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#03 土地の価値は「診断」で決まる。建築士が見るチェックポイント

前回、土地の価値は「広さ」ではなく
どれだけの建物が建てられるかで決まる
というお話をしました。

では実際に、不動産会社が土地を購入する前に建築の専門家に依頼している“診断”(業界ではボリュームチェックといいます。以降ボリュームチェックと呼称します。は何を調べているのでしょうか。

この内容を知ることは、
売る・活用する・残す
どの選択をする場合でも非常に重要です。

なぜなら――

この診断結果こそが、
その土地の「本当の可能性」を示すものだからです。



土地の価値は“見た目”ではわからない

多くのかたが土地を見るとき

  • 駅から近い

  • 角地

  • 日当たりがいい

といった”見た目の条件”で価値を判断しがちです。
もちろんこれらは大変重要な要素の一つです。

しかし、不動産会社が最も重視しているのはもっと別の部分です。

それはーー
「どれだけの建物が、現実的に建てられるか」

という点です。

この判断には、建築の専門家が扱う「建築基準法」への理解が不可欠です。


建築士がまず確認する3つのポイント

ボリュームチェックでは。おもに3つの整理を行います。

1.法規制

  • 用途地域

  • 容積率、建蔽率

  • 高さ制限

  • 斜線制限、日影規制

  • 接道条件

  • 方位

※一つ一つを説明すると長くなってしまうので気になる方はぜひコメント、又はHPの問い合わせから質問してください

これらの要素によって
同じ形状の土地であっても、建物の大きさが全く異なってきます。

悪条件が重なれば、同じ大きさの土地であっても建てられる建物には大きな差が生まれます。

2.敷地条件

  • 土地の形

  • 接道の取り方、位置

  • 高低差

  • 周辺建物との関係

  • インフラの状況

これらは
実際に現地に行ったり、図面を書きながら検討していきます。

とてもいい土地形状だが、その土地までに工事車両が入っていく道がない等のケースもあります。

土地の理論上のボリュームはあっても、それが実現可能かはこういった諸条件によります。

3.活用の可能性

ボリュームチェックでは、単に「大きさ」を出すだけではありません。

周辺環境を調査しその土地にあった提案を模索します。

例えば

  • ベッドタウンの駅に近い土地であれば賃貸

  • 繁華街近辺であれば貸しテナントビル

  • 駅から離れているが小学校が近いのでファミリー向け賃貸

  • 工場地帯の為、貸倉庫、貸事務所

等、活用が見込める建物は何かというところも検討します。

ボリュームチェックの重要性

ここが最も大切なポイントです。

この診断は、売却や建築のためだけに行うものではありません。

むしろ本来は、「判断する前の材料」として存在するものです。

しかし、現実としてこの情報は主に、企業側にだけ提供されています。
不動産会社はこの診断をもとに価格交渉を行います。

一方、地権者の多くはこの情報を持たないまま決断を迫られています。
ここに大きな情報の差があります。

「建築士のカルテ」とは何をしているのか

建築士のカルテでは、

・その土地に何が建てられるのか
・どのくらいの規模が現実的なのか
・どんな活用の可能性があるのか

を整理し、判断の材料としてお渡ししています。

重要なのは――

この診断は
売却や建築を前提としたものではない
という点です。

あくまで

・そのまま持つ
・リフォームする
・建てる
・売却する

どの選択にも共通する「土台の情報」をつくり皆様の判断材料を提供することにあります。

決断の前に必要なのは“情報の整理”

土地や建物の問題で悩むとき、多くの方は「何をするべきか」から考え始めます。

しかし多くの方は「どうしたらいいかわからない。」と身動きが取れずにいます。

必要なのは、「何ができるのかを知ること」です。

それがわかれば、選択肢は自然と見えてきます。

そして――

どの選択をしても
「納得して決めた」という感覚を持つことができます。

その「知ること」をお手伝いできればという思いで本マガジンを発行しています。

次回

診断後に実際にいくつかのご提案をさせていただきます。

大きく4つの提案

  • 保存する

  • リフォームする

  • 活用する

  • 売却する

どうやってその判断をすればいいのか。

建築士の観点からどういった提案ができるのかお話します。

一級建築士事務所 福永隆太郎建築設計株式会社

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