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国が借金すると、あなたの預金が増える

1145兆円。

2026年度末の国債残高が、
そう報じられた。

「国の借金」。
この4文字を聞くたびに、
なんとなく不安になる人は多いと思う。

でも、ちょっと立ち止まってほしい。

借金って、誰が誰に借りてるんやろ。

5000円札の正体

あなたの財布に
5000円札が入っているとする。

あの紙の製造コストは、
額面の1%にも満たない。

数円の紙切れが5000円として通用するのは、
日本銀行が「これは5000円です」と
記したからだ。

つまりお金の正体は、
紙でも金属でもない。

「これは〇〇円である」という
情報のことだ。

銀行は金庫から札束を出していない

住宅ローンを組んだことがある人は、
ちょっと思い出してほしい。

銀行の担当者がパソコンを操作して、
あなたの口座に数字が表示された。

あのとき、
金庫から札束を出してきただろうか。

出していない。
あの瞬間、札束は1枚も動いていない。

銀行は、
キーボードを叩いて
口座に数字を打ち込んだだけだ。

その瞬間に、お金が「生まれた」。

これを信用創造という。

お金とは、
誰かが借りた瞬間に生まれ、
返した瞬間に消える。

「どこかに貯まっているお金を
持ってきて貸す」のではない。

1145兆円を翻訳し直す

この仕組みを踏まえて、
もう一度あの数字を見てみる。

政府が国債を発行する。
銀行がそれを買い、
日銀当座預金で代金が動く。

政府はその数字を使って
公共事業や社会保障を動かす。

つまり国債の発行とは、
「政府が民間にお金を届ける手段」だ。

では、1145兆円とは何か。

政府がこれまでに
民間に届けたお金の累計記録だ。

制約がないわけじゃない

「じゃあ無限に出せるのか」
と聞かれたら、もちろん違う。

制約はある。

ただしそれは
「財源が足りない」ではない。

インフレ率だ。

お金を届けすぎれば、
物価が上がりすぎる。

だから見るべきは
「いくら借金できるか」ではなく、
「いくら届けたらインフレになるか」。

問いの形が、まるっきり違う。

中野剛志『目からウロコが落ちる 奇跡の経済教室【基礎知識編】』
(ベストセラーズ)は、
この「問いの形のズレ」を
丁寧にほどいた一冊だ。

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言葉が景色を決めている

「国の借金」と言われると、
返さなきゃ、と思う。

「国民への供給記録」と言われると、
減らしたら困る、と思う。

同じ1145兆円なのに、
呼び方ひとつで景色がひっくり返る。

ニュースで「国の借金」と流れてきたとき、

それ、誰の借金なん?

って聞いたら、
たぶん答えに詰まる人が多いと思う。

タグ

#国の借金 #信用創造 #貨幣 #経済 #MMT

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