越中きりこ 林昌堂 富山市 和菓子なスクチャイ231 2025.12.13
和菓子なスクチャイ231 富山県 > 富山市
※くまの身長は7.5cm。大きさの参考に。
越中きりこ 林昌堂 富山市







1.富山駅で購入
きな粉が好きできな粉を固めたような「すはま」系のお菓子を見つけたらつい買ってしまうのだが今回は富山駅だった。
税込950円だった。
封を解くと中には縄文模様のような正方形のすはま系のお菓子が出てきたと思ってよく見たら乾燥したあんこ系だった。
原材料名の「大豆」と「小豆」を見間違えていた。
すはまのきな粉の香ばしさはないがあんこのコクがあってこれはこれで美味しい。
それに、以下にも書くようにこのお菓子は言うなれば「小豆のすはま」なのだ。
「越中きりこ」は富山の伝統的な「おわら風の盆」で知られる八尾(やつお)の町が育んだお菓子だ。
2.菓子司「林昌堂(りんしょうどう)」の歴史
富山市八尾町にある林昌堂は江戸時代末期に創業した非常に歴史ある老舗だ。
富山の三銘菓の一つに数えられる「玉天(たまてん)」の元祖として知られる「林盛堂本店」から分かれた歴史を持ち、現在も昔ながらの製法を守り続けている。
八尾の町並みに溶け込む趣のある店舗で、現在は「くろみつ玉天」やこの「越中きりこ」を代表作として、熟練の職人が手作りを続けている。
「越中きりこ」は見た目が美しく、一口食べるとその繊細な味わいに驚く。
3.「小豆」のすはま



一般的な「すはま」は大豆の粉(きな粉)を使うが、越中きりこは「小豆の粉」を主原料としている。
石臼で丁寧に挽いた自家製の小豆粉に、砂糖や水飴を加えて練り上げた、全国的にも珍しい「小豆のすはま」なのだ。
落雁(らくがん)のような見た目だが、実は「半生菓子」だ。
口に入れるとしっとりとしていて、噛むとシャリシャリとした砂糖の微細な食感と共に、小豆本来の香ばしい風味がふわりと広がる。
表面の美しい幾何学文様は、朝鮮半島の李朝時代に使われていた「餅型(もちがた)」の文様を再現したものだ。
その細工が「切子(きりこ)細工」のように見えることから、お菓子の名前が「きりこ」となったとのことだ。
4.誕生のストーリー
実はこのお菓子、かつて八尾の地で親しまれていた「ひし」という素朴な駄菓子がルーツになっている。
一度は途絶えかけたその味を、地元の古老の記憶や、茶道家、民藝運動家などの監修を経て、現在の洗練されたお茶菓子として現代に蘇らせたという経緯がある。
そのため、素朴さと気品が同居した不思議な魅力を持っているのだ。
「越中きりこ」は非常に小豆の香りが濃いため、濃いめに淹れた緑茶はもちろん、実はブラックコーヒーとも非常に相性が良いらしい。
(※吾輩はコーヒーは飲まないのでこれは吾輩の経験からのおすすめではなく、メーカーから一般人へのおすすめだ)
また、保存料を使っていない繊細なお菓子なので封を開けたら早めにその「しっとり、シャリッ」とした食感を堪能した方がいいとのことだ。
(おわり)
