Photo by
tecteckpoo
※びんはワレモノですが人もです
「数字って何のためにあると思う」
「え、便利だから?」そう言ったらダメなのはわかってた。思ってもない言葉に後悔してる場合じゃない。
「残念、違います。正解は、忘れる為です!」
「どういう事?」また不正解だ。この言葉以外は全部大丈夫だったのに。
「時計とかカレンダーとか、足のサイズだって全部数字になるけど、みんな数字じゃなくて良いんだよね本当は。数字だから少し違うと誰かは怒るし誰かは大きなミスが起こるんだよ。だから数字を忘れても大丈夫になる為に数字を使ってるんだよ」
帰り道どう帰ったかわからないけど遠回りした。知らない植物見たし。僕は理屈は嫌い。科学は大事かも。テストは嫌い。ランキングは好きかも。ディベートは嫌い。くだらない友達の会話は好き。ありとあらゆることが嫌いにも好きにも決めてる、判断してんだ、決めてんのか、俺は決めてる。わかってるか、このラーメン屋に入って、全部のせをやめてほうれん草増しにした。決めてるんだ。決断してんだ。朝起きる、歯磨く、この服にして家を出る。決断してんだ。数回も決断してんだ。
「おはよう」
「遅いねーどうしたの?」
「ちょっと占いがさ、12位でさ、ラッキーアイテム見てたら遅くなってさ、ごめんごめん」
「信じられないー、でラッキーアイテムはなに?」
「ポテチだった」
「じゃあポテチで運命が変わる人が1/12くらいいるんだね、興奮するね」
僕は名前しか知らないこの子が怖くなってもいた。
