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朝鮮飴 大石製菓 福岡県八女市 和菓子なスクチャイ299 2026.07.08

和菓子なスクチャイ299 福岡県 > 八女市 

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※くまの身長は7.5cm。大きさの参考に。


朝鮮飴 大石製菓 福岡県八女市

大石製菓の朝鮮飴
大石製菓の朝鮮飴
大石製菓の朝鮮飴
大石製菓の朝鮮飴

<序>岡山の日本一のだがし売場(駄菓子のテーマパーク)

仙台駅の九州催事場でこれを見つけたが、実は今年の2月に岡山県瀬戸内市にある「日本一のだがし売場(別名:駄菓子のテーマパーク)」でも見かけていた。

その時は初めて見る珍しいお菓子だと思っただけで買わなかったのだ。

「日本一のだがし売場」はバスで来る団体旅行者を標的にしている店で、農村地帯にある巨大倉庫を利用したような広い店舗だ。

色々な駄菓子があって店内を眺め歩くだけでも楽しかったが、価格は決して安くはなかった。例えば見知っている駄菓子が1.5倍くらいの価格で売っていたりしたので、その他の知らない駄菓子も多分そのような価格設定で売っているのだろうと思い、購入意欲が湧かなかった。

しかし、団体バス旅行者や自家用車で来る個人客は、こんなに辺鄙な場所までわざわざやって来たので(相場は知らなくても)何か買おう!ということになるのだろう。

吾輩は大阪からの日帰りバスツアー(牡蠣食べ放題)にひとりで参加していたのだが、ツアーの行程に入っていたその「日本一のだがし売場」では、吾輩は時間潰しに店内は一巡したものの何一つ買わなかった。決して安くないし購入意欲を催す物品がなかったからだ。倉庫のような建物の中に商品が沢山あり卸売りに見えるので一見お得そうだが、実際は価格はむしろ一般小売より高かった。

しかし同じツアー参加者たちは子供も大人も結構な量の駄菓子を買っていたしそれなりに楽しんでいるようだったからめでたいことだとは思った。

バスに戻って来た人たちの笑顔の陰には「せっかくここまで来たのだからねぇ~」「子供が嬉しがってるので買わないわけにはいかなくてねぇ~」という気持ちが見え隠れしていたのだった。

1.仙台駅で見つけた九州産の「朝鮮飴」

さて、4か月ほど前にそのようなツーリストトラップ(観光客の罠)「日本一のだがし売場」で見かけた「朝鮮飴」をこのたび仙台駅で見つけたのだが、その価格が1本税込155円で、たしか「日本一のだがし売場」よりも安かった。クレジットカードやSuicaも使えるし、吾輩はいっちょここで買って食べてみようという気になったのだ。

2.怪しい添加物なしの「朝鮮飴」

手にとって見た「朝鮮飴」の賞味期限はおよそ1か月先で、原材料名にも怪しい添加物は使っていなかった。この点も吾輩が気に入った理由のひとつだ。

素材本来の力だけで約1ヶ月もの賞味期限を保つその技術には、日本の伝統的な和菓子の知恵が詰まっているのだ。

吾輩はただものではない駄菓子を手にしたのだった。

3.大石製菓と「朝鮮飴」

製造元の大石製菓は福岡県のお茶どころの八女(やめ)市にある。

八女市室岡は筑後平野に位置し、筑後市(羽犬塚駅など)に隣接する大変アクセスの良い平坦な地域だ。

八女市の中でも山間部の熊本県境(旧黒木町や矢部村)からは車で30分〜1時間ほど離れた場所にある。

大石製菓がある八女市や筑後地方一帯は古くから隣の熊本(旧肥後藩)との文化経済の交流が非常に盛んな地域だった。

朝鮮飴は加藤清正の時代から熊本の伝統的な特産品として有名だったため、その製法や文化は江戸時代〜明治大正期にかけて、隣接する筑後平野(現在の八女市周辺)の職人たちにも自然と伝わり根付いてきた。

大石製菓は大正2年の創業以来、この筑後平野の地で地元の名産である「八女茶」の文化と伝来した伝統銘菓「朝鮮飴」の技術を融合させ、「茶の香り」の朝鮮飴を作り続けてきた。(但し現在の朝鮮飴には実際の茶葉は使っておらず香料のみ)

室岡周辺を含む八女市の平野部でもこの朝鮮飴は昔からあるお馴染みの和菓子のようだ。

朝鮮飴というお菓子自体は隣の熊本県を代表する超老舗銘菓だ。(代表格は「園田屋」など)

4.添加物なしで1ヶ月ももつ「朝鮮飴」

名前に「飴」とついているが、食感は求肥やモチモチしたお餅そのものだ。

もともとは「長寿飴」などと呼ばれていたが、安土桃山時代に熊本城主であった加藤清正が朝鮮出兵の際、このお菓子を携帯兵糧として持参したことから「朝鮮飴」との名がついた。

原材料は「もち米、砂糖、水飴」そして風味付けの「お茶の香料」など、驚くほど単純だ。

それなのに約1ヶ月も日持ちしお餅が硬くならないのは、もち米に対して限界ギリギリまで大量の砂糖と水飴を練り込んでいるからだ。糖度が極限まで高いため、水分が雑菌に利用されず(自由水が減るため)、保存料を使わなくても腐らない。

これがまさに江戸時代や明治時代から続く「旅人のための兵糧」としての知恵がそのまま息づいている証拠なのだ。

餅の周りにたっぷりとまぶされている白い粉は「でんぷん(コーンスターチ)」だ。

これがあるおかげで、お餅同士がくっつかず、手を汚さずに細長いお餅をスマートに食べることができる。

安くて日持ちして美味しい餅菓子で吾輩は大いに気に入った。またどこかで売っているのを見つけたら買って食べるつもりだ。

但し「日本一のだがし売場」のように観光客を当てこんで高く売られているような場所では買うつもりはない。

(おわり)

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