FP2級試験対策備忘録
受験資格やAFPとの違い
はじめにファイナンシャル・プランニング技能検定2級(以下:FP2級)は日商簿記検定2級と違い、誰でも受験できる試験ではありません。
・FP3級合格者
・AFP認定研修の修了者
・2年以上の実務経験者
・金融渉外技能審査3級合格者
上記いずれかの条件を満たさなければなりません。私は学び直しのために通信制大学に在籍していたため、AFP認定研修の修了者でFP3級をすっ飛ばして2級から受験しましたが、一般的なのはFP3級合格だと思います。
そして、FP2級(国家資格)とAFP(民間資格)がありますが、AFPは年会費が12,000円掛かり、2年毎に一定の単位を取得して更新しなければなりません。その点、FP2級は一度取得してしまえば一生モノです。
また、FP2級の合格+AFP認定研修の修了が条件となっておりますので、FP2級を取得するまで、AFPの存在は考えなくて良いです。2級+認定研修の両方をクリアしてから2年間は登録できるため、2つ揃ってから考えても決して遅くないです。
FP1級とCFP®の関係についても同様です。因みにCFP®は国際ライセンスで、世界的には国家資格の1級よりも、民間資格であるCFP®の方が信頼が得られるとか。
実技試験が日本FP協会と金財で異なる
ただでさえ国家資格と民間資格があって紛らわしいFP資格ですが、受験団体も日本FP協会と金財が存在するため、どちらを受験すれば良いのか悩むと思いますが、日本FP協会の方が実技は広く浅くな傾向があり、攻略しやすいかと思います。
いずれで受験しても60点以上で合格ですが、日本FP協会の合格率が学科実技ともに50%前後なのに対して、金財の合格率は学科実技ともに30%前後と低い分、金財が難しいと思われがちですが、学科試験は共通問題にも関わらず、学科の合格率で有意差が出ていることから、受験者の属性が異なると捉えるべきです。
日本FP協会は主に金融リテラシーを高めたい個人が、自発的に受験しており、金財は主に金融業界で努める人が会社に言われるがまま休日返上で、能動的に受験しているため、モチベーションの差が合格率の差となっている説が有力です。
一発合格に自信がない方は1月が無難?
FP2級の試験日程そのものは1月、5月、9月と年3回実施しますが、法令基準日が1・5月試験は前年の10/1で、9月試験のみ当年4/1の法令基準で問われるため、5月→9月、9月→1月で受け直す場合、法令基準に変更があった場合に、せっかく覚えた内容を修正しなければなりません。
1月→5月の受け直しのみ法令が同一となるため、学科、実技ともに一度で合格する自信がなく、いずれかの試験免除で攻略するつもりであれば、法令改正のない1月→5月が、唯一法令改正で覚え直す手間が省けます。
私は5月受験で、本格的に勉強し始めたのは4月に入ってからですので、学習期間は1ヶ月半といったところですが、通信制大学でAFP認定研修に合格していたこともあり、予備知識がある程度備わっている人の目安になるかと思います。
使用した電卓
電卓に関しては、関数電卓は使用禁止など日本FP協会もしくは金財のルールがあるため、事前に確認しておいた方が良いです。
SHARP EL-N802-SX
・12桁
・キーロールオーバー機能
・メモリ機能
他の電卓でも、上記3点は抑えておくと、日商簿記2級でも再利用可能で、わざわざ買い直す手間が省けますので参考までに。
学科対策
ライフプラン、リスク管理、金融資産、タックス、不動産、相続・事業承継の6分野からそれぞれ10問。計60問出題され、回答時間は120分です。出題範囲がめちゃくちゃ広いので、4分野に特化して、苦手な2分野は捨てるくらいの気持ちのほうが、範囲が$${\frac{2}{3}}$$になるため気楽です。
6割(36問)以上正答で合格ですが、各分野のボトムラインは定められてませんので、私は4分野を8割(32問)正答し、苦手な2分野は基本だけ抑えて、あとは運任せ戦略を取りました。
