東雲 菓子司丸中 岩手沼宮内 和菓子なスクチャイ129 2025.10.03
和菓子なスクチャイ129 岩手 > 岩手町
※くまの身長は7.5cm。大きさの参考に。
東雲 菓子司丸中 岩手沼宮内







1.東京で入手
先日東京銀座の岩手県アンテナショップで「明がらす」を買いに行った時、その「明がらす」の陳列場所を見ると隣に「東雲(しののめ)」と書いた箱があった。
岩手のお菓子「東雲」はなぜか吾輩はその名前だけは知っていてこの機会に買って食べておこうと思い「明がらす」と一緒に買ったのだったが、後で店員に訊いてみるとこの「東雲」も「明がらす」と同様に月一回の入荷で、売り切れると翌月の入荷まで待ちという東京では入手困難な商品ということを知った。
2.価格
ちなみに価格は「東雲」は12個入りで税込1,860円で小さいのが1個で155円の計算だ。
一方の「明がらす」は10個入りで税込972円だった。「東雲」とほぼ同じ大きさだが1個あたり97円とお安い価格だった。
3.見た目と原材料



ひょんなことで前回紹介の「明がらす」と「東雲」の両方を手に入れて幸運だった吾輩は両方の箱を開けた。
すると、「東雲」と「明がらす」は実に見た目も味もそっくりなお菓子だと気づいたのだ。(上の比較写真を参照)


原材料を比較すると、くるみとごまがどちらも基調原材料で、砂糖と小麦粉とでんぷんも共通していて、他は「明がらす」の方に米粉、水飴、きな粉、大豆油が入っているところが異なる点だった。
4.味と食感


そして味と食感だ。
ほぼ互角ながら吾輩はどちらかと言うと「東雲」の方が「明がらす」より気に入った。
「東雲」は干菓子という名称になっているので落雁の一種のような気もするが、落雁よりももっと餅的な弾力があってふわふわで軽くて噛むのに力は要らないので実に食べやすいお菓子なのだ。
そこにくるみのコクのある味わいとごまの香ばしさがある、実に吾輩の心の的を射ているお菓子なのだった。
これからも買って食べ続けるお菓子シリーズへの仲間入りに決定した。
5.焼き「東雲」
干菓子で日持ちは2週間程度はあるが、製造元「丸中」の公式サイトによると「東雲」は日が経つにつれ若干固くなってくるという。
吾輩が食べたのはその賞味期限ぎりぎりだったが、それでも固さはまったく気にならなかった。
しかし、固くなるならないにかかわらず、表面がこんがり焦げるくらいに焼くと香ばしくなって柔らかくもなるのでおすすめの食べ方らしい。
それで2個の「東雲」をフライパンで炙ってみた。

するとこんがりキツネ色になったあたりで香ばしい香りも漂い、食感は柔らかい餅のように粘性も増した。


ありだ!
こんがり焼くのも大ありだ!
これは高貴な味変だ!
吾輩は大いに気に入ったのであった。
6.「東雲」の特徴
「東雲」は、岩手県のくるみとごまが採れる山間地ならではの素材を活かした素朴な味わいと独特の食感のお菓子だ。
「東雲」は「明け方」を意味し、くるみはさわやかな明け方の空に浮かぶ雲を表現し、ごまはねぐらを立って飛び交う小鳥の群れの姿を表している。
つまり明け方に飛ぶカラスをくるみの断面でイメージした「明がらす」とやっぱりよく似ているのだ。
地元でも「東雲」が遠野市の「明がらす」と製法や形態が非常に似ていると認知されているようで、両者は長年に渡ってそれぞれの地域を代表する郷土菓子となっている。
7.山見の里 菓子司 丸中
「東雲」は岩手県岩手郡岩手町(旧・沼宮内)にある「山見の里 菓子司 丸中」の看板商品だ。
菓子司丸中の創業は昭和18年(1943年)。
「お菓子は見た目も大切だが、いい材料によっていい味も生まれる」という信念のもと、厳選された素材と手作りの味わいにこだわった菓子作りを続けているとのことだ。
(おわり)
