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[上級] 名詞 "Geist"の複合語

男性名詞 "Geist" を含む複合語についてまとめてみたいと思います。今回も上級というかマニアックネタです。

男性名詞 "Geist"(複数形 Geister) は、語源的には英語の "ghost" と同じなのですが、いろんな意味を持った名詞です。たとえばオックスフォードの独英辞典を見ると、"mind, wit, spirit, intellect, ghost" など、独和大辞典だと「心、機知、精神、知力、霊魂、幽霊」などが挙げられています。

これらの意味をひとつひとつ見ていくのはちょっと大変なので、今回はきわめて大雑把に、「精神」の意味と「霊」の意味の二つにわけて、その場合の複合語などを紹介していきます(m. は男性、f. は女性、n. は中性名詞)。


1. 意味が「精神」の場合の複合語

"Geist" を含む複合語はたくさんありますが、前半に "Geist"が来る場合、2格を使って "Geistes-" という形になります。

Geisteswissenschaft「f. 精神科学、人文科学」
Geisteszustand「m. 精神状態」
Geistesarbeit「f. 頭脳労働」
Geistesfreiheit「f. 精神・思想の自由」
Geistesgeschichte「f. 精神史」
Geisteskraft「f. 精神力」
geistesabwesend「放心した」(英:absent-minded)
Zeitgeist「m. 時代精神、時代の風潮」
Freigeist「m. 自由な精神の持ち主、自由思想家」

2. 意味が「霊」の場合の複合語

この意味で用いられ、前半に"Geist" が来る場合、複数形を使って "Geister-" という形になります。

Geisterfahrer「m. 逆走ドライバー」
Geisterschreiber「m. ゴーストライター」
Geisterstadt「f. ゴーストタウン」
Geistergeschichte「怪談」("Geistesgeschichte"だと「精神史」)
Geisterroman「m. 怪奇小説」
Geisterglaube「m. 精霊信仰」
Geisterreich「n. 霊界、幽界」
Geistererscheinung「f. 心霊現象」
Poltergeist「m. ポルターガイスト」(poltern「ガタガタ音を立てる」)
Erdgeist「m. 地霊、大地の精霊」 Wassergeist「m. 水の精」 
Feuergeist「m. 火の精」 Luftgeist「空気の精」

3. まとめ

"Geist" が前半に来る場合、意味によって接続の仕方が変わるのがよく出来ているところです。特に "Geistesgeschichte" は「精神史」で、 "Geistergeschichte" だと「怪談」になるというのはおもしろいですよね。

ちなみに女性名詞 "Geschichte" にも「歴史」と言う意味と「物語、お話」という異なる意味があります。ミヒャエル・エンデの『はてしない物語』の原題は "Die unendliche Geschichte" です。

単語としては "Geisterfahrer" というのもおもしろい表現です。辞書には「幽霊ドライバー」とありましたが、これだと怪談っぽいので、要するに逆走車のことです。

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