エッセイ⚫︎心の窓ガラス#風まかせ文芸部
i様の下記記事に参加させていただきました、
短いエッセイです
よろしくお願いします。
年末の大掃除
今日まで、見て見ぬふりをしてきた窓の掃除
一見すると、それほど汚れていないように見える
遠目にはちゃんと透明で、問題もなさそうだった
けれど、いざ掃除をしようと近くまで寄ると、
思っていた以上に汚れが目立つ
手垢や埃、雨の跡、よくわからない黒い点
こんなに溜め込んでいたのか、と少し驚く
考えてみれば当たり前だ
室内側ならともかく、外側は一年中野晒しだ
風も雨も、全部受け止めてきたのだから
面と向かってその汚れを見るうちに、
不思議と、窓に映る自分と目が合った
普段は、内と外を隔てているだけの存在としてしか意識していない
だけど窓はずっと、僕を守ってくれていた
気づかないふりをしながら、
静かに、透明な顔をしたまま
自分も同じように、
何もかもを受け止めてきたのかもしれない
気づかないふりをしながら、
少しずつ、曇りを溜めていく
だからこそ、ちゃんと拭いてやらなくちゃ
向こう側が、またはっきり見えるように
今年もお疲れ様
来年も、どうぞよろしくお願いします。
