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【19年ぶり新設】私立神山まるごと高専【徳島県神山町】

某ニュースサイトで読んだ記事から興味を持ちまして、19年ぶりの新設高専である「私立神山まるごと高専」について調べてみました。

すると、ただ単に「魅力ある高等専門学校を開設した」だけではなく、立地している神山町も大変魅力的な自治体でしたので、徳島県神山町神山まるごと高専について、ここでまとめたいと思います。

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Ⅰ(1)徳島県神山町・立地環境

徳島県神山町は、人口5千人に満たない町です。
徳島駅から路線バスで約一時間、車で約40分、JRの駅は通っておらず、一時は「消滅可能性都市」リストに掲載されたことのある中山間地です。

これだけを見ると、自然は豊かですがわざわざこの町に高専を開設した理由は?となってしまいますが、徳島県神山町は創生事業に活発に動いている自治体で、2015年から「まちを将来世代につなぐプロジェクト」を開始しています。

Ⅰ(2)徳島県神山町・まちを将来世代につなぐプロジェクト

この地域の将来世代が、基本的な生活基盤においても、子どもたちの教育環境においても、環境保全の観点からも「神山らしさ」を享受しながら暮らし続けるために、2060年時点で3,000人を下回らない人口を維持し、かつ小中学校の各学級人数が20名以上を保つ均衡状態に入る人口推計を目標としています。

(参照:神山町総務課「神山町創生戦略・人口ビジョン」)

それを実現するための第一期プロジェクト(2016年度~2020年度)は、どのようなものだったかと言いますと、

1.町有の土地に「大埜地集合住宅」を建設

⇒ 小学校にも中学校にも近接している土地に、子育てする人たちを中心としたコミュニティハブになるような集合住宅を建設しました。
 これは、外部から人を呼びこむだけでなく、成人後外部へ出ていく住民を留める側面もありました。
 さらに、住宅の建設時期等を調節することで、地元の大工さんや業者に仕事を発注出来た、という取組みです。

2.株式会社フードハブ・プロジェクト

一つの会社が、本格的な「農業」をし、収穫した作物を使い「飲食店」や「パン屋と食料品販売店」、「加工食品開発と販売」で資金を得る。
さらに、町の住人が「食農教育」に関わるという取組みです。

⇒ 一つの株式会社が、地産地消だけでなく、生産の現場(川上)と食べる場(川下)をつなぎ地域の農業を生業として成り立たせることで、さらに地域の景観を維持していくという狙いです。

3.徳島県立城西高校分校の再編

農業高校という枠組みを超え、地域と学校との関係づくりを推進した取組みです。

⇒ 県外遠方からの入学者も増加し、定員を上回るほどの入学希望者が集まるようになりました。

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上記のプロジェクトを作成する際に気をつけたことは、神山町の担当者によると、

「町を公正にする=偏りを無くすという形だと、文句が出にくい無難な方法になる」

「町づくり計画は、未来のもの(=町の将来のもの)である」

ということだそうです。

当たり前のことだと思う人が多いでしょうが、様々な方向からの意見や指導や障害があったでしょうし、上記を実際に推進することは大変な苦労があったと思います。

しかしその苦労が報われ、2019年度には人口が8年ぶりに増加に転じ、2020年も連続して社会増になるという結果を残しています

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Ⅱ 神山まるごと高専

次に、神山まるごと高専について、特徴的な・魅力的なことを記述していきます。

1.コンセプト

「テクノロジーとデザイン・起業家精神を一度に学ぶ」

⇒ テクノロジーは今の時代の公用語
デザインは未知の価値をカタチにする必須スキル。
そして、起業は人間の未来を変える確度の高い選択肢。

2.学生像とカリキュラム

「モノをつくる力で、コトを起こす人」

⇒ 「モノをつくる力」で人間の未来を変えられるようなイノベーションを起こせる力として、起業家精神を学び社会に変化を与えられるような、そして、自ら起業したり事業を創出するための「コトを起こす力」へとつなげられる学生を育成したい。

上記を達成するために、

物事の本質や自分自身を理解するための「言葉」、
自然や社会を理解するための「数字」、
魅力あるモノを形にする「絵(デザイン)」、
モノをつくり上げる「プログラミング(テクノロジー)」

の4つの分野のカリキュラムを整備しています。

(1.2.参照「神山まるごと高専:学校概要」)

3.起業家講師

起業家講師として教える方々も錚々たるメンバーで、

ソニーグループ(株)社長COO兼CFO
(株)博報堂ケトル取締役
早稲田大学ビジネススクール教授
認定NPO法人

など、様々な方が参加されています。

(参照「神山まるごと高専:起業家講師」)

4.授業料など費用

上記のように魅力的な様々な学びを提供するためには、多額の費用が必要なのは当然のことですが、高専は、学費の実質無償化への取組みを継続して行っており、さらに、希望する生徒への奨学金制度も充実しております。

(参照「神山まるごと高専:奨学金について」)

学校のホームページをかいつまんで紹介しただけでも、上記のように魅力あふれる高専です。

ですので、お時間がある方は是非とも自分でホームページを隅から隅まで読み込んで欲しいと思います。

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私は、今まで送り出してきた塾生の高校生活においての「勉学への取組み」や「卒業後の進路」などから、基本的に「高専」という学校形態に好意的です。

高専に入学する生徒は、自ら考え・行動する生徒が多かったですし、そういった生徒に相応しい授業を提供している学校が高専と言って良いと思います。

一昔前のように、

偏差値の高い学校に入学し、
給与の高い安定した企業に入社し、
定年まで勤務する。

ということが、多くの方の人生にとって分かりやすい(勝ち組の)ゴールで無くなった現在。

そして未来においては、社会全般において現在よりもさらに不確定な要素が多くなります。

それなのに、未だに中学や高校では、とにかく勉強して偏差値を上げ「普通科」の生徒を育てることが基本になっています。

最近では、特徴のある学校や学部が福島県でも増えてきましたし、生徒側(保護者側)の意識変化もあり、普通科よりも技術高校に進むという生徒も増えてきたのは大変良い傾向だと思います。

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しかし、そういった変化に対応出来る学校はまだまだ少ないです。

神山まるごと高専のような学校が各地に存在することは、子供たちの成長の助けになることは間違い無いので、是非この取組みを成功させて頂き、似たようなコンセプトの学校が全国各地に設置されることを望みます。



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