水戸の梅 御菓子司木村屋本店 水戸市 和菓子なスクチャイ210 2026.01.20
和菓子なスクチャイ210 茨城県 > 水戸市
※くまの身長は7.5cm。大きさの参考に。
水戸の梅 御菓子司木村屋本店 水戸市



1.「水戸の梅」との出会い
吾輩は知らなかったこの黒くて丸まっちいお菓子「水戸の梅」だが、吾輩の認識不足と勉強不足で店員さんに詳しく説明してもらった。
第一に「花びら餅」を買うために店内に入ったのだったが、ついでに珍しげなお菓子を買ったまでだ。
和菓子名は「水戸の梅」だが、梅はまったく使ってないとのことで、梅味はないらしいのだ。
吾輩はなんとなく梅干し味を想像していたのだ。
1個税込150円だ。
2.食べた

(別の日に再訪して6個購入2026/01/26)

(別の日に再訪して6個購入2026/01/26)
水戸からの列車に乗ってから、1個しか買わなかったことを後悔するほどだった。
嗚呼!・・・_| ̄|○
むちゃうまだ!
1個で終わりだ!
食べ終わったらどうすんねん?
店員さんの説明通りにあんこを紫蘇で包んでいるわけだが、その紫蘇が妙に存在感があってとてもうまいのだった。
それが繊細な甘味のこし餡団子と適合して、えも言われぬ美味さになっていた。
こりゃ只者ではない和菓子だ!
・・・と無知だったせいでなおさら出会いの喜びが大きかった。
早くも今年一番の和菓子に出会ったかもしれない。
1個食べたら消えてしまったが、これはこれで吾輩はしあわせだったのだ。
3.「水戸の梅」とは

水戸を代表する銘菓「水戸の梅」は日本三名園の一つである偕楽園の梅をモチーフにした非常に歴史と風情のある和菓子だそうな。
3.1.「水戸の梅」の歴史と謂れ
「水戸の梅」は明治時代に誕生したお菓子だが、そのルーツはさらに遡る。
3.2.誕生のきっかけ
明治25年(1892年)頃、水戸の菓子商たちが偕楽園の梅を愛でる観梅客のために考案したのが始まりと言われている。
3.3.モチーフ
梅の果実そのものではなく、「梅の実に付いた露」や「梅の花の香り」を表現しようと試行錯誤されたようだ。
3.4.特徴的な製法
白あん(またはこしあん)を求肥で包み、それをさらに紫蘇の葉で包んでいる。
この紫蘇の葉は、3年もの間梅酢でじっくりと漬け込まれたものが使われており、独特の甘じょっぱい風味を生み出している。
3.5.主な製造元
「水戸の梅」は水戸市内の複数の老舗が独自のこだわりを持って製造している。特に有名な3社、そして今回紹介した御菓子司木村屋本店について以下に述べる。
亀印製菓
1852年創業の老舗だ。
水戸土産の最大手として知られ、伝統的な製法を守りつつ現代的なお菓子作りも行っている。
亀印の「水戸の梅」は甘さと紫蘇の酸味のバランスが非常に良く、安定した人気を誇る。
水戸駅ビルで便利に購入できるのは現在この一社のみだ。
あさ川製菓
こちらも水戸を代表する菓子メーカーで、「水戸の梅」をはじめ地元の素材を活かした和菓子を数多く展開している。
あさ川のものは、求肥の柔らかさと紫蘇の葉の香りの良さに定評がある。
ただしこのあさ川製菓については吾輩は未確認だ。
井熊総本家
1890年代から「水戸の梅」を作り続けているいわば「元祖」の一つだ。
特に素材選びに厳しく、昔ながらの手作業による工程を大切にしており、通の間では非常に評価が高い名店のようだ。
なお、2026年1月現在現地には店舗はなく、地元の人の話によるとすでに2-3年前に廃業し建物も解体されその場所は現在は駐車場となっている。
3.6.豆知識
ぷっくりとした丸い形は梅のつぼみや実を模している。
周りの紫蘇の葉は剥がさずにそのまま一緒にいただくのが正解で、紫蘇の塩気と梅酢の酸味が、中の餡の甘さをより一層引き立ててくれる。
季節問わず一年中購入できるが、やはり偕楽園の梅が咲き誇る2月〜3月の「水戸の梅まつり」の時期に現地の景色と共に味わうのが格別だ。
4.御菓子司木村屋本店
4つ目の「水戸の梅」製造元である「御菓子司 木村屋本店」は水戸駅から徒歩圏内にあり、水戸の梅を扱うお店の中でも特に「知る人ぞ知る名店」として非常に高い評価を得ているお店だ。
なお、屋号は「木村屋」だが東京の木村屋の暖簾分けでも関係もなく、当地で創業した独立系の「木村屋」だ。
4.1.御菓子司 木村屋本店の歴史
創業は万延元年(1860年)。「桜田門外の変」が起きたのと同じ年に創業された、160年以上の歴史を誇る屈指の老舗だ。
4.2.伝統の継承
現在は5代目が熟練の技を守り、そのご子息である6代目も共に菓子作りを行うという、まさに「職人の手仕事」が息づくお店である。
「和菓子・甘味処 百名店」にも選出されており、水戸っ子たちの間でも「水戸の梅ならここ」と指名買いするファンが絶えない。
4.3.木村屋本店の「水戸の梅」の特徴
木村屋本店の「水戸の梅」は、他店と比較して際立った特徴がある。
「小豆のこしあん」を使用
水戸の梅は白あんを使うお店が多い中、木村屋本店は上質な小豆のこしあんを使用している。
小豆の風味を活かすため、甘さを抑えめに仕上げたあんは、なめらかな口当たりで絶品だ。
丁寧な紫蘇の仕込み
蜜の濃さを徐々に上げながら1週間以上かけてじっくり仕込まれた紫蘇の葉は、丁寧に筋取りがされており、求肥やあんと一緒に口の中で違和感なく溶け合う。
砂糖の仕上げ
求肥とあんを紫蘇で包んだ後、さらに砂糖をまぶしているのも特徴の一つだ。
紫蘇の酸味とあんの甘みに砂糖の食感と甘みが加わった多層的な味わいが楽しめるのだ。
ちなみに吾輩が店舗に行った時は気づかなかったのだが、御菓子司木村屋本店では「吉原殿中」も購入可能のようだ。
5.店舗資料

(おわり)