4択のマークシートのため、確率論的には適当にマークしても、$${\frac{1}{4}}$$は正答する訳ですから、20問中5問正答すると仮定すれば、32+5=37で合格ラインに達します。
実技対策
記述式で回答時間は90分。合格率から見ても分かるように、学科の内容を理解していれば、実技は学科ほど難しくありません。
大問は40問ですが、○×だと4つ、選択式だと3〜4つ解答欄があり、小問を含めると何だかんだ60〜70問になり、とにかく時間との戦いです。
保険証券の読み取り、計算問題は過去問を繰り返すだけで慣れるのと、時間に追われることから、後半に簡単に解けるサービス問題が配置されている傾向があるため、最後まで解けずに終わると非常にもったいないです。
最低限抑えたほうが良い数字と頻出項目
ライフプラン
関連業法でOKなもの
一般的な説明、任意後見受任者、保険と年金の試算
健康保険任意継続制度(2ヶ月、20日、2年間)
雇用保険の基本手当→離職前2年のうち、1年(半分)以上が被保険者、待機期間は自己都合だと最大3ヶ月
介護保険→93日、3回
遺族年金の中高齢寡婦加算→40〜65歳
遺族厚生年金→$${\frac{3}{4}}$$
傷病手当金→$${\frac{2}{3}}$$(4日目から支給)
可処分所得=給与 −(税金+社会保険料)
※財務諸表や経営分析は、日商簿記2級持ちのため、対策する必要がありませんでした。簿記の予備知識がない人向けのFP2級対策としては、覚える範囲が膨大な割に得点にはならない印象が強いです。
リスク管理
がん保険→免責90日(3ヶ月)、給付は無制限
特定(三大)疾病→がん、脳卒中、急性心筋梗塞
普通傷害保険
+細菌性食中毒→国内旅行傷害保険
+地震、噴火、津波→海外旅行傷害保険
地震保険→火災保険の30%〜50%の範囲内。
生命保険料控除→自動振替貸付も対象
損失補填目的の保険金→非課税
※保険金の課税関係は暗記するよりも、タックスと絡めた方が理解が深まるかと思います。
圧縮記帳→同一年に代替品を取得した場合
金融資産
株式投資でやりながら覚えてしまったため、何を押さえるのが効率的なのか、いまいちピンときませんが…
アクティブ⇔パッシブ
市場平均を上回る方針がアクティブ
バリュー⇔グロース
割安がバリュー
レバレッジ⇔インバース
正の倍数、負の倍数
トップダウン⇔ボトムアップ
個別銘柄を「積み上げる」からボトムアップ
ブル⇔ベア
bull=雄牛が角を突き「上げ」、bear=熊が前足を振り「下ろす」
※最悪、「レ○ドブル、翼を授ける」で、上がるイメージ。
信用取引→30万円、30%、売りから入れる
ポートフォリオ理論
リスクは加重平均より小さくなり、リターンは加重平均した値。
債券利回りの計算
※計算には直接関係ないが、金利と債券価格は逆に動く
シャープレシオの計算
預金保険制度→1人1,000万円まで(証券も同様)、決済用預金は別枠
外貨預金、国債、銀行で買った投資信託は対象外
NISA→非課税、損益通算不可
2024年から新制度に移行し、生涯投資枠1,800万円(つみたて600万円+成長1,200万円)、年間の投資上限額がつみたて120万円、成長240万円。売却後の翌年に非課税が復活するのが旧制度との最大の違いです。
制度開始時は20歳から利用可能でしたが、成人年齢引き下げで18歳に変わっています。
タックス
$${一時所得=総収入−支出−50万円}$$(譲渡所得も計算の要点は同じ)
※所得の段階では$${×\frac{1}{2}}$$せず、計算になって初めて$${×\frac{1}{2}}$$
$${退職所得=(収入−退職所得控除)×\frac{1}{2}}$$
退職所得控除=
勤続20年迄:$${40万円×勤続年数}$$
勤続20年超:$${800万円+70万円×(勤続年数−20)}$$
※勤続年数は端数切り上げ
