白餅黒餅 赤福 伊勢市 和菓子なスクチャイ230 2026.02.02
和菓子なスクチャイ230 三重県 > 伊勢市
※くまの身長は7.5cm。大きさの参考に。
白餅黒餅 赤福 伊勢市

1.気になっていた「白餅黒餅」


最近になって赤福の箱の中身が白と黒の「白餅黒餅」というのを見かけるようになりそのうち食べてみようと思っていたが、伊勢神宮参拝時に赤福本店で土産用として売っていたので買うことにした。
この手の持ち帰り品は天地無用で振動注意!と気を使うことがわかっているので、できるだけ持ち帰る距離は短く短時間の方がいいに決まってるのだが、なぜかこの時イキっているかのように吾輩は赤福本店で購入したのだ。
答えは単純で、どうせ買うなら本拠地で買いたいと思ったからだ。
例えば大阪駅や京都駅の土産物店にも赤福に並んで「白餅黒餅」が売っているのを見ているので、そこで買えば持ち帰りの道中が大幅に短くなるので普通はそうするだろう。
しかしもう一つの理由として今夜の夕食(松阪での鶏焼肉)後に近鉄特急車内で食後の甘味としてさっそく食べたかったのだ。
2.松阪の「鶏焼肉」後に

松阪で途中下車して「鶏焼肉」を食べた後、近鉄特急に乗り込むと案の定甘いものが食べたくなった。
「白餅黒餅」を買っておいて良かったのだ。
そういうわけで写真は近鉄特急の座席で撮影したものだ。
ちなみにさっき「鶏焼肉」の若い店主は、吾輩が神経質そうに「白餅黒餅」の袋を持っているのを見て、
「あっ! 買ったんですね! オレは赤福は白餅黒餅の方が圧倒的に好きっすよ! 最初食べた時、何じゃこりゃ〜めっちゃうまい〜! って叫んだですもん!」
と言っていた。
まだ食べたことのない吾輩にとってそんなに美味しくて特別なものなら買って良かった! と思わせたのだった。
3.近鉄特急車内で喰う





そういうわけでガラガラの車内の座席のテーブルの上で「白餅黒餅」を開封した。
見た目がええやん!
今まで何十年と目にしてきた赤福の形が一緒でも色が違うのだ。
おお〜!
まずは上の左側「白」からだ。
おお〜!
こりゃあうまい!
重くない甘さであっさりしてて食べやすい美味さだ!
そしてその下段の「黒」だ。
おお〜!
こりゃ黒糖だ。
普通の赤福よりも甘さのコクが際立っていた。
好き好きになるだろうが、吾輩は白餅か黒餅かとなると圧倒的に白餅の方が気に入った。
本家の赤福以上に気に入ったほどだ。
白餅だけって売ってないのだろうか?
また、白餅と従来の赤福との組み合わせでもいい。
黒餅を毛嫌いしているわけではないが、黒餅なら普通の赤福の方が吾輩にはいいのであった。
そもそも見た感じは白と黒の方が白と赤福よりもコントラストはいいのだ。
赤福と同じ大きさと形と思われる餅が白と黒の2個ずつが繰り返しで4列に並んでいて8個入りで値段は税込1,100円だ。
従来の赤福が同じ個数の8個入りで同じ大きさの箱で税込900円だ。
200円高いわけだが「白餅黒餅」にその差額の価値を見出す人は躊躇なく買うだろう。
吾輩は今後も気が向いた時に買うかもしれない。
しかし先に書いたように「白餅」だけ食べたいな、という気持ちなのだった。
4.誕生は新型コロナ禍の2021年
この「白餅黒餅(しろもちくろもち)」は2021年に登場したばかりで、赤福としては実に約110年ぶりとなる本格的な新商品なのだった。
なぜ今この商品が生まれたのか、その背景には「原点回帰」と「時代のニーズ」という面白い物語がある。
この商品は、2021年のコロナ禍真っ只中に誕生した。
それまで赤福は「生菓子なので店頭販売が基本」だったが、外出自粛が続く中で「自宅でも赤福の味を楽しみたい」という要望が激増した。
通常の赤福は非常に柔らかく、配送が難しいという課題があった。
そこで、配送に適した「黒糖」や「白小豆」を使いつつ、新しい味わいを楽しめる商品として開発されたのがこの「白餅黒餅」だった。
当初はオンライン限定だったがあまりの反響に、現在は先に書いたように大阪や京都駅、そして伊勢神宮の赤福本店など一部店舗でも購入できるようになった。
5.「黒餅」の正体は「赤福のルーツ」
真っ黒な見た目の「黒餅」だが、実はこれこそが江戸時代の赤福の味に近いと言われている。
創業当時(宝永4年)、まだ白砂糖は超高級品だった。
そのため、当時は黒砂糖で餡を作っていた。
現代の赤福は白砂糖を使った上品な甘さだが、黒餅は黒砂糖特有のコクと深みがある。
いわば「復刻版の進化系」とも言える、懐かしくも新しい味なのだ。
6.「白餅」に込められた贅沢
対照的な「白餅」は、現代の贅沢を詰め込んだ逸品だ。
白餡は一般的に「いんげん豆(手亡豆)」を使うことが多いが、この白餅には希少な「白小豆」が使用されている。
白小豆ならではの、雑味のないスッキリとした高貴な甘みが特徴だ。
これは江戸時代の人が食べたら腰を抜かすような、まさに「現代のご馳走」を象徴する味と言える。
7.商品名に込められた「思い」
「白」と「黒」というシンプルな名前だが、ここには「混じりけのない素朴な心」という赤福の精神が込められている。
パッケージも、通常の赤福の「ピンク色」ではなくシックなデザインになっており、長年赤福を食べてきた世代にとっても新鮮な驚きを与えることに成功した。
白餅黒餅は、通常の赤福よりもさらに「お茶の渋み」が引き立つように計算されている。
特に「黒餅」の濃厚なコクは伊勢の番茶だけでなく、実は「濃いめに淹れたコーヒー」とも驚くほど相性が良いらしい。
(※吾輩はコーヒーを飲まないのでこの食べ方はしない)
松阪の「鶏焼肉」若い店主が「白餅黒餅」がうますぎる!と大袈裟に表現していたように思っていたが、江戸時代の人に白餅を食べさせると腰を抜かすという噂があるので、毎年伊勢神宮参りをしていて幼少時から赤福にも慣れ親しんでいるはずのその「鶏焼肉」の若い兄ちゃんにとっても江戸時代の人のような腰を抜かすような衝撃があったと考えてもあながち嘘でも大袈裟でもないのかもしれないな、と思ったのだった。
(おわり)
