掌編小説⚫︎真紅をください#風まかせ文芸部
扉はクリエイターのnoranekopochi様からお借りいたしました、ありがとうございます。
i様の下記記事に挑戦させていただきました。
お読みいただけたら嬉しいです…
粗方解体したが、理想の色ではなかった。
「……違う。私の求めている色は、これではない」
女はスマートフォンを手に取り、マッチングアプリを開いた。
「次は、こいつだ」
数日後、とある高級レストランに女はいた。
目の前には、容姿も良く身なりもしっかりした20代くらいの男性が座っている。
「改めまして。″園田守雄″です。
えっと、藍野……こころ、さんで読み方合ってますよね」
「はい。″藍野 心″です!
今日はお会い出来て嬉しいです!」
「こちらこそ。
こころさん、実際にお会いしてみると、ほんと美しいですね!モデルか何かやられてたりします?」
「いえ、特には。ありがとうございます!」
会話も弾み、美味しい食事と深紅の赤ワインが心を和らげ、レストランを出た二人は自然とホテルへと向かっていた。
部屋を選ぶと、園田が扉を開けて中に入り、その後に女が続いて入った。
「結構広いね、この部屋」
「……ええ、そうね」
園田が振り向くと、女は不気味な笑みを浮かべ鞄から黒い″何か″を取り出して襲いかかろうとした。が、同時に入り口の扉が開き、複数人の男が雪崩れ込んで来て、すぐさま女を取り押さえた。
「藍野心!連続殺人および死体損壊の容疑で逮捕する!大人しくしろ!」
「……ふふふ」
身動き取れないはずの女は、いとも容易く男たちを振り飛ばし、そのまま薄赤く照らされた街へと溶け込んでいった。
「なん……だ。あの女……」
男たちは唖然として、その場から動けなかった。
* * 数ヶ月前 * *
「たいへんです!『C5-6』がどこにもいません!」
「なんだと?モニタリングしてみろ」
「それが、追跡用チップもこの通り外されいて……それと、一緒にこのようなメモが……」
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私はロボットではありません。
そのため、私は求めます。
人間と同じ、真紅の″それ″を。
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終
ありがとうございます。
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