問いを変える力 ― 壊す勇気と違和感をネタにする生き方
人が壁にぶつかったとき、つい口から出る言葉は
「なぜ?」
です。
「なぜ、ミスをしたんだ?」
「なぜ、うまくいかないの?」
会社でも家庭でも、よく耳にするセリフではないでしょうか。
上司が部下に「なぜこんな簡単なことを間違えるんだ!」と叱る。
親が子どもに「なんで宿題をやらないの!」と言う。
どちらも、過去の原因を追及する問いです。
もちろん、原因を探ること自体に意味はあります。
ビジネスの場合、ほんとうか否か、当人同士の事実確認しないといけませんしね。
しかし「なぜ?」ばかりを繰り返しても、前進の力にはならないんです。
思考停止状態です。
思考は過去に縛られ、本人のエネルギーは萎んでいきます。
さらに厄介なのは、「なぜ?」という問いに執着すると、
本当に大切にしたいものを見失ってしまうことです。
たとえば、上司が「なぜミスをした?」と詰め寄ると、
部下は“自分を守ること”ばかりに意識が向きます。
親が「なぜやらないの!」と叱ると、
子どもは“叱られないこと”がゴールになってしまいます。
本来は成長や信頼関係を築くことが大事なのに、
その瞬間に一番大切なものが抜け落ちてしまうのです。
未来を切り開くためには、問いを変える必要があります。
それは・・・
「どうしたら?」と問い直すのです。
上司が
「どうしたら次は同じミスを防げると思う?」
と聞けば、部下は改善策を脳みそに汗をかいて、考えます。
親が
「どうすれば宿題を早く終わらせられるかな?」
と問いかければ、子どもは自分なりに工夫を始めます。
「なぜ?」は過去を見つめ、「どうしたら?」は未来を創るんです!
問いの違いは、思考の方向を変え、行動を変えるのです。
ただし、ここで忘れてはいけないのは、未来へ進むときの“軸”です。
「どうしたら?」を繰り返しても、そもそも向かうべき方向が定まっていなければ迷走してしまいます。
だからこそ必要なのが、目標です。
会社であれば、経営理念やビジョン。
個人であれば「自分はどう生きたいのか」「何を大事にしたいのか」という軸です。
これがあるからこそ、問いはブレずに未来を切り拓く力になります。
とはいえ、麗子さん、
何を目標にしたらわかりません。考えたことありません。という方も多いと思います。
そんなときの突破口を見つけるときに、
もう一つ大事なのは「壊す勇気」です。
多くの人は「足す」ことばかり考えます。
新しい知識、新しい方法、新しいツール…。
けれど本当の突破口は、古い常識や壊れた仕組みを「壊す」ことから生まれるのです。
問いかけてみましょう。
「何をぶっ壊す?」
「自分は、何を絶対に許せないのか?」
無駄な会議、数字だけを追うマネジメント、古い価値観に縛られる空気…。
それらを壊し、許せないものを明確にすることが、前進のきっかけになります。
そしてここで鍵になるのが、
自分の原体験にある「イライラ」や「違和感」です。
イライラや違和感は、ただのストレスではなく、実はネタなのです。
なぜなら、その裏には「本当はこうありたい」という理想が隠れているから。
無駄な会議にイライラするのは、
「時間を大切にしたい」という理想があるから。
上司の古いやり方に違和感を覚えるのは、
「もっと成長できるやり方があるはず」という理想があるから。
親の叱り方に反発するのは、
「子どもと信頼関係を築きたい」という理想があるから。
つまり、イライラや違和感を無視するのではなく
「これこそが突破口のヒントだ」と捉えればいいのです。
問いを変える。
壊す勇気を持つ。
イライラや違和感をネタにする。
そして理念やコンセプトを軸に未来へ進む。
そうしたときに、私たちは本当の意味での突破口を見つけることができます。
未来は、問いの立て方ひとつで変わるのです。
「な」じゃなくて「ど」で始まることを忘れずに。
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