」至上主義の現代社会に、あえて真っ向から喧嘩を売るWebサイトを公開しました。
その名も、『世界一無駄な時間が流れるサイト』です。
デジタル空間における「究極の贅沢」とは、もはや情報や便利さではなく、「何もしない時間」「無駄な時間」を許容することではないでしょうか。
今回は、この誰の役にも立たない、しかし圧倒的に美しくて無駄なサイトの恐るべき仕様をご紹介します。時間に余裕がある方だけ、この先をお読みください。
徹底した「不便」を追求するUI/UX
まず、サイトを開いた瞬間にあなたは違和感を覚えるはずです。

このサイトには、操作性に一切の妥協(=便利さ)がありません。
カーソル演出:マウスカーソルの追従速度は、あえて**「2秒遅れ」**に設定されています。クリックしたい場所に合わせてから、カーソルが追いつくまで2秒待たなければなりません。イライラを通り越して悟りが開けます。
超低粘度スクロール:マウスホイールをどれだけ力強く回しても、画面は1ピクセルしか上下しません。スクロールで情報を探すという行為自体が無駄なのです。
極限のBGM:無音…と思いきや、「2分に1回」だけ、チク…タク…と時計の秒針の音が響きます。
100年後の未来へ紡ぐ言葉(ただし送信に絶望的な時間がかかります)
このサイトの唯一の機能は、メッセージの送信です。
しかし、チャットやSNSのようにポンポンと言葉を交わすことはできません。

このサイトでは、「1文字」送信するのに実時間で10分かかります。
文字数制限はないので、例えば「お疲れ様でした」と6文字入力して送信ボタンを押したとしましょう。
送信完了までに「60分」かかります。
画面にはプログレスバーが表示されますが、ミリメートル単位でしか進みません。じっと見つめていても、動いているか分からないレベルです。しかもブラウザを閉じれば最初からやり直し。現代人にとって、ただ画面を見つめて送信完了を待つだけの「究極の苦行」を提供します。
100年かけて落ちる「デジタル砂時計」
画面の中央には、美しくガラスが反射する巨大な砂時計が鎮座しています。
あなたが数十分、あるいは数時間かけてメッセージの送信を完了させた瞬間にのみ、この砂時計の砂が「文字数分」だけポロポロと下に落ちます。
この砂時計、すべての砂が下に落ちきるまでにはリアルタイムで100年かかる計算で物理演算されています。私たちが生きている間に、この砂時計がひっくり返ることはありません。
悟りを開きそうになる「超低速パレード」
では、過去の誰かが途方もない時間をかけて送信したメッセージはどうなるのか?
画面の背景を、他ユーザーが残した文字が横切っていきます。
ただし、そのスピードは通常の文字スクロールの1000分の1の速度。
画面の左端から現れた文字が、右端に消えていくまでに「約3時間」を要します。
「あ」や「疲」という文字が3時間かけて横切っていく様を眺めていると、不思議と心が洗われ、デジタル・デトックスの極地に達することができるはずです。
おわりに:「世界一時間を無駄にした」と言われたい
「タイパ」を極め、スキマ時間をすべてタスクで埋め尽くした先に、私たちは本当に豊かになれるのでしょうか?
この『世界一無駄な時間が流れるサイト』は、そんな現代に対するちょっとしたアイロニーであり、デジタル上の壮大なアート作品です。
もしあなたが今日、途方もなく暇を持て余しているなら。
あるいは、せわしない日常から完全に逃避したいなら。
ぜひ、このサイトにアクセスして「世界一無駄な時間」を過ごしてみてください。
そして、無事に文字を送信できた勇者は、ぜひSNSで**「世界一時間を無駄にしたわ」**と文句を言いながらシェアしてもらえると本望です。
▼ 世界一無駄な時間が流れるサイトはこちら
(※PCでのアクセスを推奨します。スマホだとカーソルの無駄さが体験できないため)
いいなと思ったら応援しよう!
よろしければ応援お願いします! いただいたチップはプログラミングの開発費に使わせていただきます!学生なのでいただけるととても助けになります!