【簡単あらすじ】情熱の砂を踏む女(微ネタバレ)【下村敦史/徳間文庫】
『 ‥‥‥おれを牛扱いする気か? 』
下村敦史さんが描く、スペイン闘牛界の光と闇についての作品。
同姓同名などとはテイストが違いますが、闘牛のシーンは心揺さぶられ、最終盤のスピード感は納得の下村作品です。
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『はじめに』
東北南部でも水不足が心配されるような、真夏日どころか猛暑日が毎日続いています。
当然、エアコンを起動しながら自室で過ごすことが多くなりますが、そうなると読書をするための絶好のシチュエーションを得られ、読書が捗る時期がやってきましたので、最近読んで印象に残ったり、買ったまま積んでいたりした本の感想を書こうと思います。
この感想で、その作品や著者に少しでも興味を持って頂ける内容にしたと思いながら書いていますが、登場人物やぼんやりしたあらすじなど、『微ネタバレ要素』を含む記載がありますので、その点にご注意ください。
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『 レイナ‥‥‥実は告白せねばならないことがある 』
スペイン・マドリッド。
その闘牛場で兄・新藤大輔は亡くなった。
闘牛士だった兄は、演技中に初めて取り組む技・一か八かの大技を繰り出したが失敗し、命を落としたそうだ。
その後、兄の死因に疑念を持った大輔の妹・怜奈は、大学を辞めスペインへ飛び、兄が住んでいた下宿に滞在することになる。
初めは闘牛というものに否定的な怜奈だったが、兄の親友だったカルロスの闘いを観て、心が揺さぶられ、自身も闘牛士になることを決意する。
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スペイン・マドリッドを舞台にした作品です。
スペインの闘牛という現実の業界を中心に、英雄と呼ばれる昔の闘牛士・現在の闘牛士・闘牛士を目指す者・その家族・牧場主など、多くの人の現実や心理描写を深く描いていく内容です。
きめ細やかな描写から、闘牛にもスペインの庶民の暮らしにも全く触れることの無かった私でも、脳内にイメージが出来ました。
特に、怜奈が闘牛士を目指すことになった、ある人物の闘牛シーンなどは、読むだけで心を揺さぶられるものでした。
ですので、(逆にといってはなんですが)途中までは、私が今まで読了してきた下村さんの作品イメージとは違い、戸惑いもありました。
しかし、最終盤では新しい・様々な現実と真実が明らかになり、一気に読者を巻き込み・押し寄せるところは、迫力とスピード感がとても凄く、やはり下村さんの影を見つけることが出来ました。
ミステリー成分は薄めの作品ですが、闘牛の熱さに触れることで多くの方が心を揺さぶられ、一気読み間違いない作品です。
スペイン・闘牛について詳しくなりたい方も・そうでない方も是非ご一読ください。
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