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わたしの帰りたい場所



🏡 はじめに


帰りたい場所がありますか?
ふとした匂いや、風の音、空の色で、
「もう一度、あの場所に戻れたら」と思うことはありませんか?

私にとってのその場所は、
夏と冬に訪れた、田舎のおじいちゃんおばあちゃんの家でした。

今ではもう帰れないけれど、
あの家で過ごした季節のすべてが、私の原風景です──


帰りたい場所があります。
でもそこは、もう“場所”というより、“時間”になってしまいました。

昔、夏休みや冬休みになると、必ず向かっていたのは、
田舎にあるおじいちゃんおばあちゃんの家。
木造の一軒家で、少し古びた匂いがして、でもどこか落ち着く、あの家。

家はもともと時計と宝石のお店で、
中にはたくさんの工具や、並べられた商品がきれいに並んでいた。
子どもながらに「ここには秘密の宝物がたくさんあるんだ」と思っていたのを覚えている。

畳の部屋には掘りごたつがあり、
中庭には井戸があり、水路が流れていて、
夏には縁側でスイカを食べながら、風鈴のチリ〜ンって音を聞きながら足をパタパタさせて笑っていた。
柿の木に集まるセミを捕まえて、
夜には蛍の光を追いかけ、星空を見上げて──
あの空には、本当に流れ星が流れていたんです。

中庭の端を流れる細い水路には、
ザリガニやカニ、ドジョウがいて、夢中で追いかけたっけ。
蛇もよく出てきて、屋根裏には大きなアオダイショウが棲みついていた。
ある日、天井から落ちてきたときは、心臓が飛び出るかと思った。
別の日には、自転車で走っていたら道に浮き出た“竹の根っこ”を踏んで、
それがまさかのバカデカイ蛇で、声も出なかった(笑)。

でも、夜になるともっとワクワクして。
街灯の下に行けば、カブトムシやクワガタがいくらでも捕まえられる。
「なんでこれが店で売ってるんだろう?」って本気で不思議だった。

ただ、トイレやお風呂に行くには中庭を横切らなければならず、
夜中は少し怖かった。
トイレはボットン便所。
怖くて、でも面白くて、そんな経験も今では宝物。

冬になると、掘りごたつにミカン。
外では雪だるまやかまくら作り。
杵と臼で餅つきをして、湯気に包まれながら食べたつきたての餅は、今でも一番のごちそう。

町は昔ながらの城下町で、
五平餅やみたらし団子のお店が並んでいて、
そのどれもが懐かしくて、あたたかくて、絶品だった。

けれど──
おじいちゃんもおばあちゃんも、もうこの世にはいない。
あの家もリフォームし、あの頃の面影はもう少ししか残っていない。

帰りたい場所。
だけど、もう帰れない場所。
それは、過去という名前の“宝物”。

思い出すたびに、心がじんわりとあたたかくなる。
子どもの頃の“特別な日常”は、きっと一生、私の中で生きていく。


🌠 おわりに


今思えば、あの時間こそが「特別」だったんだと思います。
自然と共に生き、少しの不便すらも楽しみに変えていた日々。
そこにあったのは、モノではなく、「心」の豊かさでした。

あなたにとっての“帰りたい場所”はどこですか?
今も心の奥で、そっと灯りをともしてくれる場所は──ありますか?


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読んでくださって、ありがとうございます。
もし、あなたにも「帰りたい場所」があるなら──
ぜひコメントで教えてくださいね。
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#わたしの帰りたい場所

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