〜第52夜〜🎃「ハロウィンの仮面」
🕯 はじめに
えぇ……これは、わたしの知人が体験した……というか、正確には“体験したと聞いた”お話なんですがね……。
10月の終わり、ハロウィンの時期……どこもかしこも仮装やお祭りムードで、なんだか浮かれた空気が漂う、そんな時期に……「異様なもの」を見たって言うんですよ……えぇ……。
その人……仮に、ミナちゃんって呼びましょうか。
大学生でね、仲のいい友達と一緒に、商店街で開催されるハロウィンパレードに参加したそうなんですよ。
えぇ、毎年けっこう本格的な仮装をして歩くイベントでしてね……
その年もミナちゃん、黒いマントにドクロのメイク、なかなか凝った格好をしてたそうです。
ところがね、そのパレードの最中……ミナちゃんは、妙な仮面をつけた人を見かけたんですって。
それがねぇ……“白塗りの顔に、真っ赤な笑い口が裂けてる”っていう、あまりにも不気味な仮面だったって言うんですよ。
──いやだなぁ……いやだなぁ……こわいなぁって、そう思ったそうです。
でもまぁ、ハロウィンだし……って、気にせず歩き続けたんですね。
でも、その仮面の人……
ずっと……後ろをつけてくる。
どこを曲がっても、どこへ逃げても、
気づくと、すぐ後ろに「ニタァ……」っと笑ったその仮面が、見上げてくる。
でね、いよいよ怖くなったミナちゃん、裏路地に隠れてやりすごそうとしたんですが……
……気がついたら、その仮面の人が……
「うしろにいた」って言うんです。
……えぇ……。
それで叫んで、逃げて、振り返ったらもう誰もいなかったらしいんですがね。
でも……その夜、家に帰って、仮装を落として……
ふと、鏡を見たとき……
──後ろに、“あの仮面”が写っていたって……
……あぁ……こわいなぁ……。
🌒 あとがき
ハロウィンってね、“この世”と“あの世”の境目があいまいになる時期なんて言われたりするんですけど……
お祭りに紛れて、誰かがこっちに来ることもあるんでしょうかねぇ……えぇ……。
仮装って……本当の顔を隠すためでもありますから。
でも、もしも……
“本物の何か”が紛れていても、誰にも気づかれないとしたら──
いやだなぁ……こわいなぁ……ほんとにね……。
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ここから先は、より深く“あの仮面”の正体に迫る裏話へと進みます……
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