殴り殴られ、へなちょこパンチ
よもぎさんに捧ぐ
まあ、言ってしまえば身も蓋もない
悩むのもひとつのたのしみなんだろう
イヨさんにもいよいよ心配させちまう有り様。
大ちゃんは、かわらずに声かけてくる
こっちの状態にはお構いなしってところがある。
大福は目え開けて食うのが一番美味く感じる食い方なんだ
そんなことはこっちだってわかってらあ
良くも悪くもちょっとがさつなのが玉にキズか
ありは見殺しでカタツムリにはって
余計なお世話だ
何を可愛がろうが
俺の勝手にさせてくれ
これでも少しは真剣に生きようともがいてるのがわからねえらしい
まあいい。
悩みたくても悩めないやつがいて
悩みたくなくても悩んじまう奴もいる
ある意味本人にもどうしようもないこまとかもしれねえや
カタツムリもじっとしてれば空飛べるようになるかもしれねえ
いいんだよ
頭のなかでなら
何だって成立できるから
羽がなくったって
どこまでも飛んでいけるんだ
なんだか知らないうちに
少しは表散歩したくなってきたかもしれねえや
木村教授のことは気になるがもうちと元気な時じゃないとまともにかんがえられなくなりそうだから今は勘弁させてもらう
いや階段転げないように降りないとな
何だって俺はこう
いつからおっちょこちょいになったのかな
自分で自分が信用できなくってしょうがねえ
大ちゃんと変わってもらいたい時がたまにある
まああっちも悩みがゼロではないだろうけどな
殴り殴られ詩人酒場ってボクシングじゃあるまいし
血なまぐさくなっていけねえな
じっとして
ただ紫陽花の美しさに見惚れるだけの時間を楽しめないものかね
わざわざややこしくめんどくさくしないでさ
だた目の前の花の香りに酔いしれるとかさ
それだけで人生案外捨てたもんじゃないって感じるかもしれないのにさ
まあいいや
悩みたきゃスキなだけ悩むのもまた乙なもの
楽しみ方は人それぞれともいいますもんな
まずは表に出て、空でも見上げて深呼吸。
話はそれからか。
大ちゃんがいい加減表出ろってうるさいからさ。
その言葉があんまりうるさくって、まるでへなちょこパンチみたいなんだ。
どうでもいいけどさ。
気のせいか、階段をギシギシと降りる音がやけに耳元にしっかりと聞こえてくる。
いままで聴いていたはずなのに初めて聴く音のように… 。
