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〜第57夜〜「夜勤フロアのナースコール」

【はじめに】

……えぇ今日はですね、
視聴者の方から……メッセージでお寄せいただいた……とあるお話をね……ご紹介しようと思いまして……。

送ってくださったのは、関東の病院にお勤めの看護師の方……仮に「Kさん」としておきましょうか。
夜勤中にね、ふと……背筋がゾクッとするような、そんな出来事に遭遇したそうでしてね……。

いやぁ、病院ってところはね……命と向き合う場所だけに、
どうしても、何か……“向こうの世界”との境目が……近いのかもしれません……えぇ……。



【本編】

Kさんが勤めているのは、県内でもそこそこ大きな総合病院でしてね、
その日は年末に差し掛かった頃だったそうですよ。

その夜は、いつもより静かだったらしくて……
ナースステーションも、少しゆったりとした空気が流れていたそうです。

ちょうど深夜1時を回ったあたり──

「ピンポーン……」

ナースコールが鳴ったんです。

モニターを見ると、西病棟4階の個室 407号室。

でも──その部屋、
数日前に患者さんが亡くなってて、いま空き部屋のはずなんです。

あれ? 誰か移ってきたのか……?
そんな記録なかったな……と思って、当直の医師に確認しても、
「その部屋は今、空きのままだよ」と。

じゃあ、なんでナースコールが鳴ったんだ……?

気になったKさんは、ひとりでエレベーターに乗って、その階まで確認に行ったんです。

4階の廊下は、暖房の効いたナースステーションとは違って、
なぜか……妙に冷えていたそうですよ。

そして──
その407号室の前まで来たとき、室内の照明が……一瞬、ピカッと点いたんです。

「うそ……」と思ったKさん。
部屋は空きのはず。中のセンサーも、誰もいなければ反応しないはず……。

ゆっくりとドアを開けて、中に入ると……
誰も、いない。

ベッドメイクもされておらず、カーテンも開いたまま。

でも……ナースコールのボタンだけ、
病院着の上にポツンと置かれていたそうです……。

しかもその病院着、胸元がぐしゃっと……何かに握られたようにシワが寄っていたと。

慌てて戻ろうとしたそのとき──

部屋の天井スピーカーから、途切れ途切れにこう聞こえたんです。

「……きて……く、ださい……
……わたし、まだ……いき……てる……の……」

Kさんは、怖くて声も出なかったそうです。

それでも、何かに導かれるように、その服に手を伸ばしかけた──
そのとき。

後ろから「看護師さん、戻って!」という、同僚の声が聞こえた。

振り返ると……そこには、誰もいなかった。

ただ、ナースコールのランプだけが、
……まだ、ゆっくりと明滅していたそうですよ……えぇ……。



【あとがき】

いやぁ……
生と死の境界線ってのは、案外……“呼び出しひとつ”で交差してしまうものなんですねぇ……。

今は空き部屋になった407号室。
そこに、**まだ何かが“助けを待ってる”**のかもしれません……えぇ……。

あなたの病院でも……誰もいない部屋から、ナースコールが鳴ること……ありませんか?

それ……
本当に“故障”なんですかねぇ……。



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