King Gnu Vinyl 解析とコードフォームの話
ロックは死んだ、ギターは終わった、もう随分と昔からまことしやかにそう言われ続けてきたものの、寵児というのはどんな時代にも登場するのだ。
F マイナースケール
1弦 1フレットのF音から 13フレットまでの並びは
1 34 6 89 11 13です。
複数の弦を跨がないで1弦だけで押さえるとこうなります。
マイナースケールは色々な種類がありますが、最も一般的なナチュラル・マイナースケール、教会旋法のエオリアンです。
Fマイナーキーのダイアトニックコード

という訳で曲のキーはFマイナーです。その他の情報は割愛します。
主にギターのプレイに焦点をあてますので、アコースティックギターでの演奏を見てみましょう。
どこかの屋上、全くの普段着でアコギとボーカルだけでこの格好良さよ。
ミュートを絡めたコードカッティングから始まる。もうこのごく短いワンフレーズだけでギターリストのセンスがズバ抜けてることが分かる。
ヘンドリックスを髣髴とさせつつも、クラブDJが行うレコードスクラッチのような雰囲気だ。
B7 C7 Fm
7x78xxx 8x89xxx x79987
いきなりノンダイアトニック、肝は2番目のC7、メジャーキーへモーダルインターチェンジしたドミナントセブンスから4度進行しキーのⅠmへという常套句。B7はC7に対する半音前アプローチでいいだろう。
注目すべきはコードフォーム。5弦をミュートしつつ6弦中指、4弦人差し指、薬指で3弦、完全にジャズギターリストのフォームだ。 B7からそのまま同じフォームで移動してC7、Fmは5弦ルートで普通のバレーコード。

ロックギターしか弾かない方はこのフォームに違和感を覚えるだろうけど
騙された気持ちで挑戦してほしい。慣れれば驚くほどスムーズにコードチェンジが可能になります。
そして手の大きさに関わらず押弦でき、コードチェンジにおけるメリットが多いことに気付くことでしょう。

私自身も長い間、普通のバレーコードと握手型でやってましたので、このフォームを知った当初、これは自分には無理だと思いました。
しかし自分の引き出しを増やすために暫くやってみたところ、それなりに出来るようになりました。
その時はジョーパスのコード理論を学んでいて、ジョーパス得意の半音上前からのアプローチ、6弦ベースで中指が人差し指を跨ぐように動く押弦に取り組んでいました。
ジャズのバッキングで四つ切りを演奏する私は、今は中指6弦ルート、薬指4弦、3弦小指というフォームも併せて使用します。
今までに私がnoteで解説してきたフォームは握手型、5弦ルートの中指トライアドなど、いかに指を余らせるかというフォームでした。
対してこれは自ら指を減らしているようなものですが、四つ切りでは1弦2弦はほぼ使わないのでテンションノートを押さえるために小指を使うことがありません。
バッキングに徹する際は特に、コードの流れによってはこのフォームは有利な場合が多く、手首の角度をつけず真っすぐなままで押弦が可能です。腱鞘炎の私にはぴったりのフォームなのです。
ジャズのコードフォームのススメ
動画を貼ることは避けますが、ジャズギタリストの宇田大志さんの説明動画を御覧下さい。
ドミナントセブンスとマイナーセブンスコードの基本的な押さえ方
【ジャズギター入門#3】で探せばすぐ出ます。
この方のような一流の演奏家が自ら秘訣を解説してくれる、なんて有難いことかと感謝です。めちゃくちゃ分かりやすいです。
先述の「ジョーパスの理論」はジャズギタリストの小暮哲也さんの動画を是非ご御覧下さい。これは難しいですが、レベルアップ間違いなしです。
十人十色
私は基本的にはコードフォームは人それぞれでいいと思っています。
それぞれにやり易いやり方があると思いますし、本番で不安のあるフォームを使うなんて想像しただけでも恐ろしいですね。
ギターボーカルの人などなおさら、指板を確認しながら歌うなんて厳しいですよ。
かつてのフュージョンやミクスチャーがそうであったように、音楽はジャンルに固執することなくいいものは取り入れるという姿勢がいいと思います。
無理、不要と切り捨てることなく、男は度胸、なんでも試してみるもの有りですよね。それが次世代のスタンダードになり、進化は続いていくのです。
常田さんのギタープレイは50過ぎた私のようなおっさんにとっても、非常に魅力的です。理屈抜きでカッコいいから真似したい、でもいいんじゃないかと思います。それが自分の引き出しを増やすことにもなるのであればそれって最高です。
そしてこの曲に関しては本人の弾き方、フォームが最もスムーズに弾けると思います。逆に言えばだからこそ生まれた曲といえるのかもしれません。
動画サイトにはかなりのレベルでコピーしている若い方も沢山いらっしゃいますね。彼らが次世代の寵児になる日も近いでしょう。
続きます。