青色申告可能な所得(不動産、事業、山林)→フジサン
損益通算可能な所得(不動産、事業、山林、譲渡)→フジサンジョウ
※負債の利子は除外する(不動産所得で経費となるため)
配偶者控除は、基礎控除(48万円)以上稼ぐと特別控除になる
住宅ローン控除→10年、居住面積$${\frac{1}{2}}$$以上、40㎡以上、控除率0.7%(年金繰下げと同じ割合)、6ヶ月以内に居住、所得2,000万円以下、初年度は確定申告、翌年以降は年末調整、控除しきれなかった分は翌年の住民税から控除
法人税本税、法人住民税、法人事業税3つ(法住事)の中で、最後(事業税)だけ損金算入できる。
消費税の非課税取引→土地、借地権、有価証券、賃貸(1ヶ月以上)
小規模事業者の免税制度→1,000万円、2年
確定申告→個人は2/16〜3/15だが、個人事業主は3/31まで
青色申告特別控除は55万円、電子申告は65万円、それ以外は10万円
不動産
公示価格→1/1(国交省)
×0.8が相続税評価額(国税庁)
×0.7が固定資産税評価額(市町村)、3年ごとに評価変わる
基準値標準価格→7/1(都道府県)
※どちらか迷ったら、地方自治体が後追い、毎年掛かる固定資産税が低い方でだいたい当てられる。
登記→所有権は甲区、それ以外は乙区(差し押さえは所有権のため甲区)
※所有は登記がないと対抗できないが、賃貸は引き渡しでOK
区分所有建物のみ内法面積、それ以外と広告は壁芯面積
※つまり、マンションの面積は、登記簿<広告
登記事項証明書は誰でも請求できるが、固定資産課税台帳は個人情報のため関係者のみ。
手付金→2割まで、相手方が契約履行前、買主は放棄、売主は倍額で解除できる
建築基準法→道路の幅員4m以上。足りない場合はセットバック。
建蔽率→(準)防火、(準)耐火建築物だと10%緩和、角地なら10%緩和
容積率(床面積)→指定or前面道路×乗数の低い方、床面積は緩和なし
※用途地域がまたがる場合は加重平均。規制は過半の方、防火は厳しい方。
マンション管理組合の議決→建替え$${\frac{4}{5}}$$※将来的に改正される、それ以外の変更は$${\frac{3}{4}}$$、通知は1週間前
不動産取得税→相続だと掛からない。登録免許税は掛かる。
固定資産税→1.4%、200㎡の小規模宅地は$${\frac{1}{6}}$$
譲渡所得→1/1時点で5年以内は短期、5年超は長期、取得費が不明の場合5%、配偶者への譲渡には3,000万円の特別控除あり
相続・事業承継
法定相続分
$${x=相続順位}$$
$${配偶者=\frac{x}{x+1}}$$
$${配偶者以外=\frac{1}{x+1}}$$
法定相続人
相続放棄→民法は含める、税法は含めない
胎児→民法は生まれたものとして取扱う、税法はいないものとして取扱う
養子→民法は実子と差はない、税法は実子がいる場合1人、居ない場合2人まで含める。
遺言→撤回自由、方式が違っても良い、財産目録は自書でないなら各ページに署名押印、推定相続人は承認になれない、法務局での保管や公正証書は改ざんの恐れがないため家庭裁判所の検認不要
相続税の基礎控除→$${3,000万円+600万円×法定相続人の数}$$
死亡保険金の非課税枠→$${500万円×法定相続人の数}$$
贈与税の基礎控除(暦年)110万円
※相続開始前3年以内のものは相続税の課税対象(2023年度改正後は7年)
贈与税の配偶者控除+基礎控除→2,110万円、20年
相続時精算課税制度の非課税枠→2,500万円、超過分が20%(2023年度改正後は暦年の基礎控除枠で110万円新設)
不動産の評価→自用地が×1.0、建設中が×0.7
小規模宅地等の評価減→400㎡、330㎡、200㎡、80%、50%
※居住用が330㎡、貸付事業が渋いイメージを抑えれば表は埋められる。
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